嬉しい報告:46歳、FT後自然妊娠 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

2015.5.19「Q&A697 44歳、両側卵管閉塞」にて相談したものです。
現在46歳ですが、自然妊娠することができました。ありがとうございます。
相談の後転院して、卵管鏡下卵管形成術と腹腔鏡手術を受けましたが、卵管通過は出来ずに体外受精と言われました。
パートナーが海外赴任中のため、なかなか体外受精にすすめず、やっと定期的に日本へ戻るので、私の年齢が年齢だから体外受精をがんばろうという話になったのですが、その話し合いで会っている時に、自然に妊娠することができたのです。
今はその奇跡にとてもびっくりしています。手術をうけて、無理だったといわれたのにどこか通るところができたのか???私たちは絶対に妊娠がないと思っていたので、閉経かと思ってしまいました。こんな高齢でジタバタしてしまいましたが、神様からの大きなプレゼントを大切に無事出産できるように、できることは全部したいと思っています。
手術はやっぱり有効でした。出産まで不安がいっぱいありますが、とてもうれしかったので報告させていただきます。本当にありがとうございました。

 
コメント:医師は、実施していない手技に関して、ことさら副作用やデメリットを強調し、その手技をやらない方向に話を持っていく傾向があります。また、40代半ばになると、全てを年齢のせいにしてしまい、現在の医療をしても無理であると、医療を否定する傾向があります。しかし、たとえ何歳であったとしても、できることを全てしっかり行うと道が開けることを私は様々な症例で経験していますので、簡単に諦めて欲しくありません。私の見立てた通りFTを行ってよかったと思います。