家族の絆・大熊座小熊座探索NO2 | ヘミシンクピンポンパン

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ヘミシンクと幽体離脱体験記


それは古くて、くすんで傷んで、今や
壁と同化しつつあるように見えた。
誰も訪れないままに、過ぎていった
長い時の隔たりを感じさせた。

その紙には北斗七星が描かれていた。
そして、何処からか大国主の命という声が
聞こえてきた。
(続く)






―――――――――――――――――――――――
壁にはられた紙は、なんとなく掛け軸を
思わせ、北斗七星は柄の部分を左にして
柄杓を上に向けるようにして、掛け軸の
一番下に書かれていた。
上の方は縦に長い空白があり、今思うと
不自然で、何かが欠けているような気がする。


声のした方を振り向くと、そこには目つきの
険しい厳つい男がいた。
口髭と顎鬚が威厳を感じさせたが、その上に
愛嬌のある、黒縁の丸い眼鏡をかけていた。

度の強い眼鏡が、険しい目つきをさらに強調
しているように思えた。


修行者の風貌と装束をしており、私は
達磨大師を連想していた。
達磨の前の壁には一枚の絵があり、彼は

それを見つめていたようだった。


私の後から入った、と言うより私にはこの
修行者が見えなかったのだ。
彼は絵から目を逸らし、私の方をその鋭い眼光で
射抜くように見ているように思えたがそうではなかった。

私を通り過ぎその向こうを見ているのだ。


私は達磨の視線を追いかけ、振り返った。
するとそこにはもう一人の達磨がいるではないか。

同じような姿をした修行者で、彼もまた
壁から視線を逸し別の所を見ていた。

私は、さらにこの修行者の見ている方向を
追いかけ、首を右へ向けた。


そこには一個の星があった。
そして星に向けて矢印が書かれていた。
これは壁に書かれた絵だったのか思い出せない。
声が聞こえてきた。


         「それは地球です」
         「ここから地球に向かったのです」
確かに矢印は私の方から書かれていた。


「誰が」
         「あなたと家族です」
「ふ~ん」
「それでは北斗七星は何ですか」
          「通過するポイントです」

「ふ~ん」
「それは何ですか」
          「プレアデスのバリエーションです」
          「プレアデス、大熊座、子熊座は相似形です」
「形は似てはいますが」
          「それらは愛と憎しみのバリエーションです」
          「親が子を食らう物語だと思ってください」
          「あなたの妻と子供は、あなたを連れ戻す
          ためにそこに行ったのです」


「それは何となく、以前から
感じていました」
          「それでよろしい」
          「あなた達はもうすぐ水星を通過するでしょう」
「水星に行くのですか!!」
          「いま、水星にいるのです」
「今が彗星…‥」
「わかります…‥」


ここが水星という意味ではなく
今の暮らしが、水星の通過を意味する、
ということなんだろうと思った。

          「そこを出発するとき」
          「あなたがベテルギウスを開放してください」
「私だけですか」
          「その時、同期する者は20~30人ほどです」
「わかりました」
「ありがとう」


もう充分だった。
この誰だかわからないガイドの説明は
私にはまだ良く理解できないことで、
私はワークを終わらせようとした。


           「まだ終わりません」
「…はい」
           「この20から30人の人達
           とはいつか出会いますが」
           「必ずしも喜ばしい関係ではありません」
           「不幸な出会い、不運な巡り合わせと
           思うかもしれません」
           「気にしないように」
           「今の人間関係の全てを気にしないように」
           「そこに強く集中しないように」


囚われるなということだろうか。

「適当に処理するのですか?」
          「あなたがやりたい事に集中するとき」
          「周りが全てサポートし始めます」
          「やりたくないことをやる時、サポートは
          邪魔とか足を引っ張るという形で現れ、
          あなたは抵抗を感じるのです」
          「すべてはあなた次第です」
「ありがとう」
          「忘れないように」





《家族の絆・大熊座小熊座探索レビュー》
やりたい事をやろうする時にも、やっている最中にも
強い邪魔や、妨害に苦しめられ、挫折してしまったとか
凄まじい努力や闘いをするはめになった人は、たくさん
いるはずだが、それはどうなのだろう。


しかし、少なくとも私については、これまでただの一度も
やりたい事をやって来なかったという実績がある。
私がやってきたのは、やるべきこととか、やらねばならない
ことばかりで、ガイドは未だに私にその傾向が
強いことを指摘したのだ。


生まれた時から条件反射のように、人はすべき事、
やらねばならないことを刷り込まれる。
その結果、自分が本当にやりたいこと、という本能的な
熱望を見失い、義務と渇望は巧みにすり替えられ、

望みとは何かすら、わからなくなり自分を見失う。


ヘミシンクの初期から、私は金星ではなく、
あなたは水星に行く、と聞いてきた。
これが何を意味するのか今もわからないが、
ヘミシンクワークで行う宇宙の旅は、自分の運命の
操作を星を使って行う、という試みのように思える。


私の身辺は去年の暮から、にわかにざわめき始め、
それは私にとって愉快なことではなかった。
水星を通過しているという言葉はそれを意味
しているように思える。


水星は物質的天体を必ずしも無視したものでは
ないかも知れないが、寧ろ占星術的な響きがあり
ガイドの見ている宇宙には興味をそそられる。
宇宙連合やガイドの住んでいる世界から見るとき、
物質科学の宇宙観はとんでもなく奇妙な
ものなのだろう。



最後までお付き合い頂きありがとうございます。
マサト







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