" しゃべれども しゃべれども "
監督 平山秀幸
原作 佐藤多佳子
出演 国分太一
香里奈
松重豊
占部房子
八千草薫
伊東四朗
噺家は
東京で500人あまり
寄席は都内にたった4軒
浅草演芸ホール、上野鈴本演芸場、新宿末広亭、池袋演芸場
そう仕事には ありつけない
それでも扇一本
舌先三寸で身を立てようというバカは後を断たない
今昔亭太一もその1人
四郎師匠の内弟子に入ったのは18の時
太一は古典しかやらないと決めている
前座で見習いを4年
22で二つ目になって何とか一人前
二つ目から真打ちまで およそ10年
腕がよければ10年もかからない
下手だと後輩にどんどん抜かれる
太一は、今一つ ぱっとしない
切れかけの電球みたい
焼き冷ましの餅より なお堅い
でも古典しかやらないと決めている
師匠に言わせれば
工夫が足りない
他人のおいしいとこだけとってもだめ
向こうに聞く気がなきゃ
いくらしゃべったって
しゃべってないのと同じ
師匠は話し方教室のゲスト
太一はお供
参加者の1人むっつりした女、香里奈
むっつりしたまま途中で帰る
太一は追いかけ理由を聞く
本気でしゃべってない
口を動かしてるだけ
あたしたちをナメてる
太一は気が短い
噺家は落語が本職
だったら高座を聞きに来い
茶道の先生、八千草
太一が一緒に住む彼の祖母
太一は祖母の生徒房子から
甥マサルに落語を教えてくれ、と頼まれる
学校で関西弁を笑われた、らしい
日曜早朝二つ目会
太一も高座に上がる
一番前のど真ん中、むっつりした香里奈
まさか、本当に来るとは
太一、マクラをすっ飛ばす
「粗忽の使者」ボロボロ
まばらな拍手
高座の後、ロビーで待つ香里奈
普通に喋れるようになりたい
むっつり顔が地顔
太一は家で
香里奈、マサルに落語教室
「まんじょうこわい」
2回目の落語教室
家を覗く不審な男
新しい生徒松重
実は有名な元野球選手
解説が下手で仕事が来ない
下手な噺家に生徒が3人・・・
香里奈はもともと仏頂面だから
どんな役をやってもこんな感じ
本人も話し方教室に
通った方がいいかもしれない
喋りに問題がある
4人を描いた
人情喜劇
落語好きには
楽しめる
落語はやっぱり
古典落語に限る
古典落語のネタは
300以上あるらしい
噺家は弟子入りすると
だいたいが15年位で真打になるので
噺家の中では真打が一番多い
真打が二つ目より
面白いとは限らない
東京の噺家は
真打 320人
二つ目 130人
前座 70人
2007年 日本映画 109分
「たがや」
上がった上がった上がった上がったっ
たーがやーーー
「粗忽の使者」
して、使者の口上は
屋敷を出る折、聞かずに参った
「まんじょうこわい」
おめぇ本当は一体何が恐いんだ
ここらで一杯、熱いお茶が恐い
「たらちね」
飯を食うのが 恐惶謹言 かい
じゃ酒を飲んだら よって件の如し
「火焔太鼓」
今度は半鐘買って来て鳴らすんだ
それはいけないよ、おじゃんになるから
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