奇跡のりんご―自然の摂理から学ぶ農と教育 06 / 06 | ジュガール★ライフ Jugar Life

ジュガール★ライフ Jugar Life

Jugar[d] とはヒンディー語で創造的という意味。ここではインドでの生活や、アースシップ(Earthship), フェアトレード(Fair Trade)などのプロジェクトに関してつづっていきます。

------------------------------------------------

質疑応答 FAQ

農薬を過保護にたとえて、現在の教育のあり方に対する質問が司会者の教授の方からありました。
農業と教育の関連性についての質問から、木村さんはこう答えていました。

------------------------------------------------


木村さん:

今、お話の通りだと思います。あの、与えすぎ、『過ぎれば及ばぬごとし』と昔からことわざありますけれども、与えるのが良いと思って、いる方がほとんどだと思うんですけれども、わたしのように、何も与えられない。りんごの木がこうして折れないんです。冬、養分を求めて、手を伸ばさなきゃいけないと思って伸びた(・・・聞き取れず)、ふつうのりんごの木は根の長さが約4-5m、伸びて8m程度なんです。わたしのりんごの木は、計りましたら、30m以上なんです。なぜ伸びたのかはわからないんですけれども、きっと、ごはんを求めて伸びていったんじゃないのかなと思うんです。

そして、先ほどグラフでお見せしましたけれども、肥料を与えなくて、なぜ肥料分(栄養分)が高いのか。それは、きっとバクテリアたちが、肥料を与えることによって、甘えて休んでいると思うんです。与えないので、『じゃ、こうしておれない』と、活躍しなければ、起きて働かなければ、とそう思って活動したからじゃないかと思います。じゃ、わたしに例えたわけです。

もちろんわたし、宝くじ当たって、3億円あったら、1年くらい休むかもわかりません。(笑)これ、わたしばかりじゃなくて、みなさんも、そういう気持ち、なると思うんです。ね、お金があると、どうしても、人間、楽しようと思うわけです。それが、お金という形だったものが、肥料という形に変って、植物の世界であるんじゃないかと思います。やっぱり、与えないために、自分たちが努力して、それを生きるために求めていく、これが、わたしの畑に(起こった・・・聞き取れず)んじゃないのかなと思います。



教授:どうもありがとうございます。そういう風に思います。それから、木村さん。今日は木村さんの著書を全部読まれた方は、今日のお話はすごくよく頭に入ると思うんですけれども、読まれてない方は、いくつか、それはもちろん、それで結構なんですけれども、特に僕は、豆の話ですね、豆が、なんでああいう風な、力を与えるのか、そこだけ、簡単にご説明いただけますか?あの、養分との関係において。



木村さん:はい、あの、豆は、豆にもだいぶ種類があります。クロ-バーも豆の仲間です。ところが、同じ豆の種類の中でも、自分の体を維持してよそへ養分を分け与えない豆の仲間もいるんです。そういう仲間の豆を利用すると、野菜は圧迫するわけです。豆は大気中の養分を根に共生する根粒バクテリア菌というものが、ありまして、それが、大気中から無尽蔵にある養分を土に戻しています。そういうものなんです。

ですから、その豆を利用することはすごくこの栽培にプラスな方向に影響する。ただ、欠点もあります。神様は全てを良くしてくれませんでした。なんか和尚様のような言葉ですけれども、あの、その豆も、4年5年も続けたら、その根粒がつかなくなるんです。なぜ付かなくなるかというと、わたし、豆に聞いたわけじゃないんですけれども、豆語わかれば何ですかと質問するんですけれども、あの、土の中に養分がいっぱいあると、根粒菌が休むんです。自然の仕組みというのはすごいんです。ですから、その根粒菌の働きをわたしも利用して野菜を栽培しているんですよ。是非みなさんも、その、毎年同じところに豆を植えたら粒がなくなったということを試してみたらいかがでしょうか。豆は、本当に良く、まめまめしく育つんです。



教授:ありがとうございます。そういうことらしいんですよね。僕も全然知らなかったんですけれどもね、だから豆も一緒に植えることの力というものをね、農薬も使わずに、肥料も使わずに、素晴らしいことかと思います。ではですね、時間もあれでしょうから最後にひとつ、あの、木村さんのいろんな本を拝見するとですね、やっぱり、あの、りんごに声をかけて、声をかけたりんごだけが答えてくるとか、あるいは、たぬきのエピソードですとか、とにかく、あの、いわゆる僕らが普段物理的に目にしていることだけではなくて、どう考えても世の中には目に見えないような力が働いているとしか考えられないような体験をいっぱいなさっていますけれども、そういう、まあ、僕ら時々それをスピリチュアルとかスピリチュアリティーなんて呼んだりはするんですけれども、まあ、言葉はおいておいて、そういう、現象とか、力とかいうみたいな存在をどのようにお考えですか?



木村さん:わたしは、すごくあると思います。みなさん、『わたしは、あなたを愛しています』この言葉を言うときに、『わたしは、あなたを1kg愛しています』と言えますか?言わないでしょ。そこに形が存在しないわけです。『わたしは、あなたを5Kg嫌いです』とかも言わない。わたし、そう思うんです。

見えない、心の世界というのは、すごく大事じゃないかな。先ほども言いました、ベランダに咲く花に、やさしい言葉をかけるときれいに長く咲く。この見えない世界というのは、これは動物にもあるんじゃないかなと思うんです。私のところは猫屋敷、15匹迷い込んできました。全部すけねこです。ところが、わたしやわたしの家族を見るとどこへ行っても走って集まってくるんです。足音を聞いてわかっているんです。これは、何か目に見えない力だと思うんです。是非、この目に見えない力をみなさんも、もっと深めていったらいいと思います。(・・・最後聞き取れず)




(おわり)





----------------------------------------------------------------------