なぜ働くのか―生死を見据えた『仕事の思想』/田坂 広志 06179
- 田坂 広志
- なぜ働くのか―生死を見据えた『仕事の思想』
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きっと読み終わった後は心拍数が上がっているに違いない。
「お前は本当に真剣に生きているか?」と問いかけてくる。
それは、「明日、死ぬ」という修行です。
これは、やろうと思えば、誰でも出来る修行です。
ただ、それを本当にやるには、大変な想像力が必要です。
そして、強靭な精神力が必要です。
これは要するに、「自分は、明日、死ぬ」と思い定め、
今日を生き切るという修行です。
この方は、毎日、毎日を生活しながら、
明日死ぬ、明日死ぬ、明日自分は死ぬと思い定め、
今日を生き切るという修行をされたのです。
人間の修行には、これほどの世界もあります。
これは、人間の精神のぎりぎりを、極限まで究めていく修行です。
この修行を、紀野一義師は自らに課した。
同じことを、皆さん、静かに想像して頂きたい。
明日、自分の命が終わりだとしたら、何を考えるでしょうか。
仮に特攻隊でもいい、死刑囚でもいい、どんな立場でもいい。
明日、自分の生が終わるとしたならば、
今日という一日をどのように生きるだろうか。
そのとき、この窓の景色がどう見えるだろうか。
今横にいる職場の仲間が、どのように見えるだろうか。
そのことを、静かに想像してみていただきたい。
この部分は本書だけでなく、田坂先生の講演会でも聞いているし
田坂先生の他の本でも同じようなことを読んでいる。
でも、生を受けてこの方、
一日でも「今日という一日を生き切る」
と自分に対して胸を張ることの出来る一日があっただろうか。
自分の甘さを改めて思い知る。
- 田坂 広志
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