「 魍魎の匣 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " 魍魎の匣 "


監督 原田眞人
原作 京極夏彦
出演 堤真一   中禅寺 秋彦
   阿部寛   榎木津 礼二郎
   椎名桔平  関口 巽
   田中麗奈  中禅寺敦子 
   黒木瞳   柚木 陽子
   宮藤官九郎 久保 竣公
   柄本明   美馬坂 幸四郎
    寺島咲  柚木 加菜子
    谷村美月 楠本 頼子


死体が折り重なる戦場
這いずるように歩く阿部
生存者は補充兵宮藤と2人

2人は洞窟に逃げ込む

阿部が不気味に呟く
 行李の間のすき間だ
 箱の中の少女が
 今 おまえの後ろに

宮藤は突然、告白し始める
 子供の頃から すき間が我慢できなかった
 父親に連れられて箱ん中に入ったこともある
 箱を納めに行ったんだ
 箱だらけの箱みたいな家で
 箱の中には みっしりと みっしりと・・・


 7年後 1952 東京
  阿部と瞳

東京の喧噪
配られる号外新聞
 相模湖に女性の太腿
  少女連続バラバラ事件と関係か

阿部と一緒に捕虜になった宮藤の小説に似てる?

阿部は私立探偵
助手と映画撮影所へ
撮影所


撮影所の社長は
遺産相続がらみのもめ事で女優瞳に相談された
黒木瞳

瞳の娘咲14歳は先週 失踪した
娘を連れ去ったのは雨宮
弁護士の増岡が命じた

咲の父親は柴田会長の孫
瞳と駆け落ちしたが3日で連れ戻され
別の女と見合い結婚したが
翌年2人は亡くなり
咲は相続人の筆頭になった

咲の養育費は柴田会長が出し
雨宮を咲の監視役に送り込んだ
雨宮は善人だった
そうこうしているうちに柴田会長は倒れた

事業は柴田一族が受け継ぐはずだったが
会長は咲に全財産を残すと言い出した
増岡は
一族の反対派が どんな手を使うかわからないなら
咲を安全なところに移す、と
でも 信用はできない
増岡が反対派と組んでいる可能性もある

瞳は咲に相続権を放棄させたい


床に伏す柴田会長
横に付き添う増岡弁護士

瞳と阿部が会いに来る
増岡が事務的に応対する
咲失踪の責任は雨宮に押しつける
世間では瞳を詐欺師だと言う奴もいる?
咲の父親は会長の孫ではないと
増岡は咲に遺産を相続させて後見人に収まるつもり?

阿部は人の記憶が見える
阿部は増岡の記憶を見る


阿部と瞳は増岡の実家へ向かう
彼の実家は等々力渓谷の料亭

2人はその近くで
慌て走り回る雨宮を発見

咲は雨宮が目を離した隙にいなくなった
最後に見たのは30分前


咲は友人美月と一緒
寺島咲


3人は咲のいた部屋を調べる
美月は夜凧上げがしたいと言っていた
凧は中学校の講堂に展示してある


講堂に忍び込む咲と美月
講堂に潜む不信な男2人


 その十時間前
  椎名と麗奈と鳥口

椎名は売れ始めの小説家
鳥口はカストリ雑誌の編集記者
椎名は違う名前で小遣い稼ぎ


鳥口務める二流出版の引き出しから
切り取られた右腕4本を発見する


麗奈は大手出版の記者
野次馬につられて
田中麗奈


椎名は大手出版と打ち合わせ
宮藤先生も来る

宮藤はまだ駆け出し
でも態度はデカい
皮肉もきつい


麗奈は京極堂こと真一の妹
椎名は真一の旧友
必然、椎名と敦子も知り合い

椎名の紹介で
麗奈は鳥口から話を聞く
発見した腕4本
1本は新品 2本は新中古 1本は変色し
すき間を埋めるため無理やり押し込んだ感じ


巷でちらほら噂の穢封じ御筥様
穢れた富は教主が預かり
神聖な御筥に入れて清める
信者たちは どんどん不幸になって自殺者も出る

鳥口は穢封じ御筥様の本部を取材予定

鳥口は3日前に失踪少女の一覧を手に入れた
今年関東だけで73人
信者リストも手に入れた
ダブっているのが10人


 そして夜中
咲がホームから突き落とされる
一命は取り留めるが重傷を追う

咲は柄本博士の私設病院に運ばれる
そこはまるで箱のような建物
元は軍の研究施設


 その二日後
古本屋「京極堂」店主堤は
神主でもあり陰陽師でもあり

椎名は関口を連れ京極堂へ
阿部も来る
堤真一

この世には
不思議なことなどないんだよ・・・



   谷村美月



   カストリは粗悪な酒
   一合は飲めても二合は飲めない
   そこから
   1号は読めても2号は読めない、ような
   粗悪な雑誌をカストリと呼ぶ



   罔兩とは
   影の周りにできる
   ぼんやりした部分
   この2文字に鬼をつれると
   化け物になる


   魍魎は光と影の境目
   どちらとも分からぬ
   曖昧なところに住む



    原作はぶ厚い
    手が疲れるくらい

    その長い原作を
    2時間ちょいににまとめるのは
    無理がある

    ばたばたと解決に向かう

    もっと光と影と
    罔兩を
    描いてほしかった


 寺島咲


2007年 日本映画 133分