マザーハウス 恐怖の使者(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

 

家に出てくる不審者…誰やねん!

 

 

 

嫁が意識を取り戻したら、

旦那は死んで子供は消えた。

どういうことやねーん!

 

 

 

 

注意!ネタバレを知らない方が絶対楽しめます!

 

★時系列が入り組んでるので、気をつけて★

★今回、何時にもまして長いので気をつけて★

 

 

 

意識を取り戻したら、ドゥルセは顔に大怪我をして倒れてました。

誰かが襲撃してきたようです。

 

 

地下室に行くと、夫のファンは刃物で刺殺されてる。

息子レオポルドは、何者かに襲われ、煙のように消えてしもうた…。

 

 

奇々怪々な事件。

ドゥルセは夫と息子を殺した犯人として捕まり、

30年間刑務所に入れられてましたが、齢も齢やし…という訳で、あの忌まわしい家に帰ってきはった。

 

ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2

 

 

30年前、ドゥルセはこの家に夫のファン・ホセと二人の息子・レオポルド&ロドリゴの4人で暮らしてたのです…。

 

 

近くで孤児院を設立していると言う司祭が、尋ねてきてくれます。

「あなたが罪を犯したなんて信じられない。

何があったのか、私に話してもらえませんか?」

 

 

ドゥルセは、過去を語り始めます。

ここから入れ小細工のように過去と現在が行ったり来たり。

 

 

 

ー過去ー

 

レオポルドとロドリゴは仲のいい兄弟。

同じ町の幼馴染、マリオやサライ、そして他の多くの子達とも仲良し。

レオは、お兄ちゃんなので、どうしても厳しくしつけられ、

その代わりママから、ムーンストーンをもらい、怖い時には握りしめるように…と言われます。

 

グーグーグーグーグーグーグー

 

 

 

夫のファンは現在失業中。

なかなか仕事にありつけず、ドゥルセはイライラ。

秘密の手紙を読んで、現実を少しだけ忘れる…そんな日々。

 

 

ある日イライラが昂じて夫を部屋から追い出したら、ドアノブがガチャガチャ。

ファン?と思ったけど、当の夫は外を歩いてるのが窓から見えて…。

チェーンをかけたままそっと覗くと、誰かの手が現れ鷲掴みにされたァァァ!

ギャー!ギャー!

 

!?ガーンガーンガーンガーンガーン!?

 

 

 

ガチャガチャする音で、ロドリゴが眼を覚まします。

すると誰かが部屋の中に入ってくる…怖くなったロドリゴは悲鳴を上げてシーツをかぶります。

 

 

ママが悲鳴を聞いて駆けつけると、ロドリゴは「お兄ちゃんに驚いた」というだけで詳しく説明しません。

同じく駆けつけるレオの後ろには、ぼんやりと女のような人影が!

 

ガーンポーンポーンポーンポーンポーンガーン

 

 

 

不審者がいるようなので警察が来て色々訊かれるけど、

犯人を見たわけじゃないし…。

「この家は5年前に政府が安く売ってたので買いました。前の住人のことは知らない」

 

 

レオは「女の人が来て少し話をした」そうで。

「僕をロドリゴと遊ばせるな」って言ってたよ。

あと、これをもらった…とメモを渡してきます。

 

メモメモメモメモメモメモメモメモメモ

 

 

 

ー現代ー

 

司祭は自ら調査して、あの家の住民が何人も行方不明になっていることを知りました。

家を建てたイヒラムという人も家族が消えてはる。

そしてイヒラムは、なんか不思議な研究をしていたらしい…ということを突き止めます。

 

 

ドゥルセは司祭に

ナイフを持った老人に背後に立たれ、心臓が飛び出るほどびっくらしたこと、

鏡には「11 11 11 11 11…」と殴り書きされとったことも、打ち明けました。

 

 

 

ドゥルセは司祭にに続きを語りだします。

 

 

 

ー過去ー

 

レオから渡されたメモには、

「ファン・ホセ(夫)が息子を殺す」

と書かれてました!

 

??ゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリ??

 

 

ドゥルセは離婚しようとしますが、

全く状況が見えていないファンは「離婚なんかしたら親権は渡さん!」と怒り狂い、離婚問題は、棚上げ状態。

 

 

 

レオとロドリゴは可愛い女の子・サライが好きでした。

でもサライはロドリゴが好き。

振られた形のレオは、ドロドロした嫉妬に沈んでいきます。

 

ハートブレイクニヤニヤニヤニヤニヤハートブレイク

 

 

 

謎の不思議事件に悩んでいるドゥルセは霊媒師のヴィクトリア(盲目で車椅子)に来てもらい、おばけさんと交信してもらうことに。

ヴィクトリアの妹に解説してもらいながら、彼女の力を使役して、この家に起こっている事を探ろうとしたのです。

 

 

しかし、背後に立つ何者かに恐れおののいたドゥルセは降霊術を中止。

 

 

 

その頃レオは、草野球をしていて、意図的にピッチャー返しを打ちます。

大好きなサライを弟に取られた「ジェラスィ~ですぅぅ~~!」

打球を受け転倒したしたロドリゴは、打ち所が悪く亡くなってしまいました。

 

 

 

悲しみにくれる家族。

 

 

ヤキモチから重大な過失を起こしたレオは、罪悪感に打ちのめされていました。

彼は親友のマリオに「君だけが友達だ」と告げ、マリオもそれに応じ友情の握手を交わします。

 

 

 

ー現代ー

 

司祭は11の羅列が、11年11月11時11分11秒…11の付く時間であることに気づきました。

 

 

ドゥルセに、そのことを告げ、気をつけるよう忠告をします。

 

 

 

ー過去ー

 

ファンは偶然からドゥルセの秘密の手紙を見つけてしまいます。

そこには「自分はもう死んでしまうけど、ファン・ホセはいい人なので幸せになって欲しい。僕らの子供には僕の名前をつけて欲しい…」と書かれており、

ファンはレオが自分の息子じゃなかったと知ってしまいます。

ファンの中に黒い殺意が生まれた瞬間…。

 

もやもやドクロドクロドクロドクロドクロドクロもやもや

 

 

 

以下ネタバレ!色文字無しなのでヨロ

 

        

 

 

そして…。

現在と過去の「11」は重なり…。

 

 

ここから時間軸がカットごとに変わります。

 

 

 

気づくと年老いたドゥルセは、自分の部屋の前に立っていました。

ドアノブをガチャガチャ言わせ、ドアの隙間から手を伸ばし、

若いドゥルセを掴みます←ドゥルセを襲撃した腕の正体

 

レオの背後にいたのも時間軸を超えた年老いたドゥルセだったのです。

 

 

 

弟を殺してしまったレオもまた「家の力」で時空を遡り、事故の前(最初の時系列)…まだ生きている弟の部屋に入ってしまいます。

 

そこにいるのは「まだ元気に生きている弟」。

贖罪の気持ちとありったけの愛をこめ、

レオは弟にムーンストーンを渡すのです。

 

 

 

ここでもらったムーンストーンを、サライはロドリゴから譲り受けるのですね。

 

 

 

 

一番最初の時系列のレオは、

年老いた「ママ」と邂逅。

全てを知る年老いたドゥルセは、レオに「弟と遊ぶな」と言い含め、父親が息子を殺す…と言うメモを渡すのでした。

 

 

これでなんとか過去を変えようとするのですが結果は…。

 

 

 

現代に戻った年老いたドゥルセの前に、包丁を持った老人が現れます。

 

 

ギャー!

オメーは何もんじゃよ!

 

 

 

過去のロドリゴが事故で死んでしまった時系列。

レオは息子が実の息子ではなかった真実を知ったパパから殺されそうになり、ひたすら逃げています。

ファンは身を挺してレオをかばうドゥルセの顔を切りつけ、鏡に叩きつけるのです。

 

 

ここが冒頭のシーン。

部屋が荒らされていたのも、レオが必死に逃げていたからなのね。

 

 

 

 

現代のドゥルセの元に現れる、怪しい男…

それは2071年から来た、レオでした。

 

 

レオは言います。

私たちはこの家の操り人形なのだ、と。

 

 

ファン・ホセは息子である私(レオ)を殺そうとしている。

だからこの包丁で、ファンを殺して私を救って欲しい。

私は12歳で遺伝病を発病する…実の父親と同じ病で死亡する…。

あの時の医療技術では助からなかったが、今なら助けられる。

どうか、あのときの私を、この時代に連れてきて欲しい。

 

 

未来から来たレオに頼まれ、年老いたドゥルセは刃物を受け取ります。

 

 

 

年老いたドゥルセは、またもや時を遡り、殺される寸前のレオを守り、ファンに刃をつきたて殺害。

 

 

この時代(過去)の若いドゥルセが意識を取り戻し、息子を探しに来てファンの遺体を見つけてしまうのです。

 

 

 

婆さんのドゥルセは、レオを母親のもとに残す選択を選びます。

なぜならあの時から、自分の心はずっと鳥籠に閉じ込められたようなものだったから。

息子の行方を探すことだけで、生きてきたから…。

 

 

しかし「12才で発病する」という事実が胸を過り、

年老いたドゥルセは、レオをこの時代に拉致ってしまうのでした。

 

 

若いドゥルセが、いきなり息子が消えたように感じたのは、こんなからくりがあったのです!

 

 

ドゥルセは逮捕され、

レオやロドリゴの仲間たちの目の前で警察に連れて行かれます。

幼い瞳は、その光景をどう捉えたのでしょう…。

 

 

 

現代に戻り

司祭の前で「全部私の責任だ」と全ての出来事と真実を吐露する年老いたドゥルセ。

 

 

 

レオは、この時代に連れてこられ、たった一人で部屋に閉じこもっていました。

司祭はレオに会い、抱きしめます。

 

 

そして、レオと握手を…。

その握手は、レオとマリオの友情の証の握手…!

 

 

司祭は、マリオ!

レオは司祭に連れられ、家を出ていきます。

警備の警官には「私の孤児院の子供です」と嘘を言いますがバレたりしません。

なぜなら司祭は孤児院を営んでおり、そこには子供がいっぱいいるから。

 

 

この伏線の妙!!!

 

 

ドゥルセは、自分に残された時間はもう残り少ないが、

レオにはまだ時間が残っている…。

この時代の然るべき場所なら、レオの抱えている遺伝性の心臓病も治療できるだろう…と、司祭=マリオに全てを託したのでした。

 

 

レオは司祭に連れられ孤児院に行く途中、

一人の美しい女性と出会います。

彼女の胸に輝く、ムーンストーンのペンダント…。

 

 

 

「レオ?」

そう言って抱きしめる彼女こそ、成長したサライ…。

 

レオの新しい人生が、扉を開け…。

 

 

     おしまい

 

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

 

 

ホラーだと思ってたら、

大逆転のSF感動物語でした。

 

 

パッケージ詐欺…クスン

 

 

鬼畜マダムが泣いた!

 

タラーえーんえーんえーんえーんえーんタラー

 

 

 

何が起こってるのか全くわからない冒頭。

謎の包丁男がチラチラ出てくるホラー展開。

しかしてその実態は!

緻密な伏線を張り巡らせ、回収される謎。

サスペンスフルでありながら感動的。

 

 

言っときます。

途中でトイレにいくときは、一時停止にしてください。

シーンのひとつひとつが、意味を持ってます。

 

 

パッケージがアレなので「怖い話やわ、ホラーやわ」と思って逃げる人がいるかもしれないのが勿体無い。

ホラーじゃないです。

サスペンス寄り。

 

 

でも、ラストのカチッカチッっと、ハマっていく感覚の小気味よさは、ミステリ。

そんでもって感動。

 

 

ムーンストーンが小道具としてほんといい役目を果たしてます。

 

 

未来からレオが来たってことは、

レオがドゥルセに助けられる世界線が確定したってことでいいのかな?

 

 

たった一人で収監され、言葉に出来ないような屈辱を受けて、

それでも生き延びた母親。

時が流れても、親友であり続けたマリオ。

 

 

泣けます。

 

 

あの家そのものが「11」の数字と共に時間線を重ねてしまう装置やったんですね。

 

 

ベネズエラの映画。

しかも全然宣伝されてない。

いかにもなZ級パッケージ…。

 

 

こういうのが先入観としてあると(ちょっと長いし)、

手にとることは、無いでしょう。

地上波で放送されることも多分無い…。

 

 

好き嫌いはあるでしょう、ホラーだと思って観てしまうと、

「なんやこれ」

になります。

しかし、これホラーじゃないねん!

 

 

怒涛のラスト30分に

酔え!

 

複雑な伏線が苦手な方、

時間軸はきちんと流れないと訳わからなくなるという方、

観ないでいいです!

バタフライ・エフェクトやシュタゲが好きな人は、

多分感動します、ポチ!

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