寝ると記憶が消えます。掟上今日子?
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朝起きたら、昨日の記憶が消えてます。
これ、怪我のせいやで?
ボケたからちゃうねんで?
ここは、はっきり言うとくべきやろ?
おはようござまース。
あれ、ここどこ
横に男が寝てる、誰やこいつ!
「おはよう、クリスティーン、ワイはサルや!
違ったワイはベンや!つまり、君の旦那や
君は事故が原因で、一晩寝てしもうたが最後。それまでの記憶が消えてしまうようになったん。
ついでに言うと君の記憶は20代にもどるけど、ホンマは40やさかい!」
あ…そうですか。
よろしゅうに。
って、ウチ40なん?BBAやん!
つか、なんでウチ記憶がなくなるのん?
事故て…なんぞ?
ベンが仕事に行ったら電話がかかってきた。
「もしもし、チミの担当医ナッシュです。クローゼットの中を見てご覧、カメラがあるから。そこに昨日のチミが録画されてる」
ナッシュの言うとおり、カメラにはこれまでの経緯がウチ自身の言葉で残されてるやん。
2週間くらい前から、この方法をとってるみたい。
「過去を知りたいから、ウチ、旦那に内緒で医者にかかってる」
それは事実。
ウチはナッシュ医師に会い、ことの仔細を知ろうとするけど、
●事件の被害者として放置されてた
●頭部をかなり殴られて脳に障害が残った
●ベンが事故といったのはウソやった
ということがわかってるだけ。
記憶がスッコーンと抜けてるので、ウチ不安。
でも毎日記録してたら、断片的に記憶が戻ってきたん。
まずクレア。
赤毛のクレア。
写真入手。
こいつ、ウチのダチやった女。
「ベン、あんな?ウチ…クレアって言う名前思い出してん」
なのにベンは、渋い顔。
クレアは、毎日記憶をなくすウチに愛想つかして逃走していったらしい。
友情てなんやねーん!
でも、クレアの写真を貼った前で「友情ってなんやね~~ん」とたそがれた記録を残してたら、翌日その写真が剥がされてることに、ウチ気づいた!
ベンは、信用ならぬ…。
ウチ、また思い出してん。
子どもや、息子がいたはずや!!
ウチ、そのことをベンに言うたった。
したらな、
「アダム(息子の名前や)は死んだ」
言うやん!
8歳で髄膜炎で死んだらしいわ。
ウチは、そのことも忘れてるねん。
母親として失格や。
しかも、息子が死んだ遠因が。
ウチが記憶障害で入院したり帰ったり、おまけに息子に大迷惑かけて息子がウチを怖がってたとか。
ウチ…ウチ、
どんだけアカンオカンやねん!
うちは自責の念に捉えられてしまうん。
そんでちらっと思い出したんやけど、ウチを襲ったんは…マイクっちゅう男ちゃうやろか?
マイク…マイク真木!
違うけど。
ところが、主治医のナッシュ医師が、マイク・ナッシュって名前やってわかって。
ウチ、パニーック!!!
こいつが、ウチを殴打して半殺しにした犯人?
逃げな!!
…あれ…ウチ…どうした?
「鎮静剤打っといたから」
そうか、ウチパニクってはわわわわってなったんや。
ナッシュ医師からクレアの電話番号を教えてもらった。
それと、
ウチ4年前に…ベンとは離婚してるって言うやん!!
ウチはクレアに電話した。
そしてクレアに会った。
クレアは何も言わず消えてしまったウチをずっと探してくれてたんやて…。
クレアと語り合ってるうちに、
クレアがベンとただならぬ仲になってしまったことを知らされてしもた…。
そしてウチもまた…誰かと浮気してたっちゅーやん!
どひー!ウチそんな女やったんか。
ウチはクレアから「ベンが書いた手紙」を受け取ったん。
それを読むと、どれほどベンがウチとアダムを愛してくれてたかわかったん。
ウチは、ベンに録画してたことも何もかも全部打ち明けて、
愛してるって告げてん。
精一杯の愛と感謝を込めて。
ところが、ベンはいきなりDV夫に豹変。
何?ドユコト?
勝手に医者にかかってたんがアカンかったん?
内緒にしてたんがアカンかったん?
録画して記憶を保とうとしたんがアカンかったん?
ウチ…もう何が何やら判らへん。
ウチはクレアに泣きついたん。
したらクレアが「ちょ、アンタ…今の旦那の外見云うてみ?」って言うやん。
せやから旦那の外見を言うたら。
「おま…そいつ別人!」
ひぃぃぃぃ!
ベンと名乗った男が帰ってきよった。
「おめー誰?」
「ワイはサルや!違った、ワイはマイクや!」
マイクて…ウチが浮気してた…マイク?
マイクは、うちに離婚を迫っとってん。
一緒になろう…言うて。
ウチ断ったから、マイクに…シバキあげられて…あんな目に合わされたんやん!
オメーのことをずっと愛してたんは、このマイク様や!
ずっと面倒見て、記憶がなくなるややこしいお前に傅いて。
そんなワイが嫌いか?
ワイが嫌いなら、オメーを殺してワイも死ぬ!
ウチ、気づいてん。
本当のベンからもらった手紙に、
「息子が会いに行く」
って書いてあったことを。
アダムはまだ、生きてるかもしれへん。
アダムに会うまでは死ねるけェェェ!!
マイクがうちに襲いかかりよる。ウチも応戦するけど女ではなかなか難しい。
暴力を振るわれ、このままではウチ、あの時の二の舞いやん。
いや、こんどこそ殺されるやん!
でもそこに、武器発見。
アイロンや。
アイロンを手にして、思いっきしボコったってん!
アイロン最強伝説や!!
警察が来て、ウチは救助された。
マイクは捕まって刑務所に入れられた。
ほんで、本当の旦那、ベンと息子のアダムが見舞いに来てくれたん。
ウチ…泣けるわ。
息子のことも思い出してきた…。
ウチ、こんどこそ…幸せになるぇ。
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ウチ…実際の旦那の顔見て、ちょっと「うわ、ビミョ~」って思うたんも事実やで?
ってくらい、本当の旦那さんに、華がなかった…。
いやいやいや、これで終わりかい?みたいなね。
もう一捻りあるかと思ってたのに、
すんなりマイクが悪もんでした!で終わりって。
悪い映画ではないし、
退屈でもない。
ただ、どんでん返しないんか~~い!という気持ちになりました。
求め過ぎかしらんけど。
クリスティーンが、記憶障害でもがいてる時の天候はいつもどんよりし太曇天か雨天で。
クレアと会う…過去と対峙する…この時になってようやく陽がさし、雲が晴れる。
記憶の中にかかってる雲と天気をシンクロさせたのは、
なかなかうまいと思います。
犯人なのか、犯人でないのか?
本田博太郎のようなベン。
いかにも怪しげですよ…と言わんばかりのミスリードナッシュ医師。
どいつもこいつも怪しく、信頼できるのは、自分の記録だけ。
そういう状況下でも、決して折れないクリスティーンの心の強さが、アイロンで他人のドタマを思いっきり殴ることに躊躇なしという行為に結びついたのかと思うと。
感無量ですね。
前半は、そこそこハラハラするんですけど、
終盤時は、追いかけっこストーリーになっちゃって、
えらいあっさり終わってしまい、肩透かし。
まぁ平均点?
ミステリファンには、
物足りないかな。
あの真実のベンが、
最後にニンマリと嗤ってくれるんかと
期待してたのにな~~。
昨日の晩ごはんも忘れてるマダムに
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