わたしのダークサイド ~思春期編~ | “心を動かし夢を叶える” ステージアッププロデューサー佐々木磨美子
親ってスーパーマンだと思ってた。
何でも私の願いをかなえてくれて、
いつも私を守ってくれて、愛してくれる。
 
そんな父や母が
大好きで大好きでしかたなかった。

1人っ子だし、
それはそれは大切に育てられた。

お金はなかったけど、
狭い団地暮らしだったけど、
いっつも両親の愛のなかで
ぬくぬく育ってきた幼少時代。
 
でも
親が男と女で
親である前に、
たくさんの間違いをする
そんな普通の人間だっていうことを知って、
悲しかった、失望した。
  
母親が浮気して、
父親が暴力的になり、
幸せだった家庭が音をたてるように崩壊した。
 
ちょうど思春期にさしかかったころ、
反抗期と重なって、
わたしはどんどん孤独を
自分でまとうようになる。

中学校ではいじめにあった。
部活内のいじめだったから、
部活時間以外は普通に過ごせたのが救いだった。
でもいじめに負けるのが悔しくて、
それを理由に部活を休むことはなかった。

どんなに無視されても、
ボールを後ろからぶつけられても、
歯を食いしばって、
根性で毎日部活に行き続けた。


ほどなくして、 
父親の彼女との生活が始まる。

父は彼女の家に住むようになり、
私の世話はお手伝いさんがしてくれた。

高校で海外留学。
わたしはこの時、
きっと父は彼女とわたしの3人の生活が
難しいと思ったから、
海外に出したって思っていた。

ワタシハイラナイコ
そんな思いがびっしり張り付いていた。

資産家だった父の彼女。
彼女の仕事を手伝うことを理由に、
父は長年勤めた仕事を辞めた。

わたしには、
父がひものように見えて、
そんな父の生き方が認められず、
父の彼女の世話になっていることが
とっても肩身が狭かった。
 
物質的には恵まれて、
何の不自由もない生活。

高級ホテルや、
プール付きの別荘で過ごす夏休み、
海外留学も経験させてもらった。
 

でも、
わたしはあの狭い団地に帰りたかった。
父と母がいた
みんなが笑っていた
あの時の家族に戻りたかった。


あたりまえに私の周りにあった
大切なものを
ひとつひとつ失って、
 
私は、
自分は生まれてきちゃいけない人間。
生きる価値のない人間と
自分自身に烙印を押していた。
 
あとどれぐらい生きるんだろうって
考えながら、
 
それでも
毎日朝はくるから何とか生きてた。

 
そんなわたしの心は
16歳になったとき、
飽和状態になって、 
 
自分をとりまくすべてから
逃げ出したくて、
自分を消してしまいたくて、
 
海外留学からクリスマス休暇で
一時帰国したとき、
リストカットしてた。
 
死にたかったんじゃない、
ただ、消えたかった。

人魚姫が泡になって消えちゃうみたいに、
ただ自分という存在を
この世から消したかった。

傷はたいしたことなかったけど
病院に連れて行かれた。
そして、精神科のベットにたどり着いた。
 
死ぬことなんて、怖くなかった。
死ぬことよりも、
これから先の人生のほうが
はるかに怖かった。
 
16歳の私は、
鉄格子がついた窓の
無機質な真っ白い壁の
精神科のベットに一人寝かされて。
 
生きることを諦めたからっぽの心で。 
絶望しかなかった。
 
未来なんてなかった。
私の人生は終わったって思ってた。

わたしは16歳で
精神科に入院する精神異常者。

誰にも話せない闇を抱えてしまった。
 
生きること放棄した16歳のわたしは、
病室でよだれをたらしながら、
幻聴と幻覚をみながら、
 
こんな状態になっている原因が見つからず、
ドラッグをやっていたんじゃないかって
疑われもした。
 
生きていたくなかった。
生きる意味なんてわからなかった。
孤独だった、生きることがただただ怖かった。
 

こんな10代を過ごしたわたしがこれから、
どうなるかは・・・

青春篇に続く☆