" Das Leben der Anderen "
他人の生活
監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
脚本 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演 マルティナ・ゲデック
ウルリッヒ・ミューエ
セバスチャン・コッホ
ウルリッヒ・トゥクル
1984、東ベルリン
情報公開は行なわれず
東ドイツの国家保安省シュタージの
厳重な監視下に置かれた
10万人の協力者と20万人の密告者が
全てを知ろうとする独裁政権を支えた
1984 11月
ベルリン - ホーエンシェーンハウゼン
国家保安省の政治犯収容所
ミューエ大尉は
疑いなく囚人を尋問する
彼はポツダム・アイヒェシュター大学で
学生に尋問の仕方を講義する
尋問が非人道的だと言う批判は
社会主義への敵対行為と感じている
そんなある日
ミューエはトゥクル部長から
演劇鑑賞に誘われる
トゥクルは大学生の頃からの友人で
シュタージのエリート
劇場には
国家保安省でにらみをきかせる大臣も来ている
劇作家のコッホも来ている
ミューエは彼を高慢と分析
その日の主演はマルティナ
誰をも虜にする魅力的な女優
マルティナはコッホの恋人
公演の後
トゥクルは大臣に挨拶
大臣はコッホを反社会的と疑う
トゥクルはコッホの監視を命令される
演劇関係者のパーティが開かれ
大臣も出席
それとなくコッホに嫌味
ミューエはコッホの監視を開始
彼のアパートに盗聴器を仕掛けさせる
それを見ていた向かいのおばさんは
脅して口封じ
ミューエはコッホの生活を盗み聞く
コッホの誕生日
マルティナが準備して
来訪者は
シュタージへの敵対心が強いパウル
政府の加護と仕事と友人を失った元演出家イェルスカ
などなど
イェルスカからプレゼントは楽譜
"善き人のためのソナタ"
盗聴は2交代制で24時間行なわれる
大臣はマルティナに惚れる
大臣は俗物
権力を笠に彼女に迫る
監視の端々に痕跡を残す
ミューエは堅物の党員
出世より党が大事
政治家にも容赦したくない
トゥクルは逆
党より出世が大事
政治家には取り入る・・・
邦題だけ聞くと
音楽家が主役みたいだけど
音楽家も作曲家も出て来ない
主役はヘッドフォンをしてるけど
ソナタは聞いてない
他人の生活の盗聴音声を聞いてる
男女の夜の営みとか
善き人のためのソナタは
伏線の1つだけど
ソナタその物は関係ない
冷戦時代の東ベルリンを舞台に
監視する男と
監視される男の運命を描く
ガチガチの共産党員は
俗物大臣とその腰巾着が許せず
鼻を明かしてやろうと思う
途中退屈だけど
後味はいい
東側諸国は崩壊して行き
勝ち残った西側諸国は
共産主義を批判した映画に
気持ちよく賞を与える
ネクタイは中産階級のしがらみの象徴
僕はなるべく締めたくない
2006年 ドイツ映画 137分 製作費200万ドル
ヨーロッパ映画賞 作品賞、男優賞、脚本賞受賞
アカデミー賞 外国語映画賞受賞
NY批評家協会賞 外国映画賞受賞
LA批評家協会賞 外国映画賞受賞
インディペンデント・スピリット賞 外国映画賞受賞
セザール賞 外国映画賞受賞
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