あの原作をよう映像化出来たな!
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たっくん大好き。
たっくんに会って恋して、
哀しいことも経験して。
たっくん…大好き…。
注!)
ネタバレを知らないほうが楽しめます。
原作のネタバレもわかっちゃうので気をつけて!
静岡にある大学の理学部に通う鈴木夕樹は、小太りで野暮ったい男。
偶然誘われたコンパで、
繭子というかわいこちゃんにズッキューン。
何故か繭子にも気に入られ、交際スタート。
もう夕樹は有頂天。
どこからどう見ても可愛い繭子が、自分みたいな野暮天に好意を持ってくれてるなんて。
イッツミラクー!
神様ありがとう。
繭子と夕樹はいつしか「マユ」「たっくん」と呼び合う仲に。
繭子に進められるままにオサレな髪型に買えオサレな服を買い、
車の免許までゲット
恋人たちが十字軍のごとくシティホテルを目指すクリスマス
当時はそうやってん!
恋のスタートが遅かったから、もう予約は出来ないよね、今からじゃ…。
おおおお、「今、キャンセルが出ました」これは、神様も後押ししてくれてるってことじゃよね?
クリスマス、ホテルでプレゼントの交換をする二人。
繭子にはネックレス。
たっくんにはエアジョーダン。
不躾なカポーが、マユ&たっくんをみて、
「不釣り合いだよな」
とほざき腐ったことで(失礼な奴らですね)たっくんは、
小太り脱却を目指し、ダイエットに励むことを決心するのです!
エアジョーダンを履いてランニングするたっくん。
たっくんは東京の大手から内定をもらってたのに、
地元静岡で就職してました。
女のために一流企業を蹴るのか、オメーすげーな!
ところが皮肉なことに会社から「東京に行くように」と言われちゃうちゃうちゃうんちゃう。
宮仕えですから、イヤとも言えませんわな。
こうしてマユとたっくんは、遠距離恋愛を始めました。
最初こそ、恋パワーで東京静岡を週末に往復してたたっくんですが、
仕事もキツイし、どんどんその逢瀬が辛くなってきます。
そんな時たっくんの前に、同僚でKO卒、お嬢様の石丸美弥子が現れた。
美弥子は、たっくんにアプローチを掛けますが、
マユがいるから二の足を踏むたっくん。
その頃マユは、たっくんの子を孕んじゃってたー。
どうする?
どうなる?
結局ズルズルと結末を引き伸ばしたまま、子供を堕ろすことに決めた二人。
たっくんは、マユが重くなっていきます。
自分ばっかり静岡に行くのも、なんか疲れる。
そして何より美弥子の猛アタックを受け、
出来上がってしまってたこともあり、
静岡行きが億劫で仕方ない。
ある日とうとうたっくんは、
マユに対して「美弥子」って呼ぶ凡ミス発射。
アカン、これあかんやつや!
ちょいギレしたマユの些細な行動に逆切れ。
大あばれる君した挙句、
マユのアパートからとんずら。
そのまま美弥子と正式にお付き合いを始め、
結局婚約前提みたいな感じまで行きはる。
ある日美弥子にかけたつもりの電話がマユに繋がりますが、
マユは「たっくん?」と問うてきよる。
ええ?
もうあのブチ切れ別れから、かなり日数たってるのに、
マユ…まだ俺のことを待ってたん?
クリスマスの日、
美弥子の家に招待されたものの、
とっくにキャンセルしたホテルの前でマユが今正にこの瞬間、
たっくんを待ってるのかと思うと
居ても立ってもいられないーーーー。
車を飛ばしてホテルに駆けつけるたっくん。
ホテルの前で、マユは待ってはるやん!
「マユ…」駆けつけるたっくんは、誰かとぶつかって転倒。
「たっくん!」
驚いて駆け寄るマユ。
「マユ!」
…え?
なんでワイやのうて、あっちの男の方に駆け寄って行くのん?
あっちの男のこと、
なんで「たっくん」って呼んでるん?
一方美弥子の家では、
お父さんもお母さんもタックンが気に入った様子。
「鈴木…鈴木…何クンだっけ」
「彼の名前は、鈴木辰也よ」
ぶつかってきた男に駆け寄った後、
「すみませ~~~ん」と、こちらに謝るマユ。
その顔に驚きがちょっと浮かぶ。
「たっくん…?」
たっくん=鈴木夕樹今彼
たっくん=鈴木辰也元カレ
小悪魔のほほ笑みでたっくん(元カレ)を見つめるマユに、
辰也は呆然とするのみ…。
おしまい
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原作既読です。
これ原作を読んだ時、
なんかすごい違和感があったんですよ。
Side-AとSide-Bという、2つの物語。
カセットテープの時代の物語だからね。
マユとたっくんの恋物語が、座りの悪い話で、
何やこの、気色悪い感覚は…と思ったら、
そうか
となる結末で。
そして、この時は、マユに対して非常な嫌悪感を持ったわけよ。
これを映像化するって言うから、
どうするんかなと思って観たら、
なかなかうまい方法を使ってはった。
ダイエットするたっくん→足元のエアジョーダン→スリムになった、たっくん。
そしてたっくんは東京へ行き遠恋が始まり…と、
鈴木夕樹たっくんが、変化して行ったように見せかけながら、別人たっくんチェンジ完了!
たっくん一筋に思えたマユが、陰ではたっくん2号と二股かけとった(辰也も美弥子と二股中ですわ…)。
東京でも静岡でも、二股進行中
まゆが便秘で入院してたとたっくん2号に言ってたのも、
1号との子を堕胎手術するための入院だったってわけ。
別人に「たっくん」という愛称をつけて呼んでるところが、繭子はあざとい!と思わせるんだけど。
映画版は、そこまで繭子が嫌な女に思えなくて、
まぁ嫌な女なんだけど、辰也に振り回されてて気の毒な部分もあったり。
原作の「うわ、ウチ、この女好かんわ!」濃度がかなり薄まってしまったのは、
アテクシが女だからでしょうか?
一番気の毒なのは夕樹なんだろうけどね。
で、この映画で、
原作を知ってたから、
はいはいここで入れ替わり…のシーンが、分かりやすかったのもありますが。
理学部数学科の夕樹と、
理学部物理学科の辰也では、
同じ理系でも全くちゃうことしてますんやで?ってことを知ってる理系男子ーズのオカンとしては。
「数学科」「物理学科」
マルデ、チガイ★マース!
ってなってしもうたやん。
アラン・スミシーも、ちょっと皆さん「わかってますやろ?」で、頼りすぎw
でも、なかなか面白かったですよ。
ただ、2回観ないとわからないかと言われたら、
普通に見てたらネタに気づく…と言っておきましょう。
あ、アレがこれ…?という伏線は巧くて、
アテクシは結構好きですよ。
クリスマスのホテルキャンセルの件や、
昔は痩せていた…の件は、
いいですよね~~
前田敦子のおかげ?で繭子が毒気抜かれた感はあるし、
美弥子のほうが悪い女やん…って見えてくる木村文乃マジック!
(なんか上から目線なんだよね、この人の美弥子は)
80年代の音楽や流行りものがふんだんに使われてて、
そこはすごく良かったです。
でも流石に
「葉桜~」は
映像化できんやろうなぁ。
小説だから出来うるトリックの隙を巧くついた、
頑張った作品!
前田敦子の繭子は、鬱陶しい感じが若干あり。
ラストの本当は怖い繭子も、
小悪魔って感じになってたし。
それがアカンかというとそうでもない…寧ろこれはこれでいいからアレなんですが。
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