my foot steps part9 | 永井真理子オフィシャルブログ『永井真理子 HELLO!!』 powered by アメブロ

my foot steps part9

皆さん、そろそろお正月気分もなくなり
社会復帰出来てますか?

シドニーは1月2日から
普通通りの生活に戻ってしまいました
何だか少し淋しい....
こたつに入ってみかんを食べる
そんな日本のお正月がちょっと恋しいな...
みかんの代わりにマンゴーを沢山食べました

12月上旬から約2ヶ月程
学校が休みになってしまうので
子供達は天国だと思いますが
親は面倒を見るのが大変ですあせる
でも早起きしてお弁当作らないで良いので
少し楽です....

さて
今回のヒストリーは少し悲しいお話しになってしまいますが
どうかお許し下さい
私も色々とあの頃の事を思い出してしまい
涙がこぼれてしまいました

大事な私の思い出を是非読んでやって下さい

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mariko nagai footsteps

「ありがとうを言わせて...」

この年は例年よりも早く春の匂いがしていました

2月14日バレンタインデーに卒業式を終えた私は
その足で父の入院する静岡の病院に向かったのです

そこにいた父は...
すっかりやせてしまい声にも力がありませんでした
そして...

片腕がなかったのです

父の病は「横紋筋肉腫」という
筋肉の癌でした

腕に出来た癌細胞を他に広げない為に
やむなく切断したのです

その姿を目の当たりにした時
急に咳き込んでしまい
同時に涙が溢れてきました

「ごめんね、ちょっとトイレに行って来る」
そう父に告げて
私はトイレで声を出して泣いてしまいました

まるで写真がスライドされる様に
色々な思い出が頭の中に飛び込んでくるのです


私と兄の為にブランコを作ってくれている..
そのカナヅチの音

父は字がとてもきれいだったので
私の名札は誰にも負けないくらい
いつも格好良かった事...

私が全寮制の学校に入学して
初めて父が送ってくれたハガキ...
色鉛筆で大きく描かれたピエロの絵は
「言いたい事が上手く言えない...」
そんな父の姿に見えて
何だか嬉しかった事...



私達家族に注いでくれた愛を
深く胸で感じていました...

なのに私はどうでしょう
厳しい父をただ嫌って
まっすぐ目を見て会話する事もせず
「ありがとう...」  
「ごめんね...」
そんな簡単な思いやりすらも向けられず
逃げる様に全寮制の学校に行ってしまった...

情けない気持ちでいっぱいでした

父が病気になったからではなく
本当に仲良くしたかったのに...


父からの贈り物

私と母はほとんど家には帰らず父の看病をしていました
痛みで苦しい日も、少し笑える日も
ずっと一緒に過ごしました
そんな病院での生活が一ヶ月程続いたのです

ある日父が私に小さなペンダントを差し出しました

それは以前マザー テレサが来日した際
父の病院を訪問し
患者に配ってくれたものでした

「これは真理子にあげるから..」

そう言って私に渡したのです
そのペンダントには聖母マリアの顔が彫られていました
今までもらったどんな物よりも素敵に見えました

本当に嬉しかった...そんな大切ものを私に...

「宝物にするからね...」
心の中で何度も言いました



父との別れ

3月16日、風もなく穏やか日でした
この日父は珍しく起き上がって
私と母に微笑みながら
「足をさすって欲しいな..」
「背中をさすって欲しいな..」
なんて言い出したのです

私と母は
「お父さんったら王様みたいだね」
なんて言いながら笑っていました

母が足を、そして私が背中をさすっていたのです
しばらくすると
座ってた父が急に私の膝に頭を乗せたのです

「父を膝枕してあげるなんて..」
少し照れくさかったけど
何だか父が子供の様に思えてしまったのです
そのまま眠ってしまった父の背中を
ずっとさすっていました...

しかし...

父はそのまま目を覚ます事はありませんでした

...天国に行ったのです

信じられませんでした
その現実にすぐに向き合う事が出来なかったのです

本当に悲しかった...
まだ伝えきれない事が沢山あったのに...

でも..
余命半年と宣告されてから一年半近く
生きようと頑張った父を讃えながら見送ろう
...そう決めました

「お父さん、本当に今までありがとう...
そしてご苦労様...もう痛くないからね
ゆっくり休んでね...」

父の顔はとても安らかでした


父からのメッセージ

自宅に戻る為病院にある父の荷物を整理していた時に
一冊の日記帳を見つけました

前半は病気について
どんな薬を使って治療しているのか
今どんな状況なのか
ということが父によって綴られていました

でも腕を切断した頃から白紙だったのです

その日記のページをパラパラと全部めくってみると
最後のページに...
おそらく片腕になった父が
時間をかけて家族へメッセージを書いたのでしょう

いくつか言葉が残されていました
その一番最後に...

「真理子の花嫁姿を見たかった」

と書かれていたのです

我慢していた涙が全部こぼれてしまいました

お父さん...
ずっとずっと素直になれなくてごめんね...
そして
ありがとう...ありがとう....
何度行っても足りないや....



たった一ヶ月だけでしたが
私は父と向き合って生活する事ができました
何もしてあげられなかったけど
強がって素直になれなかった心が
すこしほどけていったのです

父からもらったペンダントだけが
いつもと変わらず揺れていました




To be continued

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私の住んでいる所から車で3時間くらい南に行った所にある
ジャービスベイという海に2泊して来ました。
途中の景色がとても奇麗で感動しましたビックリマーク
途中の丘

全ての写真がポストカードになりそうビックリマーク
途中の景色

国立公園からの景色は
本当に素敵で大はしゃぎしてしまった
ナチュラルパーク2

水もこんなに透き通っているのですよビックリマーク
海

潮風も気持ちよかったな...
海岸

細かくて真っ白い砂に感動!カップに入れて眺めていました
素敵な夏の思い出になりました
白い砂