夢が具現化したらどうなる?
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子供を亡くした夫婦が引き取った利発そうなおぼっちゃまくん。
しかし彼には恐ろしい秘密があって。
里親希望だったホブソン夫妻。
妻のジェシーは、事故で子供が死んでしまい喪失感と罪悪感で感情が崩壊しそうになってる。
息子はお風呂で溺れ死んだようで、
夫妻は「あの時…」と、後悔と懺悔と…そんな気持ちでいっぱい。
そんな二人のもとに、コーディがやってくる。
利発で礼儀正しく可愛いコーディだが、養子縁組には何度か失敗した過去を持ってはる。
蝶が大好きなコーディ。
夫妻は、この子となら上手くやっていけそうな気がして希望を抱くのでした。
ジェシーはコーディの部屋でカフェイン剤を見つけます。
訊くと「眠るのが嫌い、寝たらキャンカーマンという怖いやつが来るから」と教えてくれました。
その夜、夫妻がリビングに居ると、青く美しい蝶が舞い飛んできます。
捕まえたと思ったら、煙のように消えてしまう。
同時に亡くなった息子・ショーンの後ろ姿も見てしまうジェシー。
カウンセリングで、ジェシーは死んだショーンが怒っているのでは?といいますが、それは罪悪感が見せる幻だと一刀両断されちゃったよ。
「負の感情を抱えてる時、潜在意識がお悪戯(いた)をしますのや」
コーディは、壁に飾ってある家族写真を見ています。
「この子は誰?」
ジェシーは応えます「それはショーン、天国に行ってしまったの」
「じゃあ、僕のママと同じところに行ったんだね」
その夜、また蝶が現れ、ショーンもやってきます。
ショーンを抱きしめようとしたら消えてしまう…。
コーディが言います「僕が夢を見たから…ごめんなさい…怒らないで」と。
コーディはショーンのビデオを見せてもらいます。
それは最後のクリスマスパーティの映像…。
次の夜が来て、
ショーン再び降臨。
クリスマスの夜の再現…。
辛さと懐かしさと愛おしさで涙を堪えられない夫妻…。
しかし幸福は長くは続かないのが世の常。
コーディのもとにキャンカーマンが現れ「いつも一緒にいる」と言います。
夫のマークが家に帰ると、片付けたはずのショーンの写真が壁一面に飾られているじゃない。
コーディが眠ると、夢が具現化しショーンが現れるのだから、彼を眠らせないといけないのだわ。
マークは、そういうのはアカンことやと言いますが、
ジェシーはショーンに会うことしか考えてない。
コーディは学校で悪ガキに因縁をつけられます。
殆ど寝ていないコーディ。
ついに睡魔に負け寝てしまったらキャンカーマンが現れ悪ガキが襲われ消えてしまいました。
ジェシーの企みでコーディは睡眠剤を飲まされ深い眠りに。
キャンカーマンがジェシーたちの前に現れ、マークもキャンカーマンに取り込まれてしまいます。
マークは行方不明、警察が来て調査した結果、ジェシーがコーディに睡眠薬を呑ませたことが発覚し親の資格を剥奪され、コーディは児相送りに。
ジェシーはかつてコーディと養子縁組をした家族のうち、ある家は夫婦が行方不明に、そして別の夫婦は妻が行方不明になり旦那さんは精神病院に入院中という情報を得て、入院中の旦那さんを訪ねていきはる。
旦那さんは、
「妻が消えたのはコーディのせいや、
悪夢に取り込まれたくなかったら、コーディを殺せ」
と言うてきはる。
ジェシーはコーディの生みの母のことも調べます。
投薬を受け眠るコーディ。
コーディの居場所を突き止めるジェシー。
悪夢は現実に侵食し、キャンカーマンが跋扈。
暗い廊下を歩くジェシーは、無数の蛾とキャンカーマンに遭遇。
手作りの青い蝶のぬいぐるみをキャンカーマンに差し出すと、キャンカーマンが少し怯むやないのん。
コーディを抱きかかえながら立ち去るジェシー。
アンドレア・モーガンという女性がいました。
コーディの母親です。
彼女はコーディの才能を心から認め、そして素晴らしいと信じていました。
蝶が大好きな息子のために、青い蝶のぬいぐるみを作ったり…。
愛情を降り注がんばかりに育てていたのですが、
ある日病に倒れてしまいます。
その病の名は膵臓がん=キャンサー…。
幼いコーディは母を奪ったキャンサーをキャンカーと思い込み、
そして闘病で髪も抜け別人にようにやせ衰えた母親の姿を見て恐怖するのです。
それがキャンカーマン。
「ずっと一緒にいる」
母親の愛の言葉は呪縛になり、
キャンカーマンが母親を殺したのだと思いこむようになってしまったのでした。
それは妄想なの…ジェシーは言います。
私達はこれから幸せになるのよ。
コーディは問います。
「でも消えてしまった人たちは?」
「大丈夫」
その言葉通り、いじめっ子もかつて養子縁組をした人たちも、
皆が戻ってきました。
ただ一人、マークを除いて。
「マークはショーンを抱きしめることが出来るわ」
コーディはジェシーとともに生きていく道を選びます。
青い蝶は、暖かで優しい色合いの黄色の蝶へと生まれ変わるのでした。
おしまい
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旦那さんも戻してあげてよぅ!!
恐ろしい悪夢からの使者キャンカーマンが、実はコーディの記憶の中で改変(改悪?)された母親だったとは!
コーディが本当にかわいくて。
寝たら自分だけが怖い思いをするのではなく周囲の人も巻き込むと知ってて、あんな小さいのに眠らないようにしてるんですね。
辛い…。
コーディの生み出す夢は、記憶の焼戻し。
オリジナルではないのです。
だから、クリスマスパーティの時を繰り返してるだけ。
それでも、我が子を失ったジェシーは、その幻の幸せに縋ってしまうんですね。
マークのほうが冷静に対処してる。
なのになぜマークは帰ってこれないんでしょう。
あちらでショーンに会えて嬉しカルカルなのは分かるとしても、
こちらの世界に戻ってきて、妻とコーディと、
「新しい家庭」を築くことを「選ばなかった」のか「選ばせてもらえなかった」のか?
「選ばなかった」としたら、
よっぽどジェシーにうんざり来てたとしか思えない。
そしてジェシーも、あっさり「あっちにいる方が幸せやで」と切り捨てるところから、夫婦関係が表面的には上手く行ってるようでも、内情はお互い一緒にいてもショーンに対する温度差も違うし。
そんなところから仮面夫婦だったんやろなぁと推し量っちゃうんだけど。
穿ち過ぎ?
ハッピーエンドやね~と思えないのがなぁ…。
話としては大変良く出来てると思うんですよ。
あんなに怖がってたのが、実は面窶れして死の床に伏していた実の母やった!とか
実の母、気の毒すぎるやろ。
愛情が呪いになるとかさぁ。
ただ、周囲の大人も、感受性の鋭い幼児に、あの姿のママ上を見せる時に少しの配慮があっても良かったのでは?と思っちゃう。
みんなの「想い」が、少しずつ違って受け取られてしまう恐怖と哀しさ。
これはアレや。
「過去は捨てろ、
そして、
未来に向かって歩き出すのだ!」
っていうのがテーマなんや。
旦那の扱いが不憫すぎて泣ける作品…。
あの世で( ゚д゚)ハッ!っと気付いて「ちょっと待て、ヲマエ!」ってなる旦那の姿が見えます…なむなむ…。
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