「 遺体 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " 遺体 "


監督 君塚良一
原作 石井光太
出演 西田敏行
    勝地涼
    酒井若菜
    佐藤浩市
    志田未来
    筒井道隆
    柳葉敏郎


 これは1人のジャーナリストが
 実際に目撃し、取材した事実に基づいてる

   *
 岩手県 釜石市
 2011年3月11日

中津蒔田地区、コミュニティ消防センターで
老人相手に卓球を教える西田
釜石市の民政委員

子供を診察する佐藤
釜石市の病院に勤務する医師

漁港で健康診断のチラシを配る筒井
釜石市役所の職員

午後の診療を行う柳葉
個人診療所の歯科医師

患者と世間話をする若菜
同診療所に勤務する歯科衛生士

電話で市民に対応する未来
釜石市役所、地域福祉課の職員

  *
 14時46分
 東北地方と関東地方にマグニチュード9.0の地震が起こり
 最大40メートルの巨大な津波が発生し
 沿岸部の町を襲った

 釜石市は、甲子川をはさんで
 海川の町は津波に呑み込まれ、破壊的な被害を受けた

 一方、山側の町は津波の被害をまぬがれた

 *
立ち上がる西田
停電、携帯も通じない

真っ暗な診療所で余震を感じる柳葉
県警から遺体の検案の強力を頼まれる

散らかった市役所を片付ける筒井たち
廃校になった中学校に遺体安置所を作ることになった
遺体所は市の管轄になる
筒井と部下の未来と勝地が管理の担当を任される

  *
 3月12日

西田は遺体安置所の体育館へ

続々運び込まれる遺体
ブルーシートに寝かされる遺体
遺体の検案をする佐藤医師
立ち尽くす市の職員

別に仕事もせずに文句だけ言う西田
ウザいし邪魔で迷惑

柳葉歯科医も若菜歯科衛生士と到着
遺体の歯式をとる
酒井若菜


西田は元葬儀社勤務
遺体扱いのプロ
遺体管理のボランティアになる・・・



   西田敏行



   この地震の7年前には
   新潟中越地震が起こっているし
   16年前には
   阪神淡路大震災が起こっている

   しかも、この地域は
   78年前にも津波に襲われているし
   115年前にも津波に襲われている
   その時には
   今回より多い2万人以上が死亡している

   いつ災害に見舞われてもおかしくない
   危険度のかなり高い地域だったのに



   大地震後に
   県警が歯科医院を直接訪ね
   個人に遺体検案の協力を頼むとか
   釜石市だけでも15件の歯科医院があるのに
   ずっと1人で歯式を取り続けるとか
   
   大地震後に
   遺体安置所の責任者を決めるとか

   市長が避難所で直接指示を出すとか

   防災無線がないとか


   この映画が事実を伝えているのであれば

   緊急時の組織作りとか連絡体勢とか
   災害に対する備えが出来ていなかった

   これは考えられない怠慢


   緊迫感を煽るために
   映画は脚色しているに違いない
   釜石市が悪い見本みたいで、可哀想



    其れはさて置き
    主役は元葬儀屋さん西田

    元葬儀屋さんの心配は
    棺桶とか、火葬場とか、埋葬とか

    と言う訳で主題は
    遺体の取り扱い方
    遺体との向き合い方


    西田、出しゃばり過ぎ



    死体と御遺体の違いは何?
    辞書で"遺体"を引くと"死体"と書いてあるけど

    下世話な話だけど
    棺桶代は誰が負担するの?
    最低でも5万円



       葬式など無意味だ
       死者のことは
       死者に任せろ
         by イエス・キリスト



     人間は自然の脅威を忘れ
     知らない振りをして無視し
     覚悟もなくそこに住み
     死んでから後悔する



          メメント・モリ


 志田未来


2013年 日本映画 105分