メキシコ情報 Ciudad Juarez→Creel | 自転車で大陸を越えるブログ

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学生のとき自転車で日本縦断、オーストラリア横断。一旦は就職したものの、会社を辞めて北米縦断。次に目指すは中南米縦断。このブログを通じて自転車で海外を旅する楽しさが、なるべく多くの人々に伝わればイイなぁ…と思っています。

《El Paso→Ciudad Juarez》アメリカ・テキサス州のエルパソ(El Paso)からメキシコ・チワワ州のシウダドファレス(Ciudad Juarez)への国境越え。


メキシコに入国するにはビザはいらないけど、ツーリストカードが必要。メキシコ側のボーダではパスポートのチェックが怖いぐらい無い。入国スタンプですら自ら窓口に行かないと貰えない。当然ツーリストカードも自動的に貰えるものではない。


ツーリストカードのフォームはエルパソのメキシコ領事館かシウダドファレスのイミグレーションオフィスで入手する。


自分の場合はエルパソのメキシコ領事館が週末で閉まっていたので、一度シウダドファレスに渡り(72時間以内ならメキシコへ自由に行き来できる)Stanton St.のイミグレーションオフィスでツーリストカードを取得した。


ツーリストカードは「カード」と言ってもおみくじのような縦長のぺらぺらの紙。「forma migratoria para turista」と書いてある。英語も併記されているけれど「ツーリストカード」の文字がないので戸惑うかも。


イミグレーションでは片言の英語しか通じないうえに、強いスパニッシュアクセントの英語で入国目的や滞在日数を聞かれた。スペイン語でなかっただけ良かったけれど苦労した。滞在日数は90日間が貰えた。180日間までは延長できる。


自分の場合はツーリストカードのフォームを事前に取得するだけのつもりが、ツーリストカードとパスポートにメキシコの入国スタンプを押されてしまった。すこし焦ったけれど、アメリカのイミグレーションではパスポートのスタンプをチェックされることはなく、無事にアメリカに帰ることが出来た。


tourist feeは210ペソ(2006年9月末)。イミグレーションオフィスで払うのではなく、メキシコの銀行で払う。国境から南へ(確か…)20kmぐらいの国道45上にイミグレーションのチッェクポイントがあり、ここでパスポートやツーリストカード、tourist feeの支払いの有無をチッェクされる。tourist feeはメキシコ出国までに払えばイイらしいのだけれど、このチッェクポイントでなにを言われるかわからないのでシウダドファレスで払っておく方が無難。


わからない事があれば、エルパソのインフォメーションやホステルで聞けば丁寧に教えてくれる。ツーリストカードを取得するツーリストだらけなので、教える側も慣れたものだった。


エルパソのメキシコ領事館が閉まる週末は色々とめんどくさくなるので要注意。自分は2つあるイミグレーションオフィスをたらい回しにされて一日仕事になってしまった。またボーダを越えると英語はほとんど通じないのでコミニケーションの行き違いがおこる。自分の場合はアメリカのビザ免除プログラムに余裕がなかったのでかなり焦ってバタバタしてしまった。こんなこともあるので、ビザ免除プログラムの日数に余裕があるうちにボーダを越えた方が気分的にも楽かも。


アメリカビザ免除プログラム、I-94Wの紙はエルパソのアメリカイミグレーションオフィス(つまり橋の北のアメリカ「入国」側)や、メキシコシティでも返却出来るらしいけれど、自分はシウダドファレスのアメリカ領事館で返却した。ロンリープラネットの地図には載っている。メキシコ入国ゲートから結構遠い。住所はAv Lopez Mateos 924 Nte。電話613-1655。


I-94Wに関しては色々なトラブルの情報が行き交っているけれど(I-94Wを返却してなかったのでアメリカ経由のトランジットを拒否された、もしくは何も問題なかった、など)、少し手間が掛かっても返却しておくべきだと思う。


《Ciudad Juarez→国道45→Chihuahua》シウダドファレスの市街地を抜けて延々と続く穀倉・牧草地を走る。チワワ(Chihuahua)まで約375km。途中ポツポツと町や村があるけれど、シウダドファレスでしっかり食料、水を補給しておいた方がイイ。


国道45にはイミグレーションのチッェクポイントの他に、有料道路の料金所がある。ただし自転車は無料。ライフル銃を持った警備の人がたくさんいるので最初は焦るかも。料金所には大抵どこでも濾過した水の給水機があった(チワワ州だけかもしれないけど…)。飲料水は貴重なので要チェック。


チワワに近付くまでホテル・モーテルは少ないけれど、野宿場所は高速道路のわき道に入ればすぐ見つかる。自分は安全のためになるべく民家の庭にテントを張らせてもらっていた。メキシコは中米の国々の中でも安全な方らしいけれど、欧米のサイクリストがキャンプ中に襲われる事件も起きているらしいので要注意。


《Chihuahua》メキシコ最大の州、チワワ州の州都。標高1455m。チワワ犬の原産地。街中にチワワの像がある。「チワワ」はインディオの言葉で「dry and sandy zone」という意味らしい。


かなり大きな街なので、街に入ってからセントロまで結構遠い。路肩なしの鬼のようなトラフィックをくぐり抜けなければならない。要注意。


セントロに120ペソ前後の安宿が幾つかある。自分は115ペソの「Nuevo Hotel Plaza」に泊まった。おそらく最安の宿だけどおそろしく汚い。汚いことに関して自分は気にしなかったけれど(屋根とシャワーがあるだけでありがたい)、ベットのダニに苦しめられた。全身じんま疹状態。メキシコの手痛い洗礼。翌日から床にテントマットとシュラフをひいて寝ていた。


毎年開催されるものなのかわからないけれど、10月1日から8日までお祭りをやっていた。かなり楽しめる。毎晩のようにでかけていた(結局5日間もチワワに居た…)。10月上旬にチワワを訪れる予定ならば要チェック。


《Chihuahua→Cuauhtemoc》国道16でカウテモク(Cuauhtemoc)へ。そこそこ大きな町。チワワから約105km。美しい穀倉地帯を標高2010mまでじわじわ登る。セントロ付近に安宿が幾つかある。自分は「Hotel San Francisco」に泊まった。朝食付きで190ペソ。全室窓がないけど清潔な宿。2階の部屋なら170ペソぐらいだったと思う。住所はCallo3 No132。


《Cuauhtemoc→Creel》自分はカウテモクから南のカリチ(Carichi)を経由するルートでクリール(Creel)にたどり着いたけれど、実はこの道はカリチから、約100kmの未舗装路になる。 自分の持っている地図ではこのルートは「舗装路」表記になっていた上に、カウテモクからクリールまで79kmと記されていた(実際は約180km)。


景色は素晴らしかったけれど、かなりタフな道。アップダウンが激しく、登りはほとんど押し。下りも激しいラフロードなのでダートに慣れていないと(上手くショックを吸収できないと)自転車や自分の体を痛める可能性がある。 一日6時間走って40km程度しか進めなかったので、2日目には水が尽きそうだった。カリチで普段より多めに補給すべき。


ダート好きにはたまらないルートだけど、おそらくカウテモクからサンファニト(San Juanito)を経由する主要ルートの方が遥かに楽で日数的にも短いハズ。


《Creel》標高2308mの小さな町だけど、銅渓谷(Barranca del Cobre)に向う列車の中継地になっていてツーリストが多い。高原の美しい町。


セントロに「カーサ・マルガリータ(Casa Margarita)」という安宿がある。清潔で整頓されている宿。3段ベットなら一泊80ペソ。この値段で朝晩2食付き(!)。メニューは毎日変わって、しかも美味い。いままで泊まった安宿でベスト3に入るぐらい居心地がよい。ロンリープラネットが珍しく絶賛している安宿なので欧米のバックパッカーが多い。日本人のバックパッカーにも会えるハズ。色々な情報を交換出来る。


町から5kmぐらいのところにタマウマラの人々が住むエリアがあり、15ペソでそのエリアに入ることが出来る。そのエリアでタマウマラの人々の洞窟住居(実際に人々が住んでいる)や奇岩群の谷、湖などを見ることが出来る。すこし足を延ばせば温泉や滝もある。宿からのツアーが多数あり。そして、グランドキャニオンよりも深く、4倍の大きさがある銅渓谷(Barranca del Cobre)が約50km西に広がっている。見所が本当に多い町。


町にネット屋がニ軒あり。二軒共30分10ペソ。セントロに近い方に日本語が読めるPCがある。OSはWindows Me。USB使用可。人が少ない時間ならそこそこの接続スピード。


とにかくクリールはオススメの町。時間に余裕があるならチワワから足を延ばしてみるべき。