えへっ(38) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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大正ロマン(7)


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■「みだれ髪」1961年/日本:大映

原作:泉鏡花/監督・脚本: 衣笠貞之助/1時間35分

想いをこめた黒髪の乱れ乱れて悩ましく恋に狂わんあで姿、鏡花の名作『三枚鏡』を映画化。日本一の魅力コンビ、衣笠貞之助・山本富士子が全女性の涙をからす悲恋大作。

深川の大きな材木問屋の娘・夏子が若い乱暴な板前・愛吉の喧嘩のそば杖で怪我をする。運び込まれた病院の若い医学士・光起と夏子はいつしか恋を覚える。愛吉は夏子を怪我させた自分の粗暴をはじ、酒を断って更正を誓う。夏子の家は火事で焼けて没落、光起は華族の娘と結婚する。傷心の夏子は伊豆下田で芸者に身を落し、小田原辺を転々とする。そんな夏子を慕って板前稼業を続けながら蔭に日向に彼女に献身する愛吉。結婚に失敗した光起は夏子を捜し求めて小田原にやって来る。夏子の前借を清算して償いをしようとする光起の前に、出刃をかざした愛吉が・・・


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■みだれ髪(昭和62年)作詞:星野哲郎/作曲:船村徹

故・美空ひばりさんが昭和62年に病後の復帰第一作としてレコーディングした名曲。

髪のみだれに 手をやれば

赤い蹴出しが 風に舞う

憎くや 恋しや 塩屋の岬

投げて届かぬ 想いの糸が

胸にからんで 涙をしぼる

すてたお方の しあわせを

祈る女の 性(さが)かなし

辛や 重たや わが恋ながら

沖の瀬をゆく 底引き網の

舟にのせたい この片情け

春は二重に 巻いた帯

三重に巻いても 余る秋

暗や 涯てなや 塩屋の岬

見えぬ心を 照らしておくれ

ひとりぼっちに しないでおくれ


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2007年9月に上演された演劇版「乱れ髪」、「映画版」を待ち望む声が多く寄せられ2008年3月ついに完成しました。名古屋を中心に自主製作映画を制作し続けるstone entertainment(ストーンエンターテイメント)の製作作品「乱れ髪」。


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■ヘッセ「少年の日の思い出」60年ぶり新訳/「昆虫展」きっかけ

(2010年12月24日朝刊)

中学の国語教科書に掲載され日本人になじみ深いヘルマン・ヘッセ(1877~1962)の短編「少年の日の思い出」。チョウの収集に夢中だった少年時代の記憶を描いたこの短編の新訳版が約60年ぶりに発表された。きっかけは昆虫愛好家の栃木県職員らが企画し、県内外を巡回して好評を博した「ヘッセ昆虫展」で、表紙を飾るのは作新中3年、永井佑樹君(15)の昆虫画。名作が新たに生まれ変わった舞台裏に本県が深く関わっていた。昆虫好きだったヘッセ。新訳はドイツ文学者で日本昆虫協会副会長の岡田朝雄東洋大名誉教授が手掛けた。「少年の日の思い出 ヘッセ青春小説集」(草思社・1600円)に収録された。同短編はドイツ文学者の高橋健二(1902~98)が訳し1940年に発表した旧訳が広く知られる。岡田名誉教授がそれを初めて読んだのは中学生だった50年、疎開で現在の那須町にいた。「当時は昆虫採集に夢中で勉強そっちのけだったが、国語の教科書で読んで感銘を受けた。暗記するほど読み込んだ」。一方で昆虫少年にとって、ガをチョウと訳しているなど「変だな」と思わされる点もあった。「ヘッセ昆虫展」は同短編を昆虫標本で再現したユニークな企画で、岡田名誉教授と県職員の新部公亮さん(55)が発案。昨年4月の日光展に始まり全国各地を巡回し、ことし2月にはヘッセの故郷ドイツでも開催された。ドイツ展では原語と日本語で同短編を展示するため、岡田名誉教授は事前に旧訳の誤りを解説する小論文を執筆。さらにこれを機に、新訳を発表することにした。岡田名誉教授は「(旧訳からは)昆虫の専門用語も変えたが、ヘッセの気持ちで訳し文体も変えた。趣味が同じだから、思いがよく分かる」と話す。さらに新部さんの推薦もあり、表紙には同短編に登場するガ「クジャクヤママユ」を永井君が描いた作品が採用された。昆虫協会の「夏休み昆虫研究大賞」の常連で、審査員の岡田名誉教授とも旧知の間柄。永井君は「13歳の冬、短編を読んで内容に共感して描いた。まだ実感が湧かない」。また新部さんは「栃木県で生まれた『少年の日の思い出』。自分も思い入れのある短編で感慨深い」と出版を喜んでいる。


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■20世紀少年/浦沢直樹

1999年から2006年まで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載された。完結編である『21世紀少年』は、2007年1月から7月まで連載された。単行本は『20世紀少年』が全22巻、『21世紀少年』は上・下巻の2巻が発売された。


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高度成長による「夢と希望」に満ちあふれていた時代から、一転して経済は停滞しオカルトブームが起き、世界滅亡の空気まで漂いはじめた、1970年前後。そんな時代に少年たちが空想した未来。地球滅亡をもくろむ悪の組織、東京を破壊し尽くす巨大ロボット。世界は混沌とし、滅亡に向かっていく。それに立ち向かい地球を救う、勧善懲悪の正義のヒーローとその仲間たち。こんな下らないストーリーを“よげんの書”と、少年たちは名付けた。しかし大人になるにつれ、そんな空想の記憶は薄れていく。1997年、主人公のケンヂは、突然失踪した姉の娘のカンナを養い、コンビニを営む平凡な日々を送っていたが、お得意先の一家の失踪や幼なじみの死をきっかけに、その薄れかけていた記憶を次第に呼び覚まさせていく。そして世界各地の異変が、幼い頃空想した“よげんの書”通りに起こっていることに気づく。出来事に必ず絡んでくる謎の人物“ともだち”との出会いによって、全ての歯車は回り出す。