修羅天魔~髑髏城の七人season極 4回目
 
8列

修羅天魔、4回目の観劇です。

前回25日に自分的にずいぶんきれいにまとまってしまって、
いい芝居だなぁーをかみしめつつ、
これ、もう一回見たいかというとそうでもないかもな、なんて。
この気持ちを確かめたく、確かめに行ってきましたの巻です。
 

17日、21日、25日は芝居のプランはほぼおなじだったけど、
そこから今日までの間のどこかで台詞や間合いのテコ入れがあったようで
舞台が変わったところもありました。
それで、印象が結構かわりました。
とっちらかってますけどそんなあたりをば。

兵庫周りがかわっておりましたなぁ。

冒頭、沙霧に怪我してるっていいながら、怪我してる腕引っ張ってるのを
荒武者隊が、あれ?あれ?アニキそこ怪我してるのにつかんでいいの??って
マイムが入ったり。うんwそれは観てて思ってたー。

兵庫札が、カマボコ板なんていわれはじめてました笑。
そのあとの足袋の裏に隠していたアニキのへそくりは、
荒武者隊から「それも俺たちから巻き上げた金です」
なんて暴露される台詞が増えてたの。

これは…兵庫をもっと突き詰めたおバカキャラの傾奇者にしたいんか。

極めつけはさ…
天魔王!てめぇが雑魚だと思っている連中の力、見せてやろうじゃねぇか!の
あの兵庫の決め台詞を…
…三五に奪われれたんだよ。
あれれ??
兵庫もあれれ?ってしてて、
ややや…それは無いよなー。
なんでそないなことに…。

最初はヒーローみあったのに方向不明の扱いをされはじめてる。
兵庫をどうしたいのさ髑髏城。
福士誠治くんの活かし方それなのかー?

このあと書くけど、2幕の兵庫vs夢虎なんかさ、
見事にふたりが最初から最後までかみ合ってないんだよ。
ヒーローでなくなったら、兵庫の行き場が謎になったような。

初日にいいなと思った捨之介的ヒーローみのある兵庫は
だんだん薄まってきてて、あれもよかったのに。好きだったよ。
幕が開いたら、これができるならもっとやってよ的になったのか。
オーダーかわったの??演出家、鬼ーー(笑)。

格好いい美味しさは清十郎さんにあげてしまったしさ。
7人の中で同じ美味しいのは2人はいらないのはわかるが、
もっと違う兵庫を要求されてんね。

つかなんで兵庫だけ無界で奉公してないんだろうか?
なんて疑問がより深く…w考えちゃいけないか。
リーダーだから子分と同じに働いちゃいけないね。



竜星涼は舞台のお芝居あんま経験ないとのことだったけど、
間合いもいいし、見せ方もお芝居も上手だなぁ。

お歌は先週よりエフェクトのようなものが…
まぁあそこはドヤってるから充分とするよー。
綺麗に動いてるし、無界屋の殺陣もなかなかいいよね。
彼はお芝居がすごくよいんだなぁ。特に2幕よい。

狸穴さん仕留めに出陣するとこ、
父上のお役にたてるってすごくうれしそうに走ってる。
無界屋で三五にダメ出されてるのちょっとかわいい…。
それで、さいごに、贋天魔の鎧をお蘭に撃ち抜かれて、
客席に背中を向けて倒れこんで、
「父上…」って台詞も背中もとても悲しそうに泣いてたね。
その空気が客席までストレートに伝わってきて、
ぐっときてこっちも泣いちまったよ。
彼はこれができる俳優なんかー!
父上に騙されていたのに、
それでも父上を慕っていて、それが悲しいねぇ。
というかそうするしかもう彼には道がないくらい自分で追い込んでて、
それでこそ父上だーって気持ちを持ち直していて、
そういうのがよく出てたね。信念に生きてるなー夢虎。

あ…ここも変わったのか。
こういう悲しみはいれてなかったよね。
戯曲にも無いし、3回ともそうは思わなかった。

お蘭に普通の銃で撃ち抜かれて、天魔の鎧なのになんで??
(偽物か!)ふははははーそれでこそ父上だー!みたいな信奉者な感じだったよね。
もっと悪役ジュニアだったよね。
だから、
兵庫「武士がそんなに偉いのか?!」
夢「百姓如きがエラそうに!!」っていう意地の張り合いができてたけど、
こうして、夢虎が、父上…って泣いたら、
父に認められなかった悲しみに満ちて、この場面の関係性が崩れたような。
あーだから観ながら変な感じがしたんだ。
兵庫が武士が~とか、無界屋のおまえのほうが格好良かったとか言ってても、
そもそもそれあなたが騙されてたんだよぉー。
夢虎はそれどころじゃないのー。ぜんぜん噛みあってないの2人が。
夢虎こそが、百姓とか関係ねえ!
俺は無界屋で夢三郎してたのも全部父上に認められたかったー!
認められなかったーわぁぁぁーん。
人間味あるじゃないの。
あれ?夢虎はすっげー自分の筋通ってね?
あれ?人間味あふれる天魔王さまじゃね?
そうだ、初めに捨vs天だなと思ったんだわ。
噛みあってない感が、噛み合ってないなりの成立していたのに、
いま縦糸横糸がなんかおかしいんだ。
これ、夢虎はより天魔王さまのようになって(しかもとてもいい芝居をした)、
なのに兵庫は捨さん的ヒーローから謎の傾奇者になってて、
かわいそうな夢虎に、これまたかわいそうな兵庫。
そんなかわいそうで成立する2人が戦うって手落ちじゃないかなぁ…。
それでもいいけどさ。
また観に行って確認せねば…。


今回の修羅天魔は、いわゆる髑髏城の七人の役を分けたのが、
初日にはとても面白く感じていたんだけど、
観劇回数をかさねて、それが、髑髏城なのに…ん?
ちらっちらっと乱反射するような違和感をおぼえなくもない。

あたし、もう清十郎さん乙女になっちまった時点で、
分岐の道を誤ったような気がするし…。まぁいいんだけど。
清十郎さんは、今日もステキに槍を回し、逆手持ちし、
髑髏城に残ってるって、このひと捨之介…?
(いえいえこの人を助けに来たわけじゃないw)
沙霧に抱えられて、
…いやこんなみっちり骨も筋肉も重そうなおっさん、
か細い女子には支えられないよ…とつっこみつつ、
怪我してたはずなのに、お蘭を守って城を駆け抜け、
沙霧を守って、だんまりしているのステキだなー。
最後、お蘭のために、金持って(!)、忍びはやめてくるしさーステキー。


なん回かリピートして、新作だからこそ、
もたこらしてるとこも気になるようになりましただなー。

無界屋で夢三郎に勘づかれて沙霧が贋鉄部屋に行く

沙霧と贋鉄齋とカンテツ部屋

お蘭の顔見世(このためにいろいろ変更か?!)

お蘭と天魔王の髑髏城で待ってる

パンダと絵図面

お蘭、髑髏城へ


…長い。
贋鉄部屋にいったらもう髑髏城にいって休憩に入ってくれ。
体感的なお約束にしてー。

あ、カンテツはあんなにキワキワなのに、
なんどみてもおもしろいってすごいな、ミヤケマン。
もういいよっておもうのに、タナカさんだーってくすってなる。
贋鉄齋死んだのくだりで、沙霧ちらみするの、めっちゃ間合いがいい(笑)
役者の資本は体だなぁー。25歳×2とはおもえん。
25歳くらいにみえるよ、ミヤケマン。


家康がお蘭の依頼人になったから、このへんも説明的なんだよなぁ。
まぁ説明しないとわかんないけど、あたし4回目だからもう大丈夫って
おもわせちゃう感じではある。そう、わたし基準で作ってないの知ってる。

信長と天魔王の、
どこで信長が死んだか問題を話の筋にいれこんでしまったために、
筋がごちゃごちゃしてる。
そういえばこれをいれた理由って、古ちん天魔王は、
影武者として、あまみんお蘭をずっと好きだったってこと?!
そんな要素があったの…などとようやく4回目に気づくそれ。
ぜんぜん愛憎してないじゃんって思ってたの、
愛憎がピュアで気づいてなかったな、あたし。
そうだな、夢虎に、おまえ如きが手荒に扱っていい女ではないって言ってたな。
わかりにくっ。
好きだったから、最後に勘違いして、早とちりして、
ぎこちなくチューしちゃうんか。あー?
あれさ、指一本触れなかったってなんか変だよね。
なんか変なんだよ。
大人の男と女なら指一本ぐらい触れとけ!って言う話なのかどうなのか、
お蘭が、そんなにわたしが欲しいのか…
殿を思い出させてくれって紛らわしいこと言うんだよ。
それでいてちがーうってなんだ?
どういう思い出させてくれだったんだろか?
本当はそうなりたかったのにならずに終わったこじらせお蘭か。
接吻したら、お前…わたしに触れたな…
そんなのわたしの信長公じゃなーいって
可愛げなくめっちゃ怒るし。
こじらせてたら、たぶんそこかわいい筈だ。
ええーじゃぁどれぇー?あなたの信長公…?
たしかに髑髏城で天魔王の脳天狙えないんだけどさー。
おんなじ顔してる…はっ…
闇が深すぎて星を太陽と間違えたのだなとか
情緒不安定ポエム読み始めててくんないとさー(…去年秋にいたね…絶対的こじらせクイーン)
 
つか、ただカマかけたんかー?大詰めでそれぇー?
また、古ちん天魔王の、最後で手を誤ったか…もなーんかね。
オレは…お前を愛していたでええやんもう。
愛して憎まれて愛されてるかもしんないじゃん。
お蘭さんを困らせたくなかったのね。ハイハイ。
うーんもうちょっといい幕切れはなかったもんかね。
古ちん天魔王は信長公を愛してないから、
愛憎するなら、もっとお蘭を愛しててもよいのに。
それか、殿は…殿のはそんなチューじぇねぇよ!って、お蘭がキレて、
バーン!地獄に落ちたオマエも、極楽に送ってやってもいいじゃぁないか。
その方が綺麗に次の人生を送れる気がする。
だって、影武者なら関係性くらい知ってるだろうよー。
なんていう元も子もないいちゃもんも…。
 
まぁどちらでもいいのかな。
お蘭の走馬灯修羅の道の古ちんは信長の方だと思うんだけど、
どっちでもいい気ぃしてきたし。
そもそも古ちんが信長のような天魔王さんだし。


髑髏城の七人であって、やっぱり髑髏城の七人じゃないのか。
1、2回目はそんなおもわんかったけど、
新規性こえたあとのリピートに耐えるハードな描かれ方まではいってないのかね。
幅が広すぎてどっちでもいいってなってるしな。
みんながみんなこういう観劇の仕方じゃないしさ。

初日から2週間経って、あまみんは初日よりも先週よりも男前になってて、
渡り遊女の謎設定がわたしの中でますます謎になってしまったり。
渡り遊女っていわゆる夜鷹でしょ。うーむ。
マタハリ的ななのかなとおもってたけどちがうんだよね。
お蘭が無界屋のNo.1太夫でいてもいいし、
夢さん登場させたいなら、無界屋にNo.1の夢三郎と亡八のお蘭じゃだめだったの?
だめか、顔見世ができないか。
夢さんが、「お蘭はお客をとらなくてもいいから~」とかいって、
無理やり顔見世してもよかったじゃないか。

当て書き良くも悪くもだよなーと。
当て書きすることで話の筋には不要な設定が挟み込まれてしまうんだなぁ。

当て書きしないseason月は、2チーム同時進行で、
それぞれが役に寄り添っていく面白さがあったし、
設定の破綻がほぼほぼなかったよね。

season鳥は当て書きしたのに、
作者自身が着流しの格好いい捨之介を捨てきれないように思えたし、
そんだらしたら戯曲と違う愛くるしい本物の捨之介がそこにのってて、どハマりした、
当て書きを超えてゆけ案件ですた。


髑髏城だから!って最後に念押しされるの。
修羅天魔~髑髏城の七人~のライティング。

そして見得してしめる、あまみんは美しくてかっこよい。

…結局は面白い。


だけど、いつぞやのように、
マチネ終わりにふららーあははーと寒空の下、
そのままソワレの当日券を待ってしまうようなことはないな。

とても面白いんだけどそういう熱量とまた違う。


新しい髑髏も面白いなーと思ってたのに、
そろそろ、はやくも、霧丸が成長する髑髏城観たいんですけどー…

下弦の月、楽しかったなぁ。
羽野太夫のいる無界屋いきたい。
 
 
 
もう次はメタマクですよぉー
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そうそう、先週の9列は音響こだまって、
スクリーンを大きく開けると完全ストレス音響だったのに、
今日の8列は数席センターに寄っただけで場所はほぼ同じでも、
音大丈夫だった。調整した…のか?
微妙な席の違いで聴こえ方変わってるのかー。
 
メタマクは生バンドがはいるって、音響はどうなるんだろうか…。