「用心棒」('61) | Marc のぷーたろー日記

「用心棒」('61)

用心棒<普及版> [DVD]/三船敏郎;東野英治郎;山田五十鈴;加東大介;仲代達矢
¥3,990
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浪人・三十郎の活躍を描いた黒澤明監督&三船敏郎主演作品です。共演は仲代達矢さん、司葉子さん、山田五十鈴さん、加藤大介さん、河津清三郎さん、志村喬さん他。

Wikipedia「用心棒」


続編と呼ばれることのある「椿三十郎」('62) は観たことがありますが、これだけ有名な作品にもかかわらず、恥ずかしながら未見。


面白い (^O^)


はっきり言ってしまうと、最後の決闘シーンがあっさりしていて、「これなら最初から三十郎が全員斬っちゃった方が早かったんじゃね?」と突っ込みたくなっちゃうところはあります。ストーリーとしては「椿三十郎」('62) の方が数段面白かったです。それでも、殺伐とした題材でありながら全体にユーモラスな見せ方で、娯楽映画として気楽に楽しめます。

また、黒澤映画での三船敏郎さんはどの役も大体カッコいいんですが、それでもやはりこういう「飄々としていながら男臭い」キャラクターが一番合っていると思います。この雰囲気を出せる俳優は他にいないですし、今後も二度と現れないような気がします。


ところで、本作がマカロニ・ウェスタンの名作「荒野の用心棒」('64) としてリメイクされているのは有名ですが、そもそもこの映画自体が、「日本の時代劇」の形を取っているものの、実際には無国籍な、それこそ西部劇のような内容。確かにこれを西部劇としてリメイクしたくなるのも分かります。ほとんどそのまま西部劇に翻案できるストーリーですから。また、ストーリーだけでなく、卯之助 (仲代達矢さん) が首にスカーフを巻いていたり、芸者たちの踊りがラテン調だったりと、時代劇の常識や「ルール」を破っているところがいくつかありましたし。


「黒澤映画」のブランドでいろいろ深読みできるポイントもありますが、難しいことを考えなくても気楽に楽しめる「娯楽映画」の傑作です。


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