防波堤の復興基準は津波防いだ普代村の先人から学ぶ事 | はちまんMatsuiコラム

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一級建築士・一級瓦葺き技能士・宅建士・歴史研究 松井秀夫

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1級建築士松井秀夫の

 ブログで言うDay!


防波堤の復興基準は津波防いだ普代村の先人から学ぶ事
滋賀県近江八幡市などの中古・古民家リフォーム  一級建築士・松井秀夫

http://www.youtube.com/watch?v=AKDELx1hwaU


津波被災地の復興が進みません、その原因の一つに防災基準が打ち出されない事があると思われます

特に、津波に対して堤防が全く無意味であるかのような報道が当初なされたりした事も、もう対処の仕方なんてないんだ、という意識を作ったかもしれません

しかし、今回の大津波でも住民を津波から守った堤防は存在しているのです


高さ15.5mの普代村では堤防内の死者ゼロ・住居の被害ゼロが現実に起こっているわけです



滋賀県近江八幡市などの中古・古民家リフォーム  一級建築士・松井秀夫


多くの津波被災者が家を無くし避難所暮らしなどを強いられておられるなかで、誰一人、その様な人を出さなかった事実をどういうわけか余り報道されないのは、実におかしな事です。

更に、おかしな事には、守られた事実よりも駄目だった事実を、その理由も分析せずに、堤防では防ぎようが無い!という論調で放送している事です。


ですから、未だに、堤防では防げないという考えの方が多くおられる事は、専門家の一人として全く嘆かわしい状況であると言わざるを得ません


特に、よく堤防が防げなかった内容に田老地区にあります


万里の長城と言われた堤防が、津波を防げなかった事が報道されています


しかし、そこには大きな偏りがあります。


まず、この動画をご覧になって下さい滋賀県 近江八幡市 東近江市 安土町 マツイホウム 一級建築士日記
動画
この写真か以下のURLをクリックして動画をご覧ください


この動画を見て頂いて、田老地区と普代村とを比較しますと、普代村では、15mの津波があった過去の教訓から15.5mの高さの堤防を作っています


15.5mの堤防で被害ゼロの関連ブログですご覧ください

岩手県普代村の太田名部防潮堤は東日本大震災の津波を防ぐ!

では、田老地区は堤防の高さは10mであった為に、13mの津波に飲み込まれてしまい壊滅的被害にあったわけですが、その田老地区には明治28年に15mの高さの津波が来た事が記録されています。



つまり、田老地区は15mの津波が来たことを知っていたのに 


堤防は10mの高さのモノを作っていたわけです。

 

ならば、どうして15mの教訓を活かさなかったのでしょうか

  

15mの教訓を生かしたところは誰一人として被害にあっていないのですから


しかし、この様な内容は全く報道されません。

 

あるのは、これだけスゴイ堤防を作っても駄目でした

  

という事ばかりが言われるわけです


教訓を生かして、助かったところは評価せずに

 

 

 教訓を生かしてない事は横においておいて  


 堤防はナンの効果もないという事をテレビでいわれたら  


 そういうモノかと思って、そして防災には逃げるしかない  


 高台に移動するしかない  


 という論議を導く様なテレビの報道などがあるのは  


 実に不可思議としか言いようがありません  


 まるで、被災者たちに、元に戻る事は無理です諦めて下さい、という事を考えさせる様な内容に受け取れるからです。


防ぐ手立てとしての基準がないと復興はできません


元のところに家を再建築する許可も出せません


今はハイテクの船、家、車、公共施設など損害がおこればこれまでの津波被害とは比べ物にならない被害が出るのです


これだけの研究施設がある時代に、被害を防ぐ手立てを考えられない何て、よく言うよね!


滋賀県近江八幡市などの中古・古民家リフォーム  一級建築士・松井秀夫

先の動画の後の方で東北大学の先生がCGで津波のシュミレーションをされていましたが、テレビで今回の被害は想定されていたわけなのです、その通りではありませんか、


しかも、このCGは東日本大震災の起こった一年前に放送されたモノだそうですので、これを全く知らないかの様な扱いで、田老地区の堤防は万里の長城と言われるくらい立派なモノでしたが、全く駄目でしたなんて報道がよくできたモノだと思いますね


避難には、時速何百キロという速さでくる津波には被害を防ぎ、避難の時間を作るハード面の堤防は必要なのです、そして避難にはやはり常日頃からの避難訓練をしているという事があって、避難ができるわけですから


堤防と避難訓練のハードとソフトの2つがワンセットで基本的な防災なのです

 


 

ですから、堤防の高さは15.5mという教訓を生かすという事が基準にあってしかるべき事なのです


科学的高さが何mあったらなんて出す事は使う基準や使うデータで異なってきますから、中々出来ないわけです


しかし、普代村の今は亡き村長さんの英断で、大津波で町を守った堤防が残された事実は、こころから先祖の宝物と感謝して、次に使わせて頂くべきであると私は思います、7/22のニュースで

「中部電力は静岡県御前崎市にある浜岡原子力発電所の津波対策として、高さ18メートルの防波壁を建設すると発表した。」


とありますが、当然ではないかと思いますね。



滋賀県近江八幡市などの中古・古民家リフォーム  一級建築士・松井秀夫



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