皆さんこんばんは。

今日も、雨模様、寒い。
栃木、さむっ。

セーターとタイツを引っ張り出して着込み、
ストーブを焚いて。

今ね、風邪ひけないので、
皆さんも温かくしてお過ごし下さいね。


最近気づいたんですが、
私、栃木にいると、
窓開けながら寝ているんですね。

そして朝、
鳥の声がよく聞こえる。
おはよう。

それだからか、
ここ最近ずっと、
起きる前グリンカのひばりが聞こえていて。

そして朝、
それで練習を始めます。

最近の朝のルーティン。

自然の中で過ごせる今、
大切にします。


突然ですが、
皆さん、好きなお花はありますか。

職業柄、お花を頂く機会が多いので、
本当にどのお花も好きなのですが、

特に素朴な花が好きで、
リラの花。

5月に演奏するはずだった、
ラフマニノフの夏の別荘地イワノフカも今、
リラの花が見頃。

来年か再来年か、
いつか、
この時期に必ず行けますように。

ムゼイの方、
お写真ありがとうございます。
ロシア、いいお天気だな。


リラの花と言っていますが、

ロシア語だとСирень。シリィン。
ロ語のカタカナ表記は難しい。

英語だとlilac。ライラック。

リラはフランス語です。


もっぱら、
リラの花に馴染みをもったのは、
ロシアに行ってから。

音楽院チャイコフスキー像の後ろも、
この季節になると咲き誇ってね。

音楽院時代を共に過ごしたこの花は、
まさに「青春の思い出」です。
リラの花言葉ね。

他にも、大切な友達、純潔など。


ラフマニノフも、
このイワノフカの自然を愛し、
リラの花を愛した、と言われています。


ラフマニノフの歌曲と言えば、
ヴォカリーズが真っ先にあげられますが、
その他にも本当に素敵な曲が沢山。


ラフマニノフ自身、
歌手のシャリアピンとも親交が深く、
こんな逸話があります。


ラフマニノフがピアノの前に座り伴奏する時、
彼にこう言う。
私は歌わないが、私たちは歌おう」- シャリアピン



まさに、
歌曲伴奏法の礎。

実際に歌曲伴奏法チャチャバテキストの最初にこのフレーズが書かれています。

リラの花
Сирень op.21-5 
(Слова Е.Бекетовой)


歌詞が慎ましく、
美しい。



朝、夜が明ける時に、
霧に濡れた草をかき分けて、
私は新鮮な空気を吸いに出かけよう。

芳しい木陰に、
リラの花が咲き誇るところ、
私はそこで幸せを見つけたい…

人生にはたった一つだけの幸せがある、
私はそれを見つけたい、
その幸せはリラの花の中にあるのだ。

緑の枝の上に、
この芳しい花房の中、
私の慎ましい幸せが咲いている。


日本語訳は、当時自分が使っていた楽譜のメモから。


リラの花、
音楽院ラフマニノフホールでの演奏です。

宜しければお聴きくださいね。
音質はご容赦下さい。





ソプラノはリーリャ・ガイシナ。

今やスタニスラフスキー=ダンチェンコ劇場のソリストとして活躍する素晴らしい歌手です。


この時の稽古は劇場でやらせてもらって、
真冬の雪と、
劇場の密閉空間、
レッスンが終わる頃には飽和状態。


劇場独特の雰囲気、
歌の世界を少し垣間見れました。
完全に異世界だった。

当時の様子。

実は、
これをきっかけに一緒に住んで、
最後のルームメイトだったね。

心の友。

2017年の渡露で会った以来だね、
また会おうね。

もう一曲。

彼らは答えた
Они отвечали op.21-4 
(Слова В.Гюго)

この曲の詩は、
レ・ミゼラブルの著者ヴィクトル・ユーゴー。

三節それぞれの詩、
ハーモニー、
美しい。


ラフマニノフはじめ、
膨大な数の歌曲作品に触れたこと、
感謝。


音楽は、歌だ。






では!


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※自宅録音のため、ノイズなどご容赦下さい