これまで長年にわたって税金をさんざん無駄遣いし、いや、大手の企業と結託し、国会議員や高級官吏という立場を悪用して好き勝手にくすねてきた泥棒連中は、自分たちの悪行のせいで負ってしまった天文学的な数字になる莫大な借金を口実に、これをどうにかしなければ国家の破綻は免れないなどと臆面もなくのたまわり、もしくは、社会保障制度が成り立たなくなってもいいのかと高齢者とその予備軍を恫喝し、大幅な増税に着手したのです。
 そんなことをしたところで、結局はまたかれらの懐を肥やすことになり、無駄遣いと称する窃盗罪の機会を増やすことになるだけで、国の借金が減るどころか、却って増えることになるだけでしょう。かれらが、なんだかんだと尤もらしい口実を設けて集めた税金を横取りする名人であることを、それだけでその地位に就いていることを、絶対に忘れてはなりません。
 老後の生活の不安を人質にとって脅してくるかれらに屈してはなりません。それには自分の暮らしは最後の最後まで自分で守ってみせるという強い意志を持ちつづけ、そのための工夫と努力を怠るべきではないのです。それこそが真の意味における自立であり、また、そうした生き方にこそ真の生きる喜びが秘められているのです。
 ここらあたりで、あいつらに支配された国家には、きっぱり見切りをつけなくてはなりません。あいつらの巧言に惑わされ、楽をして生きる道に色目を使ってみたところで、またしても裏切られることは必至なのですから。