バシャールワーク・地球卒業の日 NO4 | ヘミシンクピンポンパン

ヘミシンクピンポンパン

ヘミシンクと幽体離脱体験記

一冊のファイルがあった。

外観的には何の変哲もない薄い水色の

使い古した感じのファイルだった。

中身は一種の帳簿だった。

そこには地域ごとの人名リストが

書かれていた。

それは残る人、逝く人のリストだった。

(続く)








――――――――――――――――――――――――――――――

私はそのファイルを持って説明している、

いつもの馴染みの担当者とかなり熱い

論争をしていた。


馴染みと言っても非物質界での事で、

こちらの私は全く記憶にない。

この人物はいつも私の近くにいる

のだがうまく言葉に出来ない。


私は彼と共にもう長い事、地球をアセンション

させるための仕事をしてきたようだった。

あまりにもこの人物は身近過ぎる存在で

記録に取るのを忘れてしまうのだ。


彼はファイルを指して強行に主張し続けていた。

         「ちがうちがう、もう決まっている事だ」

         「今さらひっくり返すな!」

彼は相当いらだっている。


私はこの計画を止めようとしていた。

地上に残る人、逝く人を地域別に事前に

選別してあるこのファイルは世界中を

網羅していた。


正気か? 

本当にやるのか?

絶句してしまった。

ここ最近のワークでこの場面を何度も

見ていたことを思い出した。


「それでは私はどうなるんだ~」

と私は心で叫んでいた。

相棒を張り倒してファイルを奪う

といったようなことは考えつかなかった。


ヴィジョン変わる。

私が住んでいる町の近くの川を西から見ていた

小さな平野と、小さな森があり、その向うに

果てしなく東に向かって山並みが広がっていた。


春先から初夏にかけての、暖かい空気の

匂いや、光を曖昧にする霞がかかり

特有の高揚感があった。

川には長い鉄橋がかかっていた。


そして南の方を、国道が川沿いにはしっていた。

鉄道も国道も私が何十年にもわたって使ってきた

住み慣れた、見慣れた光景だった。


東のほうから山脈を越え、得体のしれない

なにか異様なものがやってくるのがわかった。


目には見えなかったが、空がみるみる

変化していくのがわかった。

爆風が白い霧を押し寄せてきた。


この地方特有の数百もの険しい、折り重なる

ような山脈が、東からやってくる爆圧を全部

吸収してしまった。


爆心地のアイデントが送られてきたが

よくわからない。

ずっと東で関東の方だった。

白い霧だけが静かにこの辺りに降りてきた。


ヴィジョン変わる。

私はバシャールとともに、再び元の私の

家へと続く住宅地の入り口に立っていた。


和風レストランの、隣のNさん宅の前に立っていた。

そこから真っ直ぐに我が家への道が続いている。


私の家はすぐそこだった。

全く何事もなかったかのように、

ここは静まり返っている。


元々人通りの少ない所ではあったが、人一人見えない。

青い光に包まれた静かな休日の早朝といった感じだった。


歩いて行くと隣家の庭の前に自転車が転がっていた。

子供用の自転車だったが、これがあり得ないほど

不自然にグニャグニャに曲がっていた。

溶けた飴のようと言ったらいいのか、


物理的な力で曲げられたものではなかった。

外観も全体に浅黒く変色し、フレームの

表面は毛羽立ったような奇妙な状態だった。

燃え上がったわけでも熱で溶けたわけでも

無さそうだった。


山を包んでいた白い濃い霧は晴れ上がり

青い空に白い雲が見えた。

北の山が…‥‥何故か!遥か遠くに

見えることに気づいた。


そこは白馬山脈が西から東へとはしっている

ところなのだが、小さくてよく見えない。

「ここが…つまり霊界なのですね」

            「違います」

            「あなたが住んでいた元の場所ですよ」

            「地形が変わってしまったのです」

「……‥‥」


日本列島だけでなく世界中の陸地と海が

激しく形を変えてしまったという。

バシャールはそれを見せてくれた。


日本は西半分が小笠原の方へ大きく

曲がっていたが陸地そのものは健在だった。

合衆国は西海岸から内陸部にかけて半分が

海に沈んでいた。


アジアからヨーロッパに至る広大な

地域は歪に変形していた。

しかしこの状態で、何故この辺はこんなにも

平常を保っていられるのだろう?


バシャールはそれについて簡単な説明を

したが私には理解できなかった。


一部の海水が燃え始めていた。

重水素が反応し始めたのだ。


ヴィジョン変わる。

日本の首都が見えた。

跡形もなかった。


ぐるっと見回してみると遠くの方に

猛然と火を吹いている火山が見えた。

富士山のようだったが形がかなり違う。


上の方、三分の一くらいを吹き飛ばしたようだった。

それでも真っ白な雪を被った富士はかつて

ないほど雄大で美しく見えた。

雪は火口の山頂から山裾までを覆っていた。


          「放射能ですよ」

          「死の白い灰を被っているのです」

「……………‥‥」

春先から時間を移動しているのだと

思ったがそうではなかった。


ヴィジョン変わる。

再び元の住宅地に戻った。

私は家の前に立っていた。

ドアを開け中に入る。

(続く)

マサト









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