【選挙結果】下呂市長選挙(岐阜県) | 嶽正義 チバを盛り上げる!
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◆下呂市長選挙(岐阜県)


岐阜県下呂市長選挙は10日投開票が行われました。
結果、新人の服部 秀洋(はっとり ひでひろ)氏が初当選。
有権者数は28,815人。
投票者数は22,476人。
投票率は79.74%でした。
以下は今回の選挙の立候補者の顔ぶれです。
左から得票数,得票率,年齢,性別,現新,名前になっています。

12227 54.40 58 男 新 服部 秀洋(はっとり ひでひろ) 当選  
09753 43.40 60 男 元 山田 良司(やまだ りょうじ) 

当確の報が入ると喜びを爆発させたのは服部秀洋陣営。
元市長の山田氏を破っての当選は、野村市政の継続を推す声が高かった結果でもあります。

■かつて辞職勧告決議案に賛成した方とされた方の一騎打ち

2004年4月から2008年3月まで当時の山田氏は現職の下呂市長でした。
ところが2007年5月7日の下呂市議会で辞職勧告決議案(賛成13:反対08)が可決。
法的拘束力は無いので、山田氏は市長を辞職することなく任期満了まで市長を務めます。
2008年の市長選で二期目を目指して出馬。
しかし下呂市議を辞職して市長選に出馬した野村誠氏に敗れ落選。
翌2009年には当時の民主党から比例東海ブロックで衆院選に出馬をして初当選。
そのまま任期満了まで衆院議員を務めるも、2012年の衆院選には不出馬。
改めて2016年の下呂市長選で出馬します。
ここで2008年の市長選で敗れた野村氏と再び因縁の戦いが勃発。
野村氏が後援会長を務め、自由民主党の予備選を勝ち抜いた服部氏が対抗馬として出馬。

野村氏は「山田市長(※当時)では、地域が望む道路網や医療態勢の充実が実現できない。
辞職勧告は、これまでたまりにたまった物が噴出したということ。」と発言した経緯があります。

正に山田氏にとっては因縁の相手である、野村氏と服部氏と選挙戦を戦ったのです。
そういう経緯があったからこその、当選の一報を聞いた時の服部陣営の反応なんですね。
この経緯がよく分からないと、下呂市長選がよく分かりません。

■国政選挙の”前哨戦”との位置づけ


今回の下呂市長選は政党色の強い選挙戦でもありました。
服部氏を支援するのは、自由民主党や公明党の与党。
一方の山田氏には民進党の支援がありました。
ところが依然として民進党に対する市民・国民の目は冷ややかです。
今年一番(※4月10日現在)の投票率でもあった為、組織力の前に山田陣営は力及ばず。
来るべき参院選の前哨戦は与党の勝利で幕を閉じました。

勿論”私怨”だけで市長選を戦ったわけではありません。
人口減少対策・行財政改革・基幹産業の観光振興等課題は山積。
これらの課題を2020年までの4年間でどれだけ解消することができるのか。
投票率が高い市なだけに、有権者の市政に対する関心度は高いです。

「野村市政の継承」と「国・県との連携を更に深める服部市政」。
これからの服部市政が果たしてどの様なものになるのか楽しみです。