さてさて。今日ここに書く記事は
かなり重要な問題であるとワタスは思ってる。
小沢塾での鳥越俊太郎氏の講義内容をまとめる前に
どうしても書かなければいけない事件が起こってしまった。
元通産省のエリート官僚、古賀茂明氏が
報道ステーションを降板することになったらしい。
彼の最後の出演の日、彼は
この降板には『圧力があった』という旨を発言。
古館伊知郎氏と生放送中に口論に。

今、テレ朝によってyoutubeの映像だけでなく
デイリーモーションなども削除されまくってるので、
音声の動画しかなかった(汗)
まずはこの12分のやり取りをちゃんと聞いてほしい。
自前に発表されていたかどうかは知らないけど、
鳥越氏が講義で言ってた通りの展開になってしまった。
これは、鳥越氏の講義を聞きながら
リアルタイムで呟いたワタスのツィッターの内容。



3月15日の講義の内容。この他に鳥越氏は
『TVの地上波では報ステ、報道特集くらいしか安倍政権を批判しない。
ところが今月末に報ステの、安倍政権に批判的な恵村順一郎氏と古賀氏、某ディレクターが降ろされる。
報ステはこれから、歯切れがいい番組ができるかはわからない』
そしてこう言った。
『安倍政権は民主党政権から復権した時から、
メディア戦略を徹底してやっている。
番組をチェックして官邸に報告する担当がいる。
国民が変わらないと安倍政権は変わらないし、
メディアも変わらない。
私ははっきり言って、反安倍です。
日本人を危ない場所に連れて行っている。』
そして地上波では見なくなってしまった鳥越氏自身、
小沢一郎の『陸山会事件』への疑問を伝えたら番組降板になり、警察の裏金についての徹底取材をしたら番組終了になってしまった、と仰っていた。
古賀氏は番組の中で
「菅官房長官をはじめ官邸のみなさんにはものすごいバッシングを受けてきましたけれども、それを上回るみなさんの応援のおかげで非常に楽しくやらせて頂いた」
「官邸から批判が来るかもしれないが、陰で言わないで、直接私のところに文句を言ってきて」
と発言。
それを受けて菅官房長官が『事実無根』『放送法違反』を持ち出して、テレ朝の対応を見守りたい、とうコメントを発表。
菅長官バッシング「事実無根だ」報ステでの発言に
そして、テレ朝は謝罪。
古館さんも謝罪。
まぁ、政府要人がテレビ局相手に放送法違反がどーのって
『放送免許、取り上げるぞ』っていう、
実質、圧力以外のナニモノでもないよね。
削除された動画を観た時、ワタスは思わず
『古賀さん、かっこえーわ』とため息でたけど。
彼自身、超エリートだけどすごく正義漢で、
『通産省で10年に1人でるかの頭の良い人』と
言われていたらしい。
政府の公務員制度改革案をマスコミ通して批判したり、
東京電力を批判したり。
結局、2011年に経産省を辞めさせられてる。
そんな古賀さんの『生放送、爆弾発言』
報道フロアは騒然となっていたらしい。
『テロだ!!』
『報道局幹部は激怒』
『番組のスタッフや局員からは、
よく本当のことを言った!という称賛の声』
『普通のことを言っただけじゃないか』
『激論はあってもいい、面白い』
『視聴率が取れる』
騒然となった現場の前後が、あまり知られていない。
とあるインタビューの記事から抜粋したので読んでほしい。
<あの時、スタジオで何が起きていたのか>
(古賀氏インタビュー)
僕と古舘さんとわーっとやり合って、
CMに入り、番組の幹部W氏が来たんですよ。
「打ち合わせに無いことをしゃべるな」と
言ってきたんです。
だから僕は「えっ?」と驚いて「打ち合わせしたこと以外は、喋っちゃいけないんですね、もう一回言ってください」と言ったら、「だから打ち合わせに無いことを言わないでください、古賀さん」と言った。
僕はそれを紙に書いたんです。
『打ち合わせに無いことを喋らないでくださいと言われましたので、私はこの番組の中では打ち合わせたこと以外しゃべれなくなってしまいました』と、最初にそれを言ってから、私はしゃべりますからと言ったんです。
CM中のことです。
そしたら彼はすごいあせっちゃって、
「なんでそんなこと言うんですか」と言うから、
だってあなたが今言ったでしょ、と。
僕の立場としては言いたいことを全部言いたいけど、
でも、それを言わないんだったら、何で言わないか説明しなければならないじゃないですか、と話をして、
あなたは名前を出さないで、裏でそういう風に圧力かければ全て済むからいいですけど、僕は名前出してやっているんですよ、と。
だからあなたも正々堂々と言えると思っているんだったら、名前を言っても何も困らないでしょうと言ったら、それは困ると言って。
そして今度は「いきなりあんなことをしゃべるのはフェアじゃない」と言い出して。
結局、彼は何を心配しているかというと、
「圧力がかかった」とか、あるいは「言うなと言った」とか、そういうことを言われることだけを一生懸命気にしているわけ。
古舘さんも何で怒ったのかよくわからなかったんです。
最初は。
僕は、古舘さんのことを悪く言うつもりはなかった。
それなのに古舘さんが急に怒ったんですね。
それが、ちょうど古舘プロの
佐藤会長の名前が出た時だったんです。
もう顔色が変わったんですね。
私がその名前を言ったとたんに。
何か古舘さんは一生懸命に、それでも
「正しいものを作っているんです」とか言ったんです。
だから僕は全部「Mプロデューサーとかディレクターが一生懸命やったからで、そのプロデューサーを更迭しちゃってどうするんですか」って話をしたんです。
そしたら古舘さんは「更迭じゃない」と言ったんです。
<楽屋で古館氏と一体、何があったのか>
(更迭されたMプロデューサーは)去年の暮れか
年明け早々には異動を言われていたはずです。
(だから鳥越さん、知ってたのね)
もちろん、古舘さんはそれを知ってました。
一方、局側はそれを3月26日木曜日まで隠していた。
何でかというと、後ろめたいからなんですよ。
古館さんはとにかく僕に対して、
前回出演したときに謝っているんですよ。
謝った理由は何かというと、要するに
「自分はわざと知らないフリをしてきました」と。
Mプロデューサーが代わるとか、
コメンテーターの恵村さんが代わるとか、
僕も番組を降ろされるということは、
勿論、彼だって知ってはいるんですよ。
知ってはいるんだけど、テレビ局側にはわざと聞かないで知らないフリをしましたと。
自分は単なる出入り業者に過ぎないから、
とか卑下して言うんですよ。
勿論、彼には正式な意味での人事権はない。
だけど実際は、これは古舘プロダクションの
関係者に聞いた話だけど、
古舘氏の番組人事への事実上の影響力はすごく大きくて
彼自身これまでもそれを行使してきたんです。
形としては佐藤会長を通してかもしれないけど。
それなのに彼はMプロデューサーも
恵村さんも守らなかった。
守ろうとして諦めたのではなく最初から逃げたんです。
だから僕のところに謝りに来たんです。
楽屋に来て「本当に古賀さん申し訳ありません」と頭を下げて、そしたら僕としたらもうどうしようもないですよね。
要するに古館さんは、闘う人間ではなくて、
ただ、自分の保身だけの人間なんだということだとわかったんです。
それなのにあそこの場で、如何にも自分が戦っている、
こんなに自分は頑張ってるみたいなことを言い、
且つ、Mプロデューサーは更迭じゃないと言い、
公共放送を使って、自分の立場を守るために嘘を言ったわけですよ。
抜粋、終わり。
2012年、古館氏は生放送で
『津波で原発が壊れたのではなく、それ以前の地震によって一部、第一原発のどこかが損壊していたのではないかという、その追求をしました。
今回このスペシャル番組で、
その追及をすることはできませんでした。
原子力村という村が存在します。
都会はこことは違って目映いばかりの光にあふれています。
私は日々の報道ステーションの中でそれを追求していきます。
もし圧力がかかって番組を切られても、それはそれで本望です』
と発言してる。要は、
原子力ムラから圧力があって報道できなかったと。
そして報ステはどの番組よりも、
原発問題や安倍政権の問題を取り上げてきた。
ところが去年になって、『古館氏の降板話』が
実際にチラホラと出るようになってきてしまった。
古賀氏のインタビュー記事を読んでの憶測だけど、
古館氏の今回の言動は、
心の中では自分のスタンスは変わっていない。
けれど、降板をちらつかされた今、前ほど正直に物が言えなくなってる状態なのではないか、とワタスは思う。
だから、古賀さんには楽屋で謝り、
生放送では、別の発言になってる。
川内博史さんが福一に入って入手した
『原発破損は津波ではなく地震で起こった』という証拠を、報ステで流してもらうという計画は、夢のまた夢になったね。
ワタスの個人的意見としては、
古館さんにこのまま番組を続けてもらいたい。
ワタスの憶測だけど、まだおそらく彼は
心の底の信念は失くしてないはず。
だけど降板させられたら、今の鳥越氏のように
真実を伝えることができる大きな媒体をなくしてしまう。
だから裏では古賀氏に謝り、
カメラの前ではそれは違う、という。
『古館さんは変わってしまった』と思った古賀氏は、
古館氏にガンジーの言葉を送った。

あなたのする事のほとんどは無意味であるが、
それでもしなくてはならない。
それは世界を変えるためではなく、
世界によって自分が、
変えられないようにする為である。
マハトマ ガンジー
ちなみに古館氏の最後の
『古賀さんのコメントは承服しかねます』という言葉は、怒った報道局長が古館氏に読め、と渡したらしい。
それを読みあげた、古館さん。
2012年の古館さんなら読まなかったかもしれない。
古賀さんはエキセントリックだけども、
芯が強くて一本気だね。
しかも、あの生放送でのやり取りは全て
自前に沢山のことを想定して考えてきたと思う。
賢いし、すごく強い。
爆弾テロだ!と言われても仕方ないくらいに(笑)
安倍政権は復権した時から、徹底した
マスメディア対策をしているみたいだけど。
直接的、単刀直入に圧力をかけてるわけではない。
周りから遠回しにジワジワと囲いこみ、
メディアの有力者たちとは懇意になり、
NHKに対しては委員会に自分の味方を送り込み、
番組の人事まで、間接的に変えてしまう。
勿論、どの自民党政権も
マスメディア対策をしてきたと思う。
でもこれって、対策の域を越えてるんでないの?
生放送で『原子力ムラ』と発言した古館伊知郎でさえも
段々と本当のことを言わなくなってきてる。
ワタスが感じることは、安倍政権の気持ちさ。
ただただ、気持ちが悪い。
彼がかかげる『美しい日本』
美しいの内容がワタスの美の定義とは違いすぎて……

これのどこが美しいのかが全く解らない。
彼らは一体、
日本をどこへ向かわせる気なんだろう。
古賀氏の番組終了後の話や、
菅官房長官が本当に圧力をかけたのか、など
また続編に書きます。
朝になっちゃったので、この辺で。
↓インタビュー抜粋元
さらに続報! 古賀茂明が『報ステ』放送中・放送後のスタッフとのやりとりをすべて明かした!
この問題は日本の近い未来を暗喩するような問題で
ワタスは重く受け止めてます。