2012年6月1日(金)~10日(日)at 吉祥寺シアター

東京アンテナコンテナ第11回本公演
「未来という名の昨日を連れて」
作/村上秀樹(回転OZORA) 演出/下平ヒロシ
監修/みおかた三蔵


キャスト / イジリー岡田・下平ヒロシ

剣持直明・楠田敏之・大堀恵・林野健志

深見恭子・中村ゆう子・タカノハシアキラ

はとりれい・仲地智子・栃尾昌・角田慎弥・徳川埋蔵金・菊地要介

斎藤雄大・湯浅奈津美・坂本華子・田中卓・横川未奈・やなせ萌

ダンサー/ MIKO・小堀理恵子・立野加奈・みっちぃ・雪村香生里・栗原夕梨花



あらすじ/
過去にこだわる男・・・
未来に夢を抱く若者・・・
過去をやり直したいオッサン・・・
未来から来ちゃったオッサン達・・・

とある音楽プロダクション所有の寮で巻き起こる
SFファンタジックコメディ!


・・・という芝居を見てきました。
私が伺ったのは6月8日(金)19時~の回です。

かつては一世を風靡した音楽プロデューサー、「第二の小室」ともてはやされた木村智。
だが、すっかりヒット曲を書けなくなり、事務所の新人たちが下積み生活を送る間に住む寮に戻ってきて、再起を願いつつも、現実はなかなか厳しい。
そんな時、30年後の未来から「あなたの息子だ」と名乗るアヤシイ3兄弟がタイムマシンでやってきて、新曲を作る手伝いをすると言う。
過去と未来が交錯し、現在の時間軸と絡み合う中で、木村は初心を思い出し、3兄弟の本当の目的のために新曲を作り、彼らから告げられた暗澹たる未来を変えようとするが・・・。

細かいギャグやアドリブのおふざけも交えて爆笑を誘いつつ、根底には人を思いやる心にあふれた暖かなメッセージが込められていて、泣いたり笑ったりの楽しい2時間余りでした。
キャパ200ほどの小さな劇場ですが、満席の客席の舞台への集中力は高く、そういう空間を生み出している役者さんたちの力量もすごいと思いました。

3人のおじさんたちのうちのひとりを演じたイジリー岡田さんが私より1つ年上。
他のふたりもほぼ同世代ということで、彼らが繰り出してくるギャグが微妙に昭和なのに、ちゃんとわかってしまって可笑しい♪
私の隣には10代のお嬢さんたちが座ってましたが、彼女たちはわかったかな~?
「第二の小室哲也」という設定なので、小室さんが生み出したヒット曲もネタに使われてましたが、帰宅後、うちの娘(18歳)に聞いたところ「知らなくはないけど、昔の人ってイメージ」と言ってたし、芝居のネタとしては、30代以上に嬉しい作品だったかも。
そうかと思えば、タイムスリップネタということで「テルマエロマエ」が使われていたりもしましたが。

直前まで行くかどうするか迷ったのですが、行ってよかった!
やっぱりお芝居って楽しい。
私は宝塚が好きだったから、10年以上、大きな劇場の商業演劇ばかり見てましたけど、こういう小劇場で見る濃密な芝居も楽しいなあ。



で、なんで急に私がこのお芝居を見に行こうかと思ったかと言うと。
主演の楠田敏之さんに興味があったから、なのです。

私と楠田さんとの出会いは、多分3か月くらい前です。
いや、もっと前から接してはいたんでしょうけれど、お名前を意識したのは、多分その頃かと。
楠田さんはアニメ「テニスの王子様」で氷帝学園の宍戸亮くんの役を演じていらっしゃいます。
うちの娘が10年来の「テニプリ」ファンなので、付き合いで何度かアニメを見たりはしてたんですが、どれほど娘に勧められようと「え~、だって、この子たちって中学生でしょ?中学生相手に萌えなんてありえないし」と拒んでいたんですが、ある日突然、私は「テニプリ」にハマりました。
忘れもしない今年の2月29日。
ツイッターの「話題の有名人」の中に「不二周助」の名前があったんです。
もちろん、不二くんの名前は知っていました。
うちの娘は菊丸英二命の筋金入りの青学ファンですから。
で、その4年に1度しか訪れない2月29日が不二くんの誕生日だと、ツイッターで知りまして、へぇ、キャラに公式設定の誕生日があるのかあ、と検索しちゃったのがウンの尽き。
アニメをちょっと見たことあるくらいで、原作マンガに触れたこともないのに、二次創作のファンサイトめぐりを始めてしまったのです。(← この辺りが同人書きらしいところです・・・)
ファンサイトって、基本的に、その作品とかキャラクターへの愛情で成り立っている世界ですから、もうその愛情の深さにすっかり魅入られてしまって、何が公式設定で、どれがサイトマスターさんの自己設定なのかもよくわからないまま、これでもか、と小説作品を読みふけっているうちに、もうすっかり「テニプリ」のとりこ。
原作マンガは全巻オトナ買いするわ、アニメ(娘が録画してるのがたんまりあるんです)は見るわ、の日々。
そんな時に「一緒に見よう」と娘に誘われたのが、アニメ放映10周年を記念して武道館で行われた感謝イベントのDVD。(そういうのがフツーに家にあるから、拍車がかかるのよ~~)

それを見て、私、楠田敏之さんに堕ちました♪

各校ごとのトークタイムがあり、10年を振り返っていた中で、楠田さんは

「7年間サラリーマンをした後で役者になった」
「宍戸役がデビュー」

とにこやかに語っていました。

宍戸亮というキャラクターはもちろん私も大好きですが、テニプリの中で一番好きなのは、と問われたら、実は違うキャラの名前を挙げます。(ええ、彼のチームメイトの忍足侑士くんですが)
でも、そのトークを聞いて、宍戸くんがどうの、ではなく、純粋に「楠田敏之」という人にすごく興味を持ちました。

その後、いろいろ調べたり、キャラソン聴いたりしているうちに、

「安定したサラリーマン生活を捨ててまで役者になろうとした」

その決意の大きさとか、勇気とかに感嘆してしまっている自分がいました。
30歳で仕事やめて養成所入って役者目指すって並大抵の決意じゃできないでしょ。
また、キャラソンCDの特典だったかと思うのですが、ミニドラマの脚本を楠田さんが書いていて、それを聞いた時に、この人は自分の演じる役をすごく大切にして、掘り下げて考えているんだな、と思ったのです。

とはいえ、私は宍戸亮を演じる楠田さんしかまだ知らなかったので、それ以外ではどういう芝居をするのか、とても興味があった。
それで、ちょうど上演中の芝居に急遽行くことにした、というわけでした。

で、行った結果、ますます楠田敏之という役者に魅了されて帰ってきた、というわけです。
楠田さんご本人はきっととても誠実でまじめな方なんだろうな、と感じました。
終演後、劇場のロビーで観客の見送りをしていた楠田さんと握手をして頂いて、お土産のサイン入り生写真まで頂いてしまいました。
その写真は今、ちゃんと写真立てに入れて、私の机のすぐ横に飾ってます。
そして、芝居の感動の勢いのまま、7月に出演される朗読ライブと、川本成さん、UZAさんとのユニット「ナルウザクスダ」のライブのチケットも買ってしまいました(笑)
いや、川本成さん、私も好きだし。

というわけで、突然ハマってしまった楠田さんを追いかけて楽しい夏がやってきそうです。
もちろん、宍戸君も以前に増して好きだよ~~♪♪