常若 〜続く思い〜 | 鈴の音

常若 〜続く思い〜

「常若」

先日、「うみやまあひだ」という伊勢神宮の式年遷宮を題材にした映画を見てきました。名前を聞いたことはありましたが、詳しくどういうものかは知りませんでした。式年遷宮とは20年に全てを新しく作り直して神様をお遷しするものだそうです。そこには「常若」(常に気が満ちて瑞々しい状態)を維持する為だそうだ。最初に感じたのは、「勿体無くない?」「たった20年で?」と言う思いでした。

そこには肉体が朽ちても人の御霊エネルギーが永遠に続いていくと言う素晴らしい叡智があった。常に新しくというのは、古いものを大切にしていないのではなく、古来からの教えを引き継ぎ継承していくものであった。

同じものをそのまま建て替える。つまり、同じ材料を維持しなければならない。木を育て森を守って行くという事。同じ技術を保たなければならない。技術の継承と人材の育成。そして、その精神を受け継いでいく事。常に新しくとは新しいものが良いというものではなく、伝統を受け継ぎ未来をも守るという教えなのだ。木を育てるのに200年かかる。自分が朽ちた後の為の木を植えて育てている。20年という短い期間で立て替えてしまうその行為の中に永遠が見える。神宮は朽ちてもそこに宿る精神が続いていく。そこにサンサーラ。。。輪廻を感じる。

自分達が生きている今の時間しか見ていない私達。
今が良ければ良いという考え。
ヨガの教え「今を生きる」と言う教えは、「今だけを考える」という事ではないと改めて思う。今、私達が生きて為すべき責務を全うし、自然の摂理の中で生きるという事。一人一人がその想いを抱く事。

受け継ぐ。繋がる。紡ぐ。溶け合う。それがヨガ。

私は大切にしたいもの。受け継いでいくもの。愛するもの。それらが脅かされる様な時は、勇気を持って「否」答え、戦いたい。
ヨガをする人=傍観者 であっていいのだろうか。。。そう見えてしまう事がある。
それでは未来へと紡いでいけない。私は小さな歯車かもしれないが、それでもお役目を全うできる様努力はしたい。

それが私のヨガ道です。 

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