昇龍観の傘松で天橋立を股のぞき〜冬至丹後元伊勢行(12) | 日々のさまよい

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海部家始祖の火明命を祀る籠神社〜冬至丹後元伊勢行(11)←(承前)

 

 

 


天橋立を望む「股のぞき」で有名な絶景スポットの傘松公園へ、麓の府中駅からケーブルカーで出発。

丹後海陸交通/天橋立へ行こう!/ケーブルカー・リフト

 


天橋立の主な絶景スポットは、この「昇龍観」の傘松公園、他に「横一文字」の大内峠一字観公園、「飛龍観」の天橋立ビューランド、「雪舟観」の雪舟観展望所の4ヵ所が有名とのこと。

丹後海陸交通/天橋立へ行こう!/天橋立展望スポット

 

 

 

 

次第に、右の阿蘇湾と左の宮津湾を隔てる天橋立が見えてきます。

 

 

 


ここは路線のちょうど真ん中、行き違うための複線部分。

見えている天橋立の向こう岸が、智恩寺文殊堂の建つ文殊地区、その後ろに聳えるのは妙見山と思われます。

 

 

 

 

高度が上がって行くにつれ、景観がどんどん広がります。

 

 

 

 

そして、海抜130mの傘松公園に到着。

 

これを股のぞきして天地を逆転させれば「昇龍観」です。
ただ、もっと晴れて海が明るくならないと、海を空に見立てるにはチョットむりですね(苦笑)

 

 

ということで、試しに上の写真を180度↓回転させてみました。

 


眩しいほどの青空ですが、太陽がまだ低く水面が光を反射するばかりなため、海も本来の明るさに至っていません。

 

この海が、青空と渾然一体となって天橋立が宙に浮かんでいるように見える姿が、「昇龍観」ということなのかと思います。

 

 

 

 

しばし眩しさに耐え、その暖かさに寛ぐサチエ。
太陽光エネルギーをチャージ中。

 

 

 

 


「思うようには見えへんよ〜」という私の言葉をよそに、少し元気を回復させたサチエが、ともあれ股のぞきをやってみます。


案の定、疲れ気味の所へ頭に血が上り、ふらふらと立ちくらみしていました(笑)

 

 

 

 

冠島(かんむりじま)沓島(くつじま)遥拝所。

 

 

 


左手前に、石製の由緒板があります。

 

由緒板

 

両島は籠神社の海の奥宮です。主祭神彦火明命と后神市杵嶋姫命が降臨しました。
彦火明命は豊受大神を祀り丹後丹波から開拓し、后神は航海安全を祈り、両神とも国の発展に貢献しました。

 

この日、これから徐々に天候は不安定になってくるのですが、この時たまたま、有り難いことに冠島と沓島がハッキリ見えていました。

 

 

 

 

上の写真をアップ。

右が冠島、左が沓島。


島の名前は、冠(かんむり)と沓(くつ)で一対一体、という意味の命名かも知れません。

そう考えると、冠を被って沓を履いたままの巨大な神さまが、海面でノンキに仰向けで寝そべっておられるような姿にも見えますね〜(笑)

 

 

 

 

神が宿る冠島(かんむりじま) 沓島(くつじま)について

 

遥拝所の鳥居の先のかなたに浮かぶ二つの島が冠島沓島です。室町時代の画僧雪舟は「天橋立図(国宝)」に本来ならばこの構図に入らない島を絵の右下に描き込んでいます。
それは、この島が天橋立を含む若狭湾沿岸の住民から篤く崇敬され、神宿る特別な島であることを雪舟が知っていたと考えられています。
冠島沓島は籠神社ご祭神の彦火明命(ひこほあかりのみこと)と市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)が天降(あまくだ)り夫婦となった神聖な島として古代から特別視されて来ました。この島に宿る神様は海を行き交う船をお守りし、人々の暮らしが豊かになるよう見守っておられます。
ご神徳は、縁結び・夫婦円満・家内安全・事業繁栄・技術学問向上・航海安全・貿易交渉・財運など広大で、今も人々の祈りが捧げられています。

 

 

天橋立図(あまのはしだてず)雪舟等楊(室町時代・16世紀・京都国立博物館)

e国宝/天橋立図
Wikimedia Commons/File:Sesshu - View of Ama-no-Hashidate.jpg


 

冠島と沓島には行ってみたいですけれど、特別な日に限られた方々しか上陸できないようです…

島の詳しい様子については、↓こちらをご参照ください。
丹後の地名/丹後の神宝/冠島と沓島(舞鶴市)
丹後の地名/丹後の神宝/雄島参り(老人嶋神社祭礼)'12(舞鶴市冠島)
丹後の地名/丹後の神宝/雄島参り'11(舞鶴市冠島)

 

 

 


傘松公園イメージキャラクターの「かさぼう」石像。

天橋立の創造とともに生まれてきた妖精。
天に架かっていた橋が倒れて天橋立ができた時、その一部が落ちる途中で妖精となり、人里離れた山の上(現在の傘松)へ舞い降りた。以来、ずっと傘松に住み、天橋立を見守っている。

丹後海陸交通/天橋立へ行こう!/キャラクター紹介

 

とのことです(笑)

 


この時、時刻は09:40を過ぎた頃。
成相寺行き登山バスの冬期始発は09:00で運転間隔20分毎ということですが、この日は積雪によって運転を見合わせており、そのためバス運行開始の報を待ちながら、このように公園でまったりとしていました。

 

 

 


私が案内所へバスについて問い合わせに行っていた間、股のぞき台でひとやすみしていたサチエ。
かなり元気が戻った様子です。

 

そこで10:00からの運行開始を伝えました。

丹後海陸交通/天橋立へ行こう!/成相登山バス

 

 

 

 

成相登山バスのりば近くに掲示された「西国28番札所 成相寺観光案内図」。

 


ちなみに、左下で股のぞきしているお姉さんのイラストですけれど、コレって、どうなんでしょうか…(苦笑)

 

 

 

(つづく)→ 三十三所最北の成相寺で雪が降る〜冬至丹後元伊勢行(13)



 

 

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