「 人狼 JIN-ROH 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " 人狼 JIN-ROH "


監督 沖浦啓之
原作 押井守


 昭和二十年敗戦

 それから十数年
 占領統治下の混迷からようやく抜け出し
 国際社会への復帰を図るべく
 高度経済成長の名の下に強行された
 急速な経済再編成がその実を結びつつある一方で
 日本は多くの病根を抱えていた

 強引な経済政策が生み出した失業者の群れと
 その東京流入によるスラム化を温床とした凶悪犯罪の激増 
 わけても武装闘争を掲げた反政府勢力の急速な台頭は
 これに対処すべき自治体警察の能力を超えて
 深刻な社会不安を醸成していた

 自衛隊の治安出動を回避し
 あわせて国家警察への昇格をもくろむ
 自治警察内部の動きを牽制すべく
 政府は第三の道を選択した

 首都圏にその活動範囲を限定しつつ
 独自の権限と協力な戦力を保有する
 国家公安委員会直属の実働部隊
 首都圏治安警察機構
 通称"首都警"の誕生がそれである

 迅速な機動力と強大な打撃力によって
 治安の番人としての栄誉を独占し
 第三の武装集団として急速に勢力を拡大した首都警

 しかし当面の敵であった反政府勢力が
 非合法化を含む様々な立法措置によって解体し
 離合集散の末に
 "セクト"と呼ばれる都市ゲリラを生み出すに及んで
 状況は大きく転回した

 首都警の中核をなす特機隊と
 セクトの武力衝突は熾烈をきわめ
 時に市街戦の様相を呈することもしばしばであり
 激しい世論の指弾を浴びた

 経済的繁栄への期待に向けて流れ始めた世相の中
 強化服と重火器で武装し"ケルベロス"の俗称とともに
 武闘路線をひた走り続けた特機隊の精鋭たちも
 宿敵であるセクトと共に急速に孤立を深め
 活動の場を狭めていった


2月9日、東京
反レーベンスラウム統一デモが自治警察と衝突
戦術介入するセクト戦闘集団
爆弾の運び屋をする少女・通称"赤頭巾"

地下水路内
爆弾の運搬をするセクト兵站部隊
特機隊に発見され銃撃戦となる
逃げる赤頭巾
彼女を追いつめる新人特機隊員の伏
射殺命令に躊躇
少女の自爆死を許す


伏の責任問題が話し合われる
特機隊内には幹部も知らぬ
諜報だか粛清だかの
"人狼"と呼ばれる部隊があるとの噂もある
くれぐれも正規の手順を踏むように

伏は査問委員会にかけられ
隊員養成学校での再訓練を命じられる

伏は
目の前で自爆した少女が忘れられない

そして
少女の墓を訪れた伏は
彼女の姉と出会う・・・



  昔から
  おとぎ話の悪役は
  狼と決まってる

  だけど
  狼は主義主張で
  他者を殺さない

  
  人が
  狼に限らず獣の心を宿したら
  戦闘員としては使えない



    混迷期日本の
    権力抗争と
    戦闘員の葛藤を描く



    "お前が食べているのは
    母さんの肉だよ"


 $0・・映画toほげほげ-人狼


2000年 日本映画 102分
 日本映画プロフェッショナル大賞 特別賞受賞