昨日は栃木県南西部、かつては安蘇郡(あそぐん)と呼ばれていた地域を逍遥した。
知らないうちに日が長くなって6時くらいまでは辛うじて西陽のまだ赤い帯が残っている。
この時期は群馬栃木も強い北風がいまだ吹き続けているけど、いずれ風が暖かく感じられる時がやって来るに違いない。
その時の歓喜こそが心の春の訪れなのだと、そう期待しつつ日々を送っているのである。
ところで、世間では安蘇ではなくて、麻生の去就が注目されているようだ。
森友学園をめぐる一連の問題の中で、3月2日に朝日新聞で掲載された記事、すなわち財務省が作成した決裁文書の一部が書き換えられていた問題が噴出した事により、にわかに新たな局面を迎えたのである。
別に朝日新聞を贔屓にしている訳ではないが、安倍首相に事あるごとに名指しで批判されていた朝日新聞だけに、今回のスクープはまさに安倍内閣に対する決定的な意趣返しになり、まさに朝日の面目躍如といった格好である。
加えて当時の理財局長であった佐川国税庁長官の辞任や、近畿財務局の担当者の自殺問題によって、この問題の真の責任者である安倍首相への風当たりが急に強くなった。
それでも麻生財務相はみずからに責任が無いような事をニヤケながら語っており、一段と世論の批判を浴びる勢いである。
すでに出された一部の世論調査の結果によると、麻生財務相の引責辞任を8割以上の人が望んでいるのだという。
今後も無責任な態度を取り続ければ、本人が望もうが望むまいが辞任に追い込まれるのは必至だろうし、これだけの事態ともなればやむを得ない事だと思っている。
仮に麻生財務相が辞任すれば、安倍内閣も長くは続かないだろう。今秋の自民党総裁選にみずから出馬を辞退する事にもなりかねない。
それもそのはず。元をただせば一番の原因は安倍首相自身のあるのだから。
籠池夫妻に接触していた昭恵夫人の問題で槍玉に挙げられた時も夫人を守り切れていない印象を受けた。
加計学園の問題もそうであるが、安倍首相は公私混同しやすい人のようだ。ましてや、森友学園のカルト的な教育方針に一度は賛辞を送っていたのだから、やはり一国の宰相の価値観としては如何なものか。
何でも長くやり過ぎると、長年の膿が大きく腫れはがってやがてその人を飲み込む事になるのである。
その点で安倍首相は詰めが甘かったのかもしれない。