沢庵―とらわれない心/松原 泰道 11013 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

沢庵―とらわれない心/松原 泰道 11013

沢庵―とらわれない心 (リフレッシュライフシリーズ)/松原 泰道
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蔵書の一冊で、何度も読んでいる本のはずだが、

「これほど良い本だったかな?」という

新鮮さと驚きを以って、拝読。


沢庵といえば、徳川家光や柳生宗矩の師匠として有名だが、

私の中では吉川英治の名作「宮本武蔵」の中で、

武蔵に禅の心を説いた沢庵として、深く心の中に残っている。


 家光は「禅宗でいうさとりとは、どういうことか」と尋ねます。

 和尚は答えて、

 「さとりというものが別にあるのではない。

 迷いがそのままさとりになる。

 迷いがなければさとりはない。

 眠ることがなければ、目が覚めることがないのと同じです。

 迷いとは、心の眠っていること。

 心の眠りが覚めるのがさとりです。

 心が眠っていて覚めていないから、

 自分の本当のすがたに氣がつかない。

 人はとやかく自分のことばかり考えているために、

 かえって自分の真のすがたに氣づかず、

 見失ってしまうのです。

 『おのれ』という自我の念が取りきれないために、

 さまざまな欲や思いを生じ、道理にそむく心も起きるのです。

 このような心の乱れが治まり、心の曇りの晴れたのをさとりと申します」



仕事や武道に通じるものを強く感じる。


仏教を、改めて、学びたくなった。