「 11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち 」 | 0・・映画toほげほげ

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  " 11・25 自決の日 三島由紀夫と若者たち "


監督 若松孝二
出演 井浦新
   満島真之介
   渋川清彦


 1960年
  "日米安保条約" が結ばれる
 これは10年を期限をとし
 集団的自衛権を前提とした


1960年10月12日
浅沼稲次郎日本社会党委員長が
日比谷公会堂において
自衛隊は違憲であるとの演説中
17歳の右翼少年に刺し殺される

刺殺した少年は同年11月2日
少年鑑別所で首を吊り自殺した

 *
1961年1月
三島由紀夫36歳、「 憂国 」を発表

二・二六事件をテーマにした短編小説で
その事件が起こったのは三島が11歳の時だった

 二・二六事件は
 皇道派の青年将校らが
 尊皇討奸を掲げて起こしたクーデター未遂事件

同年11月
同じく二・二六事件をテーマにした
戯曲「 十日の菊 」を書く

 ***

1963年 三重県四日市
森田必勝、高校3年
政治家を志し、建設相河野一郎にあこがれる


1966年1月
早稲田大学の学生は
学費値上げの撤回と学生会館の自主管理運営を求め
全学ストライキに突入
その闘争は150日間に及んだ

森田は国文学科の1年
共闘会議のストライキに不満を持つ
共闘会議は左翼
学内の右翼民族派グループ日本学生同盟に加入

 *
同年6月
三島、「 英霊の聲 」を発表
二・二六事件をテーマにした短編小説

同年11月
日本学生同盟学生長持丸博から
機関誌「論争ジャーナル」創刊号への寄稿依頼され承諾

同月
自衛隊へ体験入隊
祖国防衛隊構想を練る
 ( 自衛隊を軍と認めさせるべき
  軍事クーデーターも有り得る )


 *
1967年
ベトナム戦争が激しさを増す

同年4月
森田らが早大国防部結成し

同年10月8日
新左翼三派系全学連は
ベトナム戦争で日本が米国を支援することに反対し
佐藤首相ベトナム訪問阻止を訴え闘争を起こす
(第一次羽田事件)

 *
1968年2月20日
銃を持った男が静岡県寸又峡温泉の旅館で
人質をとり立て籠る

三島は彼の行動力に共感


同年3月
森田は三島らと共に自衛隊へ体験入隊

同年10月5日
三島は民兵の指揮官養成を目的とした
祖国防衛隊「楯の会」を結成
学生長には持丸博がなる
森田も入会


同年10月17日
川端康成がノーベル文学賞受賞

同年10月21日、国際反戦デー
新宿争乱事件
ベトナム戦争に反対する新左翼諸派が暴動を起こす
これは共産主義の間接侵略


1969年1月18日/19日
東京大学安田講堂のバリケード封鎖解除


同年2月1日
日本学生同盟と盾の会の思想的隔たりにより
森田は日本学生同盟を脱退


同年4月28日、沖縄デー
全共闘・新左翼が暴動を起こす

 1952年のこの日
 サンフランシスコ講和条約が発効され
 沖縄は日本から切り離された


同年5月
三島、東大全共闘委員会主催の討論会に出席
全共闘とは理解し合えず


同年10月
持丸が結婚を期に盾の会を退会
森田が2代目学生長になる


同月21日、国際反戦デー
新左派が暴動を起こし1,505人が一斉逮捕

同年11月5日
首相官邸占拠に向けて軍事訓練中の
赤軍派学生53人が一斉逮捕

同年11月16/17日
佐藤首相訪米阻止闘争
逮捕者2,093人


 1970年

日米安保条約の期限が切れる年
延長か?破棄か?
自衛隊のあり方は

3月31日
赤軍派学生が日航機よど号をハイジャック



 11月25日

10:58A.M.
三島は森田ら盾の会学生4人と
陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地・東部総監部を訪問
総監室に通された後
益田兼利総監を拘束し立て籠る

11:55A.M.
バルコニーから約10分
憲法改正と自衛隊の決起を訴えた後
森田と共に割腹自決する



   井浦新



     全学共闘会議も極端だが
     三島由紀夫もまた極端

     極端過ぎて
     端から見ると同じに見える



   1960年の"日米安保条約" 締結から
   1970年の自決まで
   三島由紀夫の10年間を描く



   実際のニュース映像を挿入し
   記録映画風、密度は濃い
   娯楽性は考えていない

   時代背景を知らないと
   理解し難い

   森田がなぜ
   そこまで三島に入れ込んだのかも
   理解し難い



   三島由紀夫は究極のナルシスト?



   演出として

   固そうな詰め襟を着たままの割腹は
   介錯が難しくないか?


   桜が散る映像の挿入は
   ありきたりだし
   11月なので不自然



     右も左も極端なのはどうも

     生ぬるいと言われても
     熱過ぎたり冷た過ぎるよりまし


 5人


2012年 日本映画 119分
 日本映画プロフェッショナル大賞 監督賞、主演男優賞受賞