EX. MACHINA | Just for a Day: 小林真里ブログ

Just for a Day: 小林真里ブログ

映画監督/映画評論家 小林真里(Masato Kobayashi)です

明日からお盆帰省します。


東京よりは、山中の田舎なので多少涼しいかと。

まあ、実家の僕の部屋にはエアコンはありませんが……。

恒例の伊勢釣りにも行く予定ですが、今年は例年以上に焼けそうな予感。


その前に、米版ブルーレイで『EX. MACHINA』

(ここはやはりマキナではなく、マシーナ)を再見。




6月に、全米公開時に観たときはちゃんとしたレビューを

書かなかったのですが、人里離れた最先端の研究所を舞台にした、

女性AI(人工知能)の叛乱を描いた官能的なSFスリラーです。

ミニマルでスタイリッシュで洗練された、実質的な登場人物が4人(人間は2人)

という小ぶりなほぼ密室劇です。

題材の割にはアクションが控えめで派手さはなく、

サスペンスフルではあるけど、かなり内省的なSFです。


『デッドリー・フレンド』のラストみたいな、

ぎょっとする悪夢的な描写も少しはあるのですが、

この映画の醍醐味はやはり、知性を兼ね備えた儚げな美人AIの存在でしょう。

顔はアリシア・ヴァイカンダーで体は機能性が高そうで美しいデザインの

メタリックな体というこの天才的な組み合わせを生み出した

時点で、勝利です。もう1回コールド勝ち(甲子園始まりましたね)。

表現豊かで艶やかな目の演技と、人間未満ロボット以上の彼女の

清楚で奥ゆかしいしぐさがたまりません。

そして、その美しい大胆ヌードにも心臓が止まります。


主演の二人、ドムホール・グリーソンとオスカー・アイザックは

『スター・ウォーズ フォースの覚醒』にも出演していますが、

今作でのオスカーのダンスシーンはかなり変で面白いです。


監督は、『ザ・ビーチ』などの作家として、さらに『28日後』や『サンシャイン2057』の

脚本家としてお馴染み、英国人アレックス・ガーランドですが、

イギリス人作家では『ハイ・フィデリティ』『アバウト・ア・ボーイ』の

ニック・ホーンビーも脚本家として頑張ってますね。

『17歳の肖像』とか『わたしに会うまでの1600キロ』とか『Brooklyn』とか。


話は変わって、

『悪魔のいけにえ』の前日譚、『レザーフェイス』の監督

ジュリアン・モーリーから久々にメールがきました。

初の英語作品の撮影が無事終わり、現在鋭意編集中作業だそうで、

充実している様子がありありと伝わってきたのですが、

ああ俺も頑張らないとなあとエネルギーを注入してもらいました。

いやあ、本当に、頑張りましょう!