つねづね、作る人を増やすだけでは無く、売る人も増やすべき、と言い続けています。

売る人とは”八百屋さん”で、キチンと野菜について語りながら売れる人。

第三者的に作物を見ることが出来て、それに対してジャッジできる能力を持ってる人の事です。

そういう人に野菜を売って貰えれば、作る側も金銭的な価値以外のやりがいが出て来るんだと思います。


なので、八百屋さんを応援しているのですが・・・

先日、ある八百屋さんに訪れてみたところ、その品揃えに愕然としました。

たぶん、スーパーと比べられるからなのでしょうけど、安くする為に品質まで落としていました。


たとえば、和歌山県産の春キャベツ。

1個200円で売っていましたが、クタクタで・・・

実際に市場に居るのでわかるのですが、セリ品の個人選別の安い品です。

これなら農協物の8入サイズを250円で販売した方がお客様の為になるのですが・・・

白菜はカットして売っているものの、いつ切ったのか真ん中が盛り上がってしまっています。

とにかく、安かろう悪かろうの見本のような感じで、楽しみにしていただけにショックでした。

今日のオススメを聞いて買い物をする、なんて雰囲気じゃないですね・・・


スーパーに対抗するなら品質で対抗すべきだし、ウチのオススメはコレ!と言い切れる様な品揃えにすべきなのでは?と思います。

一般の消費者さんと話す機会が多いのですが、その中で良く聞くのは「野菜を買うところが無い。」という言葉。

たくさんあるのに、と思いません?

でも、無いんですって。”ちゃんと説明して販売しているお店”が。

ただ、並べているだけでは何も伝わりませんよね。


一時期、放射能の問題で関東が揺れていた時、ある関東の八百屋さんにはお客様がたくさん来られ、いわゆる”東の野菜”がなんの抵抗も無く買われて行ってる光景を目にしました。

お客様が口を揃えて、「このお店ですすめられる野菜なら安心だから。」

そう言われるお店にしていくのが八百屋の努めなんじゃ無いでしょうか。