段取り力/齋藤 孝 05067 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

段取り力/齋藤 孝 05067


著者: 齋藤 孝
タイトル: 段取り力

★★★★★
仕事中つねに意識しているもの。

「段取り」

誰が言ったか

「仕事は段取り8割 他2割」

全くその通りだと思う。
中谷彰宏氏も神田昌典氏との対談で
その重要性を強調していた。

仕事中に避けているもの。
言われて嫌なもの。
自分では絶対言わないようにしているもの。

「大至急」

段取りを考えておけば、滅多に言わなくて済む。
「バタバタ仕事する」のと「稼いでいる」というのは
全く違う次元の話だと思う。

 付加価値を生まない作業は無駄と認識する、
 というのは身もふたも無い言い方だが鋭いところをついている。
 部品を探したり、伝票を書き写す作業は付加価値を生まないが
 必要な作業だと思っているから、普通は働いた気になってしまう。
 しかし稼いではいない。
 区別すべきかは働いているかどうかではなく、
 稼いでいるかどうか、付加価値や利潤を生んでいるかどうかである
 という発想だ。


トヨタの話だ。プロたるもの、かくあるべし。

あと、スピードスケート清水選手の対談の話がとても興味深い。

 彼は小学生の時から自分は何をしようとしているのか、
 つねに意識していたそうだ。


目的意識も段取りには大事だと思う。
長期計画・長期目標と短期計画・短期目標のバランス。

最後に「書く段取り力」。

 私はものを書く前に、まずテーマをはっきりさせるために、
 自分の脳みそにあるものをテーマごとに全部吐き出す作業をする。
 それも人と話しながら、紙や単語やキーワードを書いていく。
 一人でやってもいいのだが、自分だけで眠っている経験知を
 引きずり出すのは結構疲れる。
 人にいてもらうと結構テンションが上がってひらめきやすくなる。
 人と話をすることで気づきを生む
 「マッピングコミュニケーション」というやり方だ。

 そしてネタを全部散らし終わったら、
 今度はそれを大きく3つのグループにわける。
 あるいはベスト3を選びなおす。

 それをキーワードにして3つの章を立てる。
 各章は重なり合わない構成にするから、
 ちょうど柱が3本立っている形になる。

 そして各章3節立て、更に各章ごとに3項目立てるという具合に
 3・3・3でわけていく。
 すべてが3つづ機械的に分けられない時もあるが、
 一応それを基本として、パソコン上に数字を打ち込んでいく。
 つまり1-1、1-2、1-3、
 2-1、2-2、2-3という要領だ。
 そして雑多に書いたマップの単語を、章や節に改めて配置しなおす。
 マップのほうはアトランダムに空間的に散らばっているから、
 それを順序だてて、秩序立てる作業をするわけだ。

 そのときに、いろいろな項目が相互に重なり合わないように
 似たような言葉はひとまとめにする。
 こうして単語を章ごとにふりわけることができたなら、
 あとはどこからでも、書きたいところから書いていく。


長い引用となったが、齋藤 孝氏の本が非常に分かり易い秘密を
垣間見たような気がした。



著者: 齋藤 孝
タイトル: 段取り力