新またたび通信 VOL.235  温泉のすすめ ふたたび

 

皆さんのなかで、テルマエ・ロマエというマンガ、または映画を見た方がおられるだろうか。

僕は、最近、この漫画の原作者、ヤマザキマリさんの変人ぶりにいたく感激してファンになっている。テレビのドキュメンタリーにもよく出られているので、ご覧の方もいるかもしれない。

 

念のために、テルマエ・ロマエのあらすじを紹介すると、古代ローマ人の風呂設計士たる人が、タイムスリップして現代日本と古代ローマを行きつ戻りつしながら、現代日本の風呂文化をローマに導入して、皇帝にも認められていく、と非常に乱暴にいうと、そういうストーリーである。読んでいるうちに、今や世界の注目を集めている素晴らしき日本の風呂文化を見直し、無性に温泉に行きたくなる秀作なのである。

 

古代ローマの風呂文化は、その後、裸を見せることを野蛮とするキリスト教文化のせいで廃れてしまうのだが、今頃になってSPAとして、その健康の効能やストレス発散効果が再評価されつつあるのは素敵なことだ。

 

だいぶ昔になるが、昔イギリスのBATHという街に行ったことがある。

ロンドンから鉄道で約1時間半の距離にある小さな街だが、なんとローマ帝国が支配した際(ここまで!)に作った風呂遺跡が残っているのだ。ローマ人の風呂好きぶりは、テルマエを読んでもらえればわかるが、ローマから遠く離れたこの古代ケルト人の国で、温泉が出るのを発見したときの喜びはいかほどかと思う。このローマ遺跡のおかげでこの街は今や世界遺産にもなっている。街並みも非常に美しく、イギリスにいかれる際にはぜひおすすめしたい。ここならテロリストも狙わない気がする・・・。

 

そうそう。それが言いたかったのだ。

世の中、最近、急に物騒になってきたが、皆、一緒に温泉に入って、あまりの気持ちのよさに「はー、ゴクラク、ごくらく」とためいきをついて、そのあと互いの背中でも流せば、トランプさんもプーチンさんもアサドさんも、ドゥテルテさんもエルドアンさんも、そしてかの金さんも習さんもアベさんも、もう少し穏やかになれるのでないかと思うのである(ルペンさんとメルケルさんとメイさんも同様ですが、混浴、というわけにはいかない・・・ですね?)

 

温泉に行くゆとりがなければ、日本が誇るmade in Japanプロダクツ、入浴剤もある。

こちらは、海外へのお土産としてもおすすめ。

ちなみにバスクリンさんのWEB「はぴばす」では、お風呂の効能、楽しみ方、日本の温泉の紹介など、元祖入浴剤メーカーだけあって丁寧に、かつ科学的にも紹介してくれている。

(どうでもいいですが、昭和5年に発売された初代バスクリンのパッケージは、ちょっと色っぽくてどきっとします)

 

さあ、このせわしない現代世界、つかれた現代日本に癒し、平和と幸せを届けるため、日本の風呂文化を一緒にひろめようではありませんか。