手探りの毎日

手探りの毎日

9歳の長男Gと6歳の次男Kの2児の母、モコモコモコが
子育てとは…、仕事とは…、夫婦とは…、女とは…、
について、回想する、(自称)エッセーです。

【おもな登場人物】


■G…長男。2002年11月生まれ。クリエイティブ派。

■K…次男。2006年3月生まれ。たくましく、朗らか。

■モコモコモコ…GとKの母でワーキングママ。団塊Jr.世代。福岡出身。

■夫…GとKの父。モコモコモコとは同い年。東京育ち。


【手探りの毎日はtwitter でつぶやきを更新中】
ブログはテーマを絞って書いているのと、
記事をエントリーするまでに時間がかかるので、
気軽な毎日の出来事はtwitter で書いております。

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先日、社長から賞与のフィードバックを受けました。
この社長は私が新卒で入社した時の上司であり、現在は子会社の社長であり、グループ企業の役員でもある方です。
私が8年前に出向したのを機に再び一緒に働くようになりました。

「以前のお前は上昇志向がかなり強かったけどな」
「えーっ、私、今でも上昇志向相当強いですよ」

このフィードバックの会話で、キャリアへの自分の心の移りかわりに思いを巡らせることになりました。

20代の頃は長期的目標、短期的目標を明確に自分の中においていました。
会社でも目指したい先輩もいました。
自分の中に社会人としての責任を果たせるか、高い成果を上げられるかの確たるものが何もなく、とにかく必死でもがいていたのを思い出します。
20代後半にようやく自分なりの仕事のスタイルが確立されて、自信もついてきました。

30代は子育てと家庭と仕事のはざまで、これまた髪を振り乱して、毎日がギリギリの闘いでした。仕事への強い気持ちがあるのに、短時間勤務の時間的制約。急な保育園からの呼び出しでその日の仕事の責任さえとれないジレンマ。
ハンデを挽回するために、生産性の更なる向上、周りと差別化できる成果をあげることに躍起になっていました。

40代になった現在も9時-17時の短時間勤務を続けています。息子たちも成長し、多少なら残業もできるようになりました。私が主導するプロジェクトも担当できるようになりました。

今、仕事への考えでしっくりきているのは「計画された偶然性」。スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱するキャリア理論です。

キャリアを形作るのはほぼ偶然の出会い(今の会社に入社したこと、社内で出会った人、お客様、本からの感銘などなど)であるというものです。
未来は予測不能な不確定なものだから、未来にとらわれ過ぎず、今を一心に過ごし、アンテナを張り、努力をすることで、良い偶然の機会を自ら増やせる。これが「計画された偶然性」の意味だそうです。

私は10年くらい前に、取材で伺った会社の担当の方にこの「計画された偶然性」のことを教えていただき、すっごく腹落ちしました。30代半ばのことです。

だから、今の私は長期的な目標は漠然と描き、とにかく今の仕事を必死でやることをモットーにしています。その中でプラスαの改善や限界スピードへの挑戦、新しいスキルの獲得を毎回、意識しています。少しずつですが、自分をアップデートできている実感がうれしいですね。

社会人生活はこれからも約20年続きます。まだまだ、私にはできないことがたくさんあるので、成長の余地がまだまだあるってこと。これは、とってもありがたいことですね。

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(GINZA6の蔦屋)
5年生の次男K。
次男「Gちゃん(長男のこと)最近、どんどんたべちゃうんだよ、ほしかわもたくさん食べちゃったんだよっ!」
私「K君、ほしかわ、じゃないよ、あたりめ、だよ」
次男「たたりめ、食べすぎなんだよー」
私「たたりめじゃない、あたりめ」
次男「さっきは、ちびっ子どうぶつも食べまくってたし」
夫「ちびっ子どうぶつ、じゃなくて、たべっ子どうぶつ」
何ひとつあってない次男。
そして長男、笑い転げるの巻でした。

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先日の日曜日は次男Kの誕生日でした。


長男Gは誕生日プレゼントに、「カパット」という最新のふでばこをプレゼントしました。
プレゼントをいつもこだわって選ぶG。おまけに無類の文房具好きです。
Kのよろこぶ顔がみたくて、夜のお誕生日会まで待てないG。
早朝から「早く、Kくんにプレゼントあげたい」とうるさいほどでした。

「じゃさ、プレゼントをあげるのはケーキのときにして、ちょっとだけ中身を見せたら?」

と提案すると、そうする!との返事。
プレゼントの中身を見たKはうれしそうでした。

お昼は、Kの強い希望でうなぎを食べにいくことになっており、
成田山までドライブです。
でかけるとなると準備が毎回かなり遅いG。
カギをかけるため私は玄関でいつまでも待機です。
駐車場の車の中では夫とKが2人で待っていました。

うなぎを食べて、成田さんの参道をめぐりました。
GとKが少し離れたときに、夫が小さな声で私に話しかけました。

「さっき車で待ってるとき、Kがね『Gちゃんには絶対言えないんだけど、Gちゃんのくれたふでばこね、クラスの女の子が持ってるのとと同じなんだよ…』だって。これ、Gにも伝えて返品交換した方がいいんじゃないかな?使ってもらえないかもしれないよりいいんじゃないかな?どう思う?」

「うーん。そうなんだ…。でも2人に任せよう。私たちが口出しすることじゃないと思う」

そうこうして、家で夕飯を食べた後、バースデーケーキを囲んでお祝いをしました。
ろうそくの火を消したあと、GがプレゼントをうれしそうにKに渡しました。
Kもとびきりの笑顔で「アイラブ、ブラザー!」とGに抱きつきました。

そのやりとりを複雑な気持ちで見ていました。

「K君、大事に使えよ!せめて中一までは使ってくれよ」

「使うにきまってるだろ!」

「えんぴつをそのまま入れると汚れるから、キャップして使えよ」

「キャップ持ってない」と答えたKにGは貸してあげるよと、5本のキャップをKに渡しました。
2人で一緒にたくさんの文房具を新しいKのふでばこに詰めて、ランドセルにしまったのです。

Kのよろこぶ顔が見たくて、プレゼントを厳選したG。あれこれ世話を焼くG。

Gの厚意が心に沁みて、がっかりしている様子を微塵もみせないK。

2人ともが、優しすぎて、私は何も言わず眺めました。
そして、良かったねと、夫に目配せをしました。