一休・クックパッドを見て、日本の経営スタイルについて思うこと
時代によって変わってきた経営スタイル
2010年1月22日（金曜） 東京は暖かい
最近は、多くの経営者と会う機会が増えているからかも知れませんが、
”経営”というものを考える時間が多いような気がします。
さて近年では、
経営のスタイルが多様化してきていると思います。
むかし、上場企業と言えば、売上げや社員数が多く、
重厚長大で見栄えがある大企業ばかりでした。
しかし今の時代は、会社規模が大きくなくても上場しています。
すべての会社が良いわけではありませんが、
規模が小さくても中身の良い会社もいくつかあります。
会社を上場させるためには、非常に厳しい上場審査があります。
それを通過しなければならず、審査の厳しさのあまり、
上場したくてもできない場合が多々あります。
だた今は、企業の表面だけを見るのではなく、
実質的な中身部分をしっかり審査をします。
売上げや従業員数などの規模だけで簡単にダメと判断しません。
逆に企業の従業員規模が大きいことが目が行き届かないという
経営リスクにもつながると考えることもできてしまいます。
逆に従業員数が少ないことで固定費が下がり、
景気の変動に左右されにくい、筋肉質な企業であるという好評価
につながっているような気がします。
一例をあげると、上場企業のクックパッド 
は、
上場時の2008年度売上実績が、たった6億7600万円で、
正従業員数はたった１７人でした。
しかし、経常利益が約3億2000万円ということで、利益率が非常に高いです。
しかし言葉は悪いですが、この程度の規模でこの程度の利益であれば、
半径２ｋｍ以内に何社か存在していることでしょう。
当社のクライアントにも、もっと内容の良い会社がたくさんあります。
しかし、新規性や独自性や将来性があれば、
このような小さな企業でも上場できる時代になっているのです。
一休 という会社にしても同様です。
今でこそ、売上は約26億円、社員数約45人までに増えていますが、
上場当初はクックパッドと変わらない規模でした。
この企業は、現状の規模でなんと一部上場企業になっています
どちらの会社も、事業内容は、ほぼ単一事業となっていますが、
市場での評価では、単一事業であるリスクよりも、
事業規模が小さくて景気リスクに強いという判断なのでしょう。
確かに、社員が多いと固定的な維持費（＝固定費）も高くなっているわけです。
固定費が高いと、万が一、売上げがパタっと止まってしまったとしたら、
すぐに倒産してしまうリスクも非常に高いということになります。
これが、現在の経済社会の中での企業評価であることを考えると、
これからの会社作りは、やみくもに事業規模を大きくしていくのではなく、
小さい組織で、リスク管理を行き届かせて、
利益率が高い筋肉質の会社を作る 
という方向性に持っていくべきだということになります。
日本ＳＯＸ法の対応もあり、企業規模が大きくなると、内部統制に目が行き届かず、
その結果、企業の経営トップが管理しきれないことで刑事罰が降りかかってもきます。
このようなことからも、内部統制をしっかり効かせるためにも、会社規模は
できる限り、必要最低限に抑えていく流れになるでしょう。
時代の潮流を読むということが、自分の今月のブログテーマのようになっていますが、
当社も時代に合った経営スタイルにしていきたいと考えています 
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