なぜ働くのか―生死を見据えた『仕事の思想』/田坂 広志 06179 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

なぜ働くのか―生死を見据えた『仕事の思想』/田坂 広志 06179

田坂 広志
なぜ働くのか―生死を見据えた『仕事の思想』
★★★★★
再読。
なぜ働くのか―生死を見据えた『仕事の思想』/田坂 広志 05286

きっと読み終わった後は心拍数が上がっているに違いない。

「お前は本当に真剣に生きているか?」と問いかけてくる。


 それは、「明日、死ぬ」という修行です。

 

 これは、やろうと思えば、誰でも出来る修行です。

 ただ、それを本当にやるには、大変な想像力が必要です。

 そして、強靭な精神力が必要です。


 これは要するに、「自分は、明日、死ぬ」と思い定め、

 今日を生き切るという修行です。

 この方は、毎日、毎日を生活しながら、

 明日死ぬ、明日死ぬ、明日自分は死ぬと思い定め、

 今日を生き切るという修行をされたのです。


 人間の修行には、これほどの世界もあります。

 これは、人間の精神のぎりぎりを、極限まで究めていく修行です。

 この修行を、紀野一義師は自らに課した。


 同じことを、皆さん、静かに想像して頂きたい。

 明日、自分の命が終わりだとしたら、何を考えるでしょうか。

 仮に特攻隊でもいい、死刑囚でもいい、どんな立場でもいい。


 明日、自分の生が終わるとしたならば、

 今日という一日をどのように生きるだろうか。

 そのとき、この窓の景色がどう見えるだろうか。

 今横にいる職場の仲間が、どのように見えるだろうか。

 そのことを、静かに想像してみていただきたい。


この部分は本書だけでなく、田坂先生の講演会でも聞いているし

田坂先生の他の本でも同じようなことを読んでいる。


でも、生を受けてこの方、

一日でも「今日という一日を生き切る」

と自分に対して胸を張ることの出来る一日があっただろうか。


自分の甘さを改めて思い知る。



田坂 広志
なぜ働くのか―生死を見据えた『仕事の思想』