皆さんこんばんは。
今日も、雨模様、寒い。
栃木、さむっ。
セーターとタイツを引っ張り出して着込み、
ストーブを焚いて。
今ね、風邪ひけないので、
皆さんも温かくしてお過ごし下さいね。
最近気づいたんですが、
私、栃木にいると、
窓開けながら寝ているんですね。
そして朝、
鳥の声がよく聞こえる。
おはよう。
それだからか、
ここ最近ずっと、
起きる前グリンカのひばりが聞こえていて。
そして朝、
それで練習を始めます。
最近の朝のルーティン。
自然の中で過ごせる今、
大切にします。
突然ですが、
皆さん、好きなお花はありますか。
職業柄、お花を頂く機会が多いので、
本当にどのお花も好きなのですが、
特に素朴な花が好きで、
リラの花。
5月に演奏するはずだった、
ラフマニノフの夏の別荘地イワノフカも今、
リラの花が見頃。
来年か再来年か、
いつか、
この時期に必ず行けますように。
ムゼイの方、
お写真ありがとうございます。
ロシア、いいお天気だな。
Музей-заповедник С. В. Рахманинова «Ивановка»@TOGBYKMYRIИвановка. Сирень 19 мая 2020 https://t.co/OYr0GdtbPK
2020年05月20日 04:40
リラの花と言っていますが、
ロシア語だとСирень。シリィン。
ロ語のカタカナ表記は難しい。
英語だとlilac。ライラック。
リラはフランス語です。
もっぱら、
リラの花に馴染みをもったのは、
ロシアに行ってから。
音楽院チャイコフスキー像の後ろも、
この季節になると咲き誇ってね。
音楽院時代を共に過ごしたこの花は、
まさに「青春の思い出」です。
リラの花言葉ね。
他にも、大切な友達、純潔など。
ラフマニノフも、
このイワノフカの自然を愛し、
リラの花を愛した、と言われています。
ラフマニノフの歌曲と言えば、
ヴォカリーズが真っ先にあげられますが、
その他にも本当に素敵な曲が沢山。
ラフマニノフ自身、
歌手のシャリアピンとも親交が深く、
こんな逸話があります。
ラフマニノフがピアノの前に座り伴奏する時、
彼にこう言う。
「私は歌わないが、私たちは歌おう」- シャリアピン
まさに、
歌曲伴奏法の礎。
実際に歌曲伴奏法チャチャバテキストの最初にこのフレーズが書かれています。
リラの花
Сирень op.21-5
(Слова Е.Бекетовой)
歌詞が慎ましく、
美しい。
朝、夜が明ける時に、
霧に濡れた草をかき分けて、
私は新鮮な空気を吸いに出かけよう。
芳しい木陰に、
リラの花が咲き誇るところ、
私はそこで幸せを見つけたい…
人生にはたった一つだけの幸せがある、
私はそれを見つけたい、
その幸せはリラの花の中にあるのだ。
緑の枝の上に、
この芳しい花房の中、
私の慎ましい幸せが咲いている。
日本語訳は、当時自分が使っていた楽譜のメモから。
リラの花、
音楽院ラフマニノフホールでの演奏です。
宜しければお聴きくださいね。
音質はご容赦下さい。
ソプラノはリーリャ・ガイシナ。
今やスタニスラフスキー=ダンチェンコ劇場のソリストとして活躍する素晴らしい歌手です。
この時の稽古は劇場でやらせてもらって、
真冬の雪と、
劇場の密閉空間、
レッスンが終わる頃には飽和状態。
劇場独特の雰囲気、
歌の世界を少し垣間見れました。
完全に異世界だった。
当時の様子。
実は、
これをきっかけに一緒に住んで、
最後のルームメイトだったね。
心の友。
2017年の渡露で会った以来だね、
また会おうね。
もう一曲。
彼らは答えた
Они отвечали op.21-4
(Слова В.Гюго)
この曲の詩は、
レ・ミゼラブルの著者ヴィクトル・ユーゴー。
三節それぞれの詩、
ハーモニー、
美しい。
ラフマニノフはじめ、
膨大な数の歌曲作品に触れたこと、
感謝。
音楽は、歌だ。
では!
————————————
西尾 真実 Official Website
最新のスケジュール
Twitter
@MamiNishio
とちぎweb演奏会 (7月末まで期間限定掲載)
西尾真実 メッセージと演奏
スクリャービン:左手のための前奏曲と夜想曲op.9
https://www.youtube.com/watch?v=7nnq86ScnRg&feature=emb_title
※自宅録音のため、ノイズなどご容赦下さい