バイオ燃料に関する議論で、「日本は土地が狭いので、広い土地が必要なバイオマス利用は解決策にならない」という意見があります。
陸上だけ考えていたら確かにそう思えなくもないですが、私は海も含めて考えていますので、必ずしもそう考えてはいません。
#141で挙げた記事をもう一度ご参照いただきましょう。
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http://ameblo.jp/mattmicky1/entry-10019029392.html#cbox
塩分の比較的多い水の中でも育つイネの品種が登場したわけです。
で、「海を水田にできるのでは?」と書きました。
これは、決して冗談で申し上げているのではありません。
マングローブは海水中ですくすく育っているじゃないですか。生体内の塩分濃度を低く保つために塩分を外へ排出する機能をおそらく持っているのです。
同じ機能をイネに持たせれば、海を田んぼにできるじゃないですか。
植物の機能を徹底的に解明できれば、いつか可能になると思います。
また、これも全く個人的な見解ですが、将来は「海の方が陸地よりも作物の生育により適している」と言える日が来るかも知れないと考えています。
作物の光合成量を2倍3倍と増やせるようになったと仮定しましょう。
光合成には水が必要ですね。ということは水の消費量が2倍3倍4倍(?)とどんどん増えるわけです。
陸上でそんなに水の供給量を増やせるでしょうか。
もちろん場所によるのは間違いありません。湿地帯や降水量の多い地域(熱帯など)では可能かもしれません。
しかし、温帯でそれほど湿っていない地域や乾燥地帯では、かなり困難な要求になるかもしれない、と私には思えます。
海水中での栽培は、この限界を打ち破ってくれる可能性がある、と私は考えています。