こんにちは、フヌジーです。
数ある山岳民族の中でも、私の周りには「モン族」の友人が多いです。
彼らもまたその昔に中国からやってきたと言われており、
今でも中国に暮らしている「苗族」と同じ部族という噂もあります。
私の聞いた話が正しければですが、
その昔、場所を追われて山の高いところに住むようになった山岳民族の人々は、長い歴史の中の国境をめぐる国同士の戦いの間、どちらの国に所属することもなくひっそりと山の上で暮らし、気づけば「ここは今タイらしいよ」みたいな状況になったそうな。
そのため山岳民族のほとんどは近年になるまでタイ国籍を持てず、いわば「無国籍」状態。
戸籍もないので、はっきりとした年齢、誕生日がわからないばかりか、
医療や教育などのサービスを受けられない状況でした。
以前、見た感じ80くらいのおばあちゃんに年齢を尋ねたら、「二十歳は超えてると思うんだけどぉ」と真剣に言われました。
現在では、タイ国内で生まれた子供はタイ国籍を取得できるというルールがあるらしいので、山岳民族の方々も「タイ人」として医療や教育を受けられるようになっています。
そのため、実際民族内で使われる名前の他に、戸籍に書くためのタイ名を持っています。
私がモンの方々と仲良くなった時に、呼びやすいモンの名前が必要だと言われ、
命名して頂きました。
それが「フヌジー」なんです。
アルファベットで書くとHnubci。意味は日光、サンシャインです。
そんな立派な(?)名前を頂いて、不思議な気持ちになりましたが、
モンの方は私の日本名はすっかり忘れ、フヌジーとして認識されていて、
まるで新しい人生がはじまったかのような気持ちになりました。
モンの方々の経験してきた歴史はすさまじく一度では語りつくせませんが、
歴史家でも専門家でもなく、ただタイに住んでいる一主婦が聞いた噂話をまとめているだけなので物語級のしんぴょうせいですが(笑)
モンの民族衣装を着た子供
親しくなればなるほど魅力的な人たちです。