10年物国債、利率1・3%に引き上げ


財務省は1日、長期金利の指標となる10年物国債の表面利率(額面に対する利率)を提示した。3月発行分は前月より0.1%引き上げ、年1.3%とした。引き上げは3カ月ぶり。日本国債の利回りがやや上昇傾向にあることを考慮した。発行日は22日で、2兆2000億円程度を予定している。

 1日に実施した入札の平均落札価格は99円91銭(平均利回り1.310%)。5兆8329億円の応募があり、2兆33億円が落札された。


 ↑引用おしまい


  まず原油価格については素人経済エコノミスト正党の目論見通り上昇はなくなった。原油産出国1位のサウジアラビアが増産が決まったことにより、価格上昇に歯止めがかかった。


 http://s-index.org/oil/


 ↑しかし中東での独立運動の拍車がかかった為に、原油価格が上昇し1バレル98~100ドルに推移している。原油価格が減少しない点については更なる混乱を見越して塩漬けに入っているのであろう。もしサウジアラビアに混乱がおきるとなると1バレル150ドルを超える可能性も見えているが、この情勢が続くとなると、損きりする動きが出て85ドルぐらいに減少する可能性がある。


 国債金利0.1%上昇で日本国債は破綻する傾向にあるううとか言う人もブログやブログコメントでちらほら見かける。また原油価格上昇するうううううと思っている方もいるだろう。


 なぜならば預金超過であるからだ。


 国内銀行の貸出金、実質預金、預金超過額の推移(単位:十億円) 1989年-2010年9月


 
正党のブログ


 三橋貴明氏のデータを引用させていただきます。


 預金超過額がう~ん150兆円(良く見えん)は超えているということである。そのお金を銀行は運用しなければいけない。


 預金というと銀行からしたら負債である。

 
 http://www.boj.or.jp/statistics/dl/depo/tento/te110302.htm/


 ↑こちらに平均預金利率が載っている。

  

 本行取引先の国内銀行(一部先を除く)および信用金庫および商工中金(合計約400先が対象)。

 

↑注釈一部引用 http://www.boj.or.jp/statistics/outline/note/notest2.htm/


 1.預入金額が1千万円以上の定期預金の預入期間別平均年利率


 銀行では10年で0.331%の利率を預金者に支払わないといけないので、どこかに運用しないといけない。しかし現在有効な投資先もない。そして安定的に利率が支払われる日本国債に目を向けるわけだ。


 日本国債10年の利率は1.3%であり、単純計算で1%の利益があるわけだ。中小企業のお金需要はあるが、銀行は焦げ付くの恐れてお金は貸さない。返ってくる見込みのある大企業というか大企業は自社で社債発行するため銀行はお呼びではない。そこで日本国債という元本保証と利率もかならず払ってくれるところにお金が流れるということである。


 日本国債発行するとクラウディングアウトすると言う。これは国債発行をしまくると、資金が国債に回るため、そのぶん資金が不足していき市中の金利が上昇し、民間がお金を借りにくくなるという。


 しかし国債で得た財源を国民に仕事を与えるなりすれば、彼らの所得となる。彼らは預金すれば,銀行預金が増えていく。増えていった預金を運用せざるおえない民間銀行は運用先に困って日本国債を買うという図式になる。


 株にまわるのであれば株の税負担(キャピタルゲイン)を3割に引き上げれば、そこから税収が増え国債利払いも可能であるし、マネタリーベース(円を発行すれば)し、株税負担上げた状態であれば日本国債へと向いていくだろう。


 こういうことができるのは貿易黒字と国際経常収支黒字を何年も続けている為、お金が溜まりに溜まったという日本だけが可能とする方法である。


 怖い話をすれば、貿易赤字を多額に出し、国際経常収支赤字も多額に毎年出していけば円が不足し、国内で国債が回らなくなり外国に買ってもらうために日本国債金利を4~5%上げなければ誰も買ってくれなくなる。またこの状態でマネタリーベースをむやみに増やすとなると円の価値が暴落するだろう。


 ってか日本という国は世界と比べて技術力も教育(それなりの教養)もあり、この最悪なパターンになるということは極めて低い。


 4~5%に日本国債の金利が上がるうううという馬鹿な妄想する奴は何がどうなって4,5%に金利が上昇するかを説明できない。


 日本以外に有効すぎる投資先があるのか?それともこれから貿易赤字、国際経常収支大赤字になる兆候があるのか説明できないのである。