" Fake "
監督 森達也
出演 佐村河内守
佐村河内香
森監督は佐村河内守にインタビューを行う
手話通訳として守の妻香が同席
***
佐村河内は聴覚障害がありながら
「交響曲HIROSHIMA」などを作曲し
現代のベートーベンと脚光を浴びたが
新垣隆が自分が代作したと暴露
佐村河内の聴覚障害も嘘だと述べる
また
週刊文春に神山典士の
「全聾の作曲家はペテン師 ゴーストライター懺悔実名告白」
と題する記事が掲載される
佐村河内曰く
代作ではなく共作だった
聴覚障害は嘘ではない
曰く
ABR検査で感音性難聴と診断されたが
マスコミは報道しなかった
曰く
新垣さんは僕が難聴だと分かってるはずなのに
妻香曰く
徐々に耳が聞こえなくなる過程をみてきた
*
佐村は9カ月ぶりにテレビの取材を受ける
*
テレビ出演のオファーを受ける
漫才師が司会をするバラエティ
すべてを笑い飛ばす真面目な番組?
断る
*
佐村河内夫妻は弁護士事務所を訪ね
興行会社からの訴訟への対応を練る
佐村河内の弁護士は作曲は共作と認識している
新垣氏に著作権印税の交渉を申し込んでいるが
新垣サイドは逃げ回っている
*
出演を断ったバラエティ番組に
新垣隆氏が出演
お笑い芸人が面白おかしく
佐村河内を茶化す
テレビを作っている彼らには
信念とか思いとかが全然ない
出てきた人をどう使って面白くするかしか
考えていない
多くのメディアに登場する新垣
面白おかしい演出で
*
新年
守の両親が来る
親友ですら信じてくれなかった
*
神山典士が
編集者が選ぶジャーナリズム賞に於いて
大賞を受賞
森監督は授賞式のプレゼンターを依頼され
神山典士は欠席した
*
聴覚障害を持つ聴覚障害者メンタルコーチの前川修寛は
ブログでメディアのありかたを批判
佐村河内を馬鹿にする記者会見を行った神山典士は
日本中の聴覚障害者と難聴者に けんかを吹っかけている
聴覚障害者にも音楽は意味がある
前川は難聴者用イアホンで音楽を聴いている
*
アメリカの雑誌の取材を受ける
佐村河内曰く
新垣隆は非常に優秀な技術屋だった
僕が18年間楽譜の読み書きを覚えようとしなかったのは
新垣隆への甘えだった
質問
新垣隆が作った音楽が自分のイメージと一致しているか
確認はどうしていたか?
指示書を出すことが作曲だと認識しているか?
指示書を音楽に置き換える方法がわからない
新垣に渡したコードが見たい
音源を聴きたい
今ここで弾けるか?
なぜキーボードを捨てた?
新垣が作曲できる証拠はある
佐村河内が作曲できる証拠はない
これでは多くの読者が
佐村河内が作曲の半分すらしていたと思わない
*
ショッピン・モールで行われる
新垣隆の出版記念サイン会
多くの人が列をなす
*
森監督の疑問
音楽が本当に好きなら
何故また作曲しないか?
頭の中でメロディが出口を探しているのでは?
*
ここから
衝撃のラスト 12分間。
誰にも 言わないで ください
*
佐村河内はシンセサイザーを購入
補聴器を着ける
キーボードを流暢に弾く
音を重ねて
管弦楽風の曲に
新曲完成
ゴーストライター疑惑で中傷を浴びた
作曲家佐村河内守及び関係者に対する
インタビューを撮したドキュメント
メディアに於ける
弱い者いじめの構図
結局、簡単に視聴率が取れるのは
弱者への中傷
視聴者は
罵しれる誰かを探してる
自分より下劣な人間を欲してる
事実か否かは別にして
メディアの垂れ流しを受け入れる
映像は編集の仕方で
趣旨を180°変えられる
2016年 日本映画 128分
日本映画プロフェッショナル大賞 監督賞受賞
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