地下カロートの構造
お墓でいちばん大事なのは構造であると常日頃から言っておりますので。「カロート 構造」というキーワード検索でいらっしゃる方々が多いのですが、詳しく説明していなかったので今回は図を使って説明します。
地下カロートは二つのタイプがあります。
GLは地上線で、地面の表面です。図の中でもっとも重要なのは「赤い部分」です。この部分から水が侵入するので、石材店の腕の見せ所です。
重要点
- 図の赤い部分には水返しがついていること
- 水返しに合わせて蓋の裏がくり抜いてあること、相乗効果として蓋が軽くなる
- 蓋の両サイドには指をかけれるような穴加工がしてある。
- 図の黒い部分は石製かコンクリート製
- 息抜き穴は必ずなくてはならない、水抜き穴ではない
- カロート内に砂か玉砂利をしきつめて納骨する場合か、真ん中あたりに棚板を取り付ける場合がある
重要点
- 図の赤い部分には水返しがついていること
- 図の赤い立ての箇所には石の板を用いて水返しにあてる、水の侵入防止
- 花立香焚をずらさないと納骨室が開けないので大きすぎる花立香焚は避けたほうがよい
- 図の黒い部分は石製かコンクリート製
- 息抜き穴は必ずなくてはならない、水抜き穴ではない
- カロート内に砂か玉砂利をしきつめて納骨する場合か、真ん中あたりに棚板を取り付ける場合がある
重要点について解説します。
最重要点は両方の図の赤い部分です。
ここに「水返し」がついていればほぼ「水の侵入」をほぼ防ぐ事ができます。ただこの水返しについては一般の方は設計図を見ても分からないと思います。
石をくり抜く段階でつけなくてはならないので、「つけておけば良かった」と言っても手遅れなので注意してください。
残念なことにこの「水返し」が最初からついてるお墓は少ないですね。
カロート
最近は御影石で作成する場合がお多いですね。そしてきれいに磨き上げてあります。しかしカロート内は湿気がたまるとこですから、むしろ切りっぱなしで磨いていないほうがいいと思います。私だったら「磨かないでくれ」といいますね。
骨瓶のまま納骨される地域の方に
納骨方法として
- 骨瓶のまま納骨する
- お骨をサラシなどにくるんで納骨する
- お骨をそのままカロート内にあけて納骨する
これ以外の納骨方法は聞いたことがないので、変わった納骨方法があったら教えてください。
いずれの場合も夏場になったらカロート内は湿気がたまり内側に水滴がついてしまいます。よほどの砂地の土壌でない限りはカロート内(地下カロートなので)は水滴で濡れてしまいます。
このとき、石で作ったカロートが研磨してあってピカピカだった場合は石があんまり水を吸ってくれませんよね。だから磨かないほうがいいのです。磨かなけれが価格も安いと思いますよ。
それとカロート内には砂や玉砂利が敷き詰めてあることのほうが多いです。
砂だと湿っぽくなるので最近は玉砂利を敷いてある場合が多くなってきたような気がします。