家族葬で参列者はほとんど親戚なので、気楽ではあったが、そこはフォーマル第一位のお葬式。
子供二人も連れている私としてはドキドキ。
故人を偲んでとか言っている場合ではない。
お父さんごめん。


途中飽きつつもどうにかおとなしく座っていたももえる。
途中で泣いたもののどうにか寝てくれたちゃえる。


やれやれ・・・おわった・・・
と思いきや、「これから初七日の・・・」
続く法要。
また始まるご焼香。


飽きて我慢がならなくなってきたももえる。
寝続けているちゃえる。
下手に騒がれるとちゃえるまで起きて阿鼻叫喚。
外へ出るか、何とかお茶を濁すか・・・ドキドキする私。


宗派は違うがうちの法事の時、
坊さんが「子供は遊んでいて良いよ。来ることに意義がある。」とおっしゃっていたことを思い出し、
ハンカチでバナナ作って遊んでやった。
えぇ。最前列ですが何か?


こんな状態なので、ゆっくりおじいちゃんとのお別れをしている心の余裕がない私。
やっと長いお経も終わり、最後のお別れ。
おじいちゃんの棺にお花を入れてあげる。

お花で飾られたおじいちゃん。
「親父、メルヘンになっちゃって・・・」ボソッとつぶやくくろえる。
こいつにも緊張感はないらしい。


司会の方が、おじいちゃんと対面できるのはこれが最後だと言う(火葬場では棺の窓からなので)。
その途端、堰を切ったように泣き出すももえる。
そりゃもう泣く。ワンワン泣く。
しみじみとお別れをしていた人々の涙が止まるほどの泣きっぷり。
平和そうに寝ているおじいちゃんがいてそれなりに満足していたのが、
もう会えなくなるとわかって寂しくなったのだろうか。
ももえるはももえるなりに、おじいちゃんの死を受け止めて、ももえるなりに悲しくなってしまったのだろう。


ぎょっとしつつも、ももえるの手を握り締めて、
ももえると一緒に泣きながらおじいちゃんとお別れしたのであった。