「東電、人間の被曝データーから、汚染水のタンク漏洩日を特定」ダイジェスト715 報① 拡散可 | フクシマンの福島リポート(郡山市)

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3.11以降放射能に汚染され福島は変わってしまいました。子供は自然で遊ぶことで成長してゆきますが原発は子供達から泥んこになって遊ぶ機会を奪ったのです。子供達に何がしてあげられるのか?もっと考えるために、福島を生きる、フクシマンが福島の今をリポートします。

汚染水の問題が深刻さを増しています。

福島県は、
平成25年8月22日、

東京電力福島第一原発の
周辺海域で6月に採取した海水から、

ストロンチウムが最大で、

0.28 Bq/l

検出されたと発表しました。


その他にも、
連日さまざまな新事実が、
報道されていますが、
私が一番ショックを受けたのは、


東京電力が、

人間(作業員)の被曝データーから、

汚染水のタンク漏洩日を

特定したことです。



東電の発表によれば、

汚染水漏れのあったタンクから

約20メートル

離れた無線中継所で

作業員2、3人が、

毎日約2時間、

働いており、

その被ばく線量記録を見ると、

7月8日までは
ベータ線をだす放射性物質による
被ばくがほとんどなかったのに、

7月9日

には1回の作業で、

最大0.1ミリシーベルト

の被ばくを確認。



その後も被ばく線量は徐々に上昇し、

8月上旬には、

約1ミリシーベルト

に達する作業員もいたということです。



こんな風に、
作業員の被ばくデーターを、

漏えい日特定の

根拠

にするとは・・・


本来であれば、

きちんと空間線量を測り、

汚染水や放射線の管理を行い、

まず、作業員の安全を

第一に

守らなければいけないのに、

東電は、

「人体を線量計がわりに使っているのか!」

と非難されても、

仕方がないのではないでしょうか・・・



この東電の発表を聞いた時に、
私が真っ先に思い浮かべたのは、

福島で今多くの子供たちに、
甲状腺ガンが多発していることです。


8月20日の
県民健康管理調査の
発表によれば、

ガン
または
ガンの疑いと診断された子供は、

44人

になりました。

これほどの数の子供が
甲状腺がんを発症していることに対し、

多くの専門家は
「原発事故の影響ではない」
と繰り返しています。


例えば、
福島民友新聞の取材を受けた、
京都医療科学大学の
遠藤啓吾学長(放射線医学)は、

患者の数について

「予想以上の数」

としながら、

「チェルノブイリと比べて
放射性ヨウ素の被ばく量は
はるかに少なく
事故の影響とは考えにくい」

との見解を示しました。

しかし、それならば、

甲状腺がんが
予想以上の数の子供たちに
多発している原因が
別にあることになりますから、

国は総力を挙げて、
多発の原因を
早急に調査すべきです。

調査の結果、
もしも、
これが放射線由来による
甲状腺ガンだったとわかった場合、

子どもたちの
がんの発症という事実をもって、

多くの地域が、
高濃度の被ばくをしていたことが、

逆証明

されることになってしまいます。



それでは、

空間線量も測らず、

作業員の被ばくデーターを

まるで人間線量計のように使い、

漏えい日を

逆証明

した、

東京電力

とやっていることが変わらなくなってしまいます。



実際、

今回の問題で改めて浮かび上がってきたのは、

あまりにもずさんな、

東京電力

の管理体制です。


原子力規制委員会や専門家から、

タンクの耐用性に対し、

はじめから、疑問の声が上がっていたにもかかわらず、


東京電力は、

日常的に
タンク周辺の
放射線量を測定もせず、

見回りも1日2回しか行わず、

タンク1基ずつの水量を見る水位計も設けず、

点検記録すら残していませんでした。




国と県と東京電力は、

きちんとした予防原則に立ち、

国民と作業員の

安全をしっかりと守る、

責任

をきちんと果たしてほしいです。


人間の被ばくデーターや

子どもたちの

がんの発症率をもって、

初期被ばくの量や、

汚染水の漏えい日を

逆証明

するようなことが
今後おこらなないことを、

心の底から願っています。




ちなみに、厚労省日報の715報によれば、

平成25年8月28日(水)。
この日は

海の水産物

158点

の検査結果の発表が行われ、うち

22点(全体の14%)から、

放射性セシウム

6.4~150Bq/kg

が検出され、

100Bq/kgを超えたものは、

以下の1点でした。

コモンカスベ150Bq/kg



過去2か月間の、
放射性セシウムが検出された魚の割合は、
以下のように推移しています。

7月10日28%
7月17日23%
7月24日29%
7月31日26%
8月7日22%
8月14日27%
8月21日37%
8月28日14%


8月14日~8月28日のデータを比べると、
27%→37%→14%
と、数値が乱高下していますが、
これは、魚場や漁法の違いなど、
(6月までは底引き網漁
7、8月は沖合たこかご漁)
検査の条件に差があるためではないかと思われます。



現在行われている検査は、
セシウムが中心で、

今回流出が問題となっている、

ストロンチウムやトリチウムなど、

他の核種の検査はほとんど行われていません。



原子力規制委員会は8月21日の定例会で、

魚に含まれる、トリチウムの調査をする方針を

ようやく固めてくれましたが、

ストロンチウムの調査については、
何の発表もありませんでした。


人体に与える影響は、
ストロンチウムのほうが深刻ですので、
行政は、一般市民から沢山の要望の声が上がっている、
魚に含まれる、
ストロンチウムやプルトニウムなどの検査を、
しっかりと行なってほしいと思います。



また、この日は
河川・湖沼の天然の水産物

5品目9点

(アユ・イワナ・ウグイ・ヒメマス・ヤマメ)
(中通り・会津地方)

の検査結果の発表が行われ、

3点より、

11~92 Bq/kg

の放射性セシウムが検出され、

このうち25Bq/kgを超えたものは、以下の2点でした。


アユ92Bq/kg
(伊達市 阿武隈川)


ヒメマス84Bq/kg
(金山町 沼沢湖)


(②に続く・・・)



※ダイジェストの詳細に関しては、
厚労省の
「食品中の放射性物質の検査結果について」
を参照してみてください。

参照:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000015549.html





※厚労省日報ダイジェスト(福島県版)
について・・・

世田谷子ども守る会のマダムトモコさんが、
厚労省日報ダイジェストを作成してくれています。

http://setagaya-kodomomamoru.jimdo.com/

トモコさんは福島県以外の都道府県のデーターを
ダイジェストにしてくれているので、
福島県のデーターもダイジェストにしてみたいと思い、
「厚労省日報食品モニタリングダイジェスト・福島県版」
を作成しています。


※厚労省ダイジェスト(福島県版)のメール配信を始めました。

お申し込み方法:
fukushimanippou@gmail.com

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(リポート 福島県郡山市 フクシマン・マサ)