妊娠までの道のりは、夫婦ごとそれぞれです。

自然妊娠もあり

タイミング療法もあり

人工授精もあり

体外受精もあり

顕微授精もあり

夫婦それぞれ、みんな違って、みんないいのです。(わたしと小鳥とすずと /金子みすず)

 

そうして、さまざまな方法で妊娠へトライして、妊娠の判定をします。

では、どこからが妊娠でしょうか。

 

市販の妊娠検査薬を使って「陽性」反応が出たら、それは妊娠したと言えるか? というと、これは正確には「尿中にHCGホルモンが検出された」ということになります。

HCGホルモンは、胎盤を作るときにたくさん分泌されるホルモンで、妊娠時以外にはHCGホルモンは分泌されません。

ただ、絨毛がんがある場合には、非妊娠時にも検出されることがあります。

でも、これは特異なことなので、横に置いておきましょう。

 

市販の妊娠検査薬を使うことで、HCGホルモンが検出されれば、検査薬に陽性反応が出ます。さまざまな検査薬がありますが、予定月経日より1週間ほど経過したくらいから使い始めた方がよいようです。

このとき、陽性反応が出た時点では、妊娠4週から5週程度です。

この陽性反応ですが、妊娠の確定とは言えません。

さきほども言ったように、「尿中にHCGホルモンが検出された」ということです。

これは「着床しているだろう」ということがわかります。

これを病院で検査し、陽性になった場合には専門的な言葉で「HCG検出により生化学的に妊娠と診断できた」ということになります。

つまり「妊娠の反応があった」ということです。

 

ここから妊娠と判断できるまでには、まだ時間が必要です。

生化学妊娠は、妊娠反応が陽性になったということだけで、赤ちゃんが本当にいるのかどうかはわかりません。

赤ちゃんの入っている袋である胎嚢が確認できた。

そして、赤ちゃんがいて、心臓が動いているのが確認できた。

これらが確認できて「臨床妊娠」となり、ここでやっと「妊娠しましたね」と言えるわけです。

だいたい妊娠5週の後半から妊娠6週くらいになるでしょう。

 

妊娠反応が陽性のみで終わってしまうことを生化学妊娠といい、よく言われるところの化学流産となります。

ですが、生化学妊娠(化学流産)は、流産回数としてはカウントしません。

生化学妊娠(化学流産)になってしまうことは、実は意外と多くあります。

「あれ? 少し生理が遅れてるな」という周期の中には生化学妊娠を起こしている周期もあったかもしれません。そして、生化学妊娠が起こるほとんどの理由が染色体異常によるものだと言われています。

 

妊娠は、胎嚢が確認でき、胎児心拍が確認できたら「妊娠成立」と言えます。

それまでは、まだまだわかりません。

 

最近は、市販の妊娠検査薬の精度が上がり、生理予定日からHCGを検出できるものもあるようです。ですが、きちんとした診断は産婦人科医のもとで。

 

また、何度も生化学妊娠を起こしてしまう場合には、他の要因が隠れていることがあるかもしれません。特に高年齢化してくると、だんだんと体は免疫系に働く傾向があります。

このあたりのことは「i-wish ママになりたい 不妊症と不育症」でも紹介していますので、機会があったら一度、読んでみてくださいね。

 

妊娠判定とは?