強い憧れこそがバレエは上達させる! | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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四ツ谷にありますバレリーナ専門の気功整体「まといのば」のブログです。
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こういう風に踊りたいという憧れが明確にあると、その憧れに引きづられるように踊りは上達します。その「憧れ」はなるべく途方も無く遠く、そして途方も無く具体的なほうがいいです。触れるほどリアルな「憧れ」です。

バレエを観るという行為は、バレリーナとのコミュニケーションです。バレリーナの頭に描いていることが、筋肉運動の結果として身体表面に出力されたものを観ることでコミュニケーションをはかります。

ですからどう正確に踊るか以上に、どう考えて踊っているかが重要です。

美しい発音で中身が空っぽよりも、訥弁でも圧倒的な内容を切々と訴えられた方が感動します。もちろん美しい発音、美しいセリフ回しで圧倒的な内容を切々と訴えられるのが一番です。
正確に踊るということは、レッスンの中で徹底的に身体に落とし込み、鍛える必要があります。
しかし、振付に入り、踊り始めたときは、その踊りについてどれだけ考え、どれだけ音楽を聞き、どれだけ試行錯誤を繰り返したかが如実に出てきます。物語を自身の身体で奏でるという意識が必要です。

我々は小さな人工知能でしかないので、物語を自身の身体で奏でるためには、第一に徹底的に考え続けること、第二に先達の教えを踏襲することが重要でしょう。

二つ目の方法のポイントとなるのが、「憧れ」です。この踊り(ヴァリエーション)に関してはこの人の踊りが素晴らしいでもいいですし、この人のこの部分とこの人のこの部分とこの人のこの部分という風なコラージュでもいいので、彼我の差が圧倒的な「憧れ」を自分の内に秘めることです。そしてそこに一歩でも近づこうとしてリハーサルに励むと圧倒的な踊りができるようになります。

初心忘れるべからずではないですが、我々がバレエをはじめたときを思い出すと、誰かへの憧れがありました。バレリーナの美しいお姉さんでも、テレビで観たバレエ団の舞台でも、はじめてバレエスタジオに見学に行った時の感動でも構いません。その「憧れ」が自分を後押しして踊り続けてきたのではないかと思います。

バレエをはじめて1年が経ち、2年が経ち、10年はあっという間に経ちます。それでも純粋な「憧れ」を抱ける人が、逆説的ですが「憧れ」られる人になります。

世界最高峰と呼ばれるダンサーたちを集めたガラ公演のパーティーでの風景です。彼らはそれぞれが各国の有名バレエ団のスターであるにも関わらず、彼女たちの幼いころの(そしてバレエ学校での)スターたちにサインを求めに行きます。それも並んで。
スターとなってもなお強い「憧れ」を持ち、サインをもらってキラキラと子供のように喜んでいるスター達。それこそが彼らがスターとして輝ける秘密なのだと思いました。