" BALADA TRISTE DE TROMPETA "
= 悲しきトランペットのバラード
監督 アレックス・デ・ラ・イグレシア
脚本 アレックス・デ・ラ・イグレシア
出演 カルロス・アレセス
アントニオ・デ・ラ・トレ
カロリーナ・バング
マドリード 1937
サーカスで大人気
道化師
その頃スペインは
左派の人民戦線政府(共和国派)と
右派のフランコ率いる反乱軍が争う
内戦が激化
道化師他サーカス一座は強制的に
共和国軍に入隊させられる
いきなり白兵戦
飛び交う銃弾
短刀を振う道化師
飛び散る血しぶき
共和国軍惨敗
道化師は生き残る
1939年
内戦は終わり
ドイツ・イタリアが支持する
フランコ独裁政権誕生
道化師は刑務所の中
面会に来た息子カルロスに
復讐せよと命じる
カルロスは強制労働の炭坑を爆破
父道化師は監視の大佐に殺される
カルロスは大佐の右目をつぶし逃げる
フランコ政権がまだ続く 1973年
サーカス一座に入り
カルロスは道化師になる
泣き虫ピエロ
太って、青年の頃の面影なし
一座のマドンナ曲芸師カロリーナに
一目惚れ
でもカロリーナは
ボス道化師トレの女
トレはサーカス1の人気者
でも、座長も手を焼く
自信家で嫉妬深くキレやすい
道化師にならなければ人殺し?
トレは腹を立てると
一目をはばからずカロリーナを殴る
冗談を否定された時とか
男に色目を使った時とか
カルロスはカロリーナを
トレから救おうと思う
やがて
血みどろの、、、展開に・・・
この邦題の元となったのは
ジャン=リュック・ゴダールの
「 気狂いピエロ 」だが
そちらは
"きちがいぴえろ "と読む
辞書でも
「 気狂い 」は
"きちがい"と読む
こちらの邦題は
"きぐるいぴえろのけっとう"
と、読むらしい
辞書に
"きぐるい"の読みはない
"きぐるい"と言う言葉も
辞書にはない
「 気狂い 」を使うなら
"きちがい"と読ませた方が
正々堂々としている
所詮この世の中は
そんな連中の集まりでしょ
道化師 = ピエロではない
道化師 ⊃ ピエロ
これは道化師
カタカナで言えばクラウン
道化師の中で特にボケ専門の
イジメられキャラがピエロ
メイクには涙が必須
こっちがピエロ
泣き虫道化師 ≒ ピエロ
泣きながら笑わせるのがピエロ
ピエロはフランス語のpierrot由来
映画はスペイン語、payasoと言っている
それを日本語で道化師と訳すべきか
ピエロと訳すべきかは
よく分からない
コメディに分類するには
あまりにもブラック
ホラーにも近い
展開が目まぐるしい
古さと新しさが混在
正気を失うピエロ
最後はボロボロ
奪い合う事は
失うこと
人の世の喜劇は
あるいは悲劇は
そこから始まる
悲劇と
喜劇は裏表
ピエロは
その表現者
2010年 スペイン映画 105分 制作費900万ドル
ヴェネチア国際映画祭 銀獅子賞、脚本賞受賞
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