祖父母の法事の話。
ちなみに、浄土真宗大谷派。


坊さんは若くて、イケメンだった。
ずいぶん前の法要の時は、爺さんだったのに時は流れたんだなぁとぼんやり思う。
(イケメンは爺さんの子供だか孫だからしい)


母が「冷房なんてあるわけないでしょ!」というので、暑さ対策万全で行ったら、寒いくらいにエアコン入っていた。
そして、畳の上に椅子。
くそ暑い寺で足の痛みに耐えていたあの頃から、時代は変わったんだなぁと再び驚く。



広間に入ると真っ先に目に入ったのが子供用の滑り台。
よく見ると、マットが敷いてあり、ブロックや本なども置いてあって、キッズゾーンがつくられていた。
最近の寺ってすごいのね。
ももえるがモジモジしながら、「遊んでいい?」と聞いてくるので、「お経が始まるまでならいいよ。でも静かにね」と答える。

ももえる一人の時は静かに遊んでいたのだが、姪っ子が叫んだ瞬間、つられて「きゃーーー」。

血の気が引く私。
いくら親戚とはいえ、寺の中で大声とか、やめてーーーっ!
ももえるの横で「静かにね。シーだよ。」と念仏のように唱える羽目にw


そこへお坊さん登場。

ももえると姪っ子を座らせたところで、
お坊さんが
「私にも子供がいまして。
育ててみて静かにさせておくのが無理だってわかりました。
こどもは騒ぐのが仕事。
むしろ、こどもが思いのままに騒ぐのが仏の姿。
私は全然気になりません。
滑り台やおもちゃなども用意してあります。
存分に遊んでいてください。」


なんと・・・
なんとありがたいお言葉・・・(感涙)



祖父母両方の法要だったので、お経だけで1時間ほどあったのだが、こどもたちは楽しく遊んでおり(時々騒ぎすぎ・・・と注意しに行ったが)、滞りなく終了。
正直、滑り台がある横で1時間おとなしく座らせておくなんて至難の業。
お坊さんが最初に遊んでていいと言ってくれたおかげで、ずいぶんと気が楽になった。


お経が終わった後のお話も、
「子供が騒ぐことは悪いことではない。
大人と違って理性で我慢できるわけではないので、それが本来の姿だ。」

小さいころから人の死に立ち会ってきた経験などを交え、
「こういう法要の席に来ることが大切なこと。
間違っても留守番させるということはしないでください。
遊んでいても何かは心に残るはずです。」
ということをおっしゃって下さって、
万一伯父や伯母が気を悪くしていた場合のフォローもばっちりだった。


通常、外出しているときは、
「人様のご迷惑にならないようにしないと!!」と気をはっていることが多いのだけど、気持ちがすっと楽になって、すごーくありがたいお話だと思った。

たぶん、仏様のありがたいお話というのと意味は違うんだろうけど、その状況においては一番ありがたいお話だったな。