日本人学校では、「ビバ!カンポリンポ」という特設授業が時々あります。これは、様々なジャンルの専門家を講師とし、子どもたちにお話やパフォーマンスをしていただく授業です。親も参加することができます。今回は今年3回目のビバ!カンポリンポで、講師は音楽家の青木カナ さんでした。私も音楽ということで、授業に参加してきました。
カナさんは日本での音楽活動を経て、1995年に渡伯。ブラジル人女性歌手、亡き、Elis Regina の歌をよく歌っていたそうです。当時、ポル語がわからず、CDを聞き音で歌を覚えたそうですが、そこに限界を感じてブラジルへ来たとおっしゃっていました。調度、私の1度目のブラジル生活の頃だなぁ、と思っていました。
その後、サンパウロ州立大学の声楽科に入学し、ブラジルのミュージシャン達とセッションを重ねます。その時に、ブラジル人のお友達に、Elis Regina を真似るのではなく、自分の歌い方で歌ったら?というアドバイスを受け、自分の曲を作り始めたそうです。
そして、1999年サンパウロ州アヴァレ市のMPB (ブラジルポピュラーミュージック)の作曲コンクールで優勝。外国人初の栄誉に輝きます。受賞曲はブラジルでの経験にもとづいて作曲した「バイバイ・ジャポン」。
カナさんの夢は、「音楽を作ること、そして歌うこと」とおっしゃっていました。
女性単身でブラジルへ来て、音楽の勉強をし、自分の夢である音楽活動を続けているカナさん。大変な事も多かったんだろうな・・・と思います。また、お会いする機会があれば、もっとお話を聞きたいと思いました。
授業では、お話の後に演奏会がありました。カナさんはギターとヴォーカル、もう1人ヴァイオリンの方もみえ、2人で「イパネマの娘」など南米の有名な曲のメドレーや「バイバイ・ジャポン」、「帰ろうかな」などのオリジナル曲を演奏されました。とても澄んだ歌声で、日本語もポル語もどちらも素敵でした。どうもありがとうございました。