墓石の安売りについて
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20111111/19/marble-granite/72/3c/j/o0360036211604815424.jpg?caw=800)
先日、無機コーティングの講習で横須賀まで出かけた。その時に代表のM氏から聞いた話を書きます。
関東地方のある地域で安売り合戦が行われているという話です。
安売り合戦は良い結果を生みません。
その関東地方のある地域では「墓石の安売り合戦」が行われているという。なんでもそうですが、価格の安売り合戦は良い結果を生みません。
消費者は一円でも安い商品を求め、提供する側はそれに答えようとする。最初のうちは品質も落とさず頑張るのだが、そういう時にうまい具合に価格を落とせる知恵をだす人間があらわれるものです。
品質は落とされ、それが耐久消費財であった場合は、耐久消費財たるべき要素を満たしていない劣悪な商品となります。
購入する消費者は後先の事を考えないで「安さ」ばかりを追求する。こういう消費者は「限度」といものを知らない。製品の原価、人件費、その他諸経費を全く考えないでとことん値引きを要求してくる。そうすると必ず手をぬかれるのです。
確かに安いということを追求するのは悪いことではありませんが、限度があるという事を理解していただきたいと思います。
竿石7寸って、ペットの墓ですか?棒燈籠ですか?
石材店が競い合ってお墓の価格を安くして、ついには竿石が7寸のお墓まで現れたそうだ。まあ関東は8寸のお墓もありますが、7寸と8寸の差はとてつもなく大きいんですよ。僅か1寸(3cmくらい)に横幅の違いが外観を強烈にみすぼらしいものにしてしまいます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20111111/19/marble-granite/c0/72/j/o0271036511604860962.jpg?caw=800)
通常、棒燈籠の横幅は6寸ですが、大きなお墓の前には7寸の棒燈籠が建てられています。
棒燈籠と同じ幅のお墓が建てられてるとはとても信じられません。いくら何でもやりすぎです。ペットのお墓とさほど変わらないんじゃないでしょうか?
7寸のお墓は本当に小さいです。何もない周りに誰もお墓を建てていない墓地に建てるなら比較の対象もありませんが、となりに尺(1尺)のお墓とか建てられたら、それこそ「うちの隣にペットのお墓が建っていた」と言われかねません。
別に競い合わせるつもりはありませんが、物事には限度というものがあります、見れば分かると思いますが7寸のお墓はとても小さいです。とくに回りに比較されるようなお墓がたくさん建ってる場合は。
都心の中心部でようやく0.5坪くらいの墓地を手に入れられた場合は仕方有りませんが、誰もが訪れる墓地では、それこそ誰もが「小さい」お墓だなあ」と思うことでしょう。
ちなみに7寸のお墓なら「10才」程度でしょうから、お墓本体は25万円くらいなんでしょうか?
このお墓が建てられてる関東の某所とは都心からかなり離れた地域ですので墓地を手に入れるのはそんなに難しく無いはず、しかしそういう地域で我も我もと「安売り合戦」をしたら、建てた人はきっと将来後悔するでしょう。もっと極端な事を言えば一度お墓参りに行っただけで後悔するかもしれません。
富山ですら1,1尺のお墓(40~50才)を建てられた方が「1.2尺(45~60才)のお墓を建てたら良かった・・・」と言われるのに、7寸のお墓は・・・
まあ、建てたのが私じゃないから良いんですけど。
大きさばかりじゃなく、石の品質も落とされます
冗談じゃなく、大きさばかりじゃなく石の品質も落とされます。
さらには基礎工事の時の生コンなどの品質も落とされます。
さらに・・・・・
キリがありません。
最終的には「安物買いの銭失い」という結果を招くかもしりません。
私は平成20年に、平成2年に建てたお客様のお墓を建て替えた事があります。
なんと建ててから僅か18年です、18年ですよ。(この時は安さではなくて基礎工事の問題でしたが)
安さを追求するあまり、子供の代でまたお墓を建て替えなければならないかもしれません。
お墓はきちんとした石材店にきちんと建ててもらえば、最近は構造もしっかりしてるので100年以上はらくにもちます。少々の修理は必要かもしれませんが。
よく考えてお墓を建てていただきたいと思います。